不連続な読書日記(2017.07-09

 


【購入】

●太田愛『犯罪者』(角川文庫[電子書籍・上下合本版]:2017.01.25)【¥778】[07/14]《honto》
●恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎[電子書籍]:2016.09.21)【¥1555】[07/14]《honto》

 時間を忘れて読み耽られる面白い小説を探して、ネット書評を調べているうち『犯罪者』にたどりつき、刊行時からいつか読むだろうと確信していた恩田本と 合わせ技で購入。
 太田本から読み始めたところ、いきなり選択ミスの予感。筋書きが透けて見えるし、この文体は生理的に合いそうにない。映画やTVドラマなら文章とは別の 効果で物語の世界に入っていけるだろうに。

●橋本治+橋爪大三郎『だめだし日本語論』(太田出版:2017.06.19)【¥1500】[07/16]《ジュンク堂書店明石店》

 文庫・新書以外の新刊書でサクサクと読み飛ばせそうなのを物色して、『福岡伸一、西田哲学を読む──生命をめぐる思索の旅 動的平衡と絶対矛盾的自己同 一』(明石書店、福岡伸一と池田善昭の共著)と本書のどちらにするか迷って、最後に目にした本書に決めた。
 少し読みかじって、選択ミスだったかもしれないと不安になった。帯の文章が踊っている。「日本語の謎に挑みながら、日本人の本質にまで迫る。あっけに取 られるほど手ごわくて、面白い日本語論。」

●ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q カルテ番号64』上下(吉田薫訳,ハヤカワ文庫:2014.12.15)【¥780×2】[07/19]《喜 久屋書店明石駅ビル店》

 最近「檻の中の女」「キジ殺し」「Pからのメッセージ」とたて続けにDVDを観た。このテイスト、フレイバーはたまらなく好きだ。文章で読むときっと臓 腑に染みるに違いないと思った。第四作から順番に読んで、映画の余韻と記憶が薄れた頃に第一作に還ることにした。
 冒頭をほんの少し読んだだけで、大好きだった世界に久しぶりで帰ってきたあの懐かしい感覚が甦ってくる。

●木岡伸夫『邂逅の論理──〈縁〉の結ぶ世界へ』(春秋社:2017.07.20)【¥3500】[07/22]《ジュンク堂書店明石店》

 『福岡伸一、西田哲学を読む』を求めて書店にでかけ、ぶらぶら書棚を眺め歩いていて、『言霊の思想』(鎌田東二、青土社)と『キマイラの原理──記憶の 人類学』(カルロ・セヴェーリ、白水社)と本書の三冊の新刊書を発見。少し悩んで、福岡ならぬ木岡本を購入することになった。
(実は、井筒俊彦英文著作翻訳コレクション(慶應義塾大学出版会)の第4回配本『言語と呪術――発話の呪術的機能の研究』(安藤礼二訳)が最も気になった のだが、これは年末12月刊行予定だそうなので手に入らない。)

●安田登『あわいの時代の『論語』──ヒューマン2.0』(春秋社:2017.07.25)【¥1800】[07/27]《honto》

 7月の初めのただただ暑い昼下がり、建仁寺塔頭の両足院で開かれたとある研究会で、涼しげな庭園を片目に見ながら、扇風機から届く生暖かい風を友に安田 登さんの講演を聴き、その後、激しい夕立が止んでから花見小路の脇道に入ったこじんまりとした感じのいい小料亭で講師、聴講者、主催者うちそろっての懇親 会にも参加し、とても有意義な半日を過ごした。
 その時に話された話題はおおむねこれまで書物で読み知っていた安田ワールドに属することだったが、いくつか、たとえばシンギュラリティはかつて一度生じ ていた(文字の発明によって)とか、孔子の「仁」は「二」の「人」つまり「ヒューマン2.0」を意味しているといった耳慣れない、そしてとても興味深い話 題が含まれていた。あとで調べてみると『WIRED』の対談などですでに語られていたようだが、とにかく面白かった。
 研究会から帰宅して、ネットで予約したのが今日届いた。「柳田國男、白川静の学統を継いでいる」と内田樹さんの推薦文に書かれていた。

●篠田英朗『ほんとうの憲法──戦後日本憲法学批判』(ちくま新書:2017.07.10)【¥860】[07/29]《ジュンク堂書店明石店》

 はじめにを読んでいきなり目から鱗の体験。
「「立憲主義」は、国民による政府の制限ではなく、憲法規範による社会構成員全員の制限によって定義される。むしろ歴史的には、主権者であってもなお、憲 法規範によって制限される、という考え方を表現するために、「立憲主義(constitutionalism)」という概念が成立・発展してきた。」

●池田善昭・福岡伸一『福岡伸一、西田哲学を読む──生命をめぐる思索の旅 動的平衡と絶対矛盾的自己同一』(明石書店:2017.07.07) 【¥1800】[07/31]《ジュンク堂書店明石店》

 NHK・Eテレの「日本人は何を考えてきたのか 第11回 近代を超えて〜西田幾多郎と京都学派」は録画して観た記憶があるし、合法か非合法か知らないがいまでもネットで観ることができる(ついさっき粗い画像で長 岡禅塾での朗読の場面を観たところ)。
 本の綴じ方がいい。紙質もいい。装丁や活字の組み方もいい。とても丁寧に丹念に造られている。中身も期待できる。生物と無生物の「あいだ」、動的平衡と 絶対矛盾的自己同一という二つの概念の「邂逅」。

●ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q 知りすぎたマルコ』上下(吉田薫訳,ハヤカワ文庫:2016.06.25)【¥800×2】[08/07] 《ジュンク堂書店明石店》

 シリーズ第5作。「カルテ番号64」に続いて。

●波津彬子『鏡花夢幻』(朝日新聞出版[電子書籍版]:2016.03.04)【¥600】[08/08]《楽天kobo》

 安田登師が「イナンナの冥界下り」[http://inanna.blog.jp/archives/1052364151.html]で「鏡花の作 品って読みにくいので、今回の出演者には、まずこの漫画を読むように勧めています」と語っている。
 鏡花の三代戯曲(と言うらしい)「天守物語」「夜叉ヶ池」「海神別荘」を「完全漫画化」したもの。

●トークィル・ダシー『『万葉集』における帝国的世界と「感動」』(笠間書院:2017.03.31)【¥750】[08/16]《honro》

 いつどういう脈絡でその記事を読んだか覚えていないが、誰かがツイッターで面白いと書いていた。(こういう薄い本、ブックレットの類はポータブルで読み やすい。)

●月村了衛『槐(エンジュ)』(光文社文庫:2017.06.20/2015)【¥700】[08/20]《ジュンク堂書店明石店》

 映画でも小説でも何でもいいから、圧倒的な身体能力をもった主人公が敵をなぎ倒し危機を脱するアクション場面に飢えている。気持がささくれ立ち荒んでい るのかもしれない。

●山田陽一『響きあう身体──音楽・グルーヴ・憑依』(春秋社:2017.06.20)【¥3000】[08/20]《ジュンク堂書店明石店》

 衝動買い。詩と政治。数学と音楽。群論と和声学。

●新近畿創生推進委員会編『すばるプラン──新しい近畿の創生をめざして』(ぎょうせい:1987.11.15)【古¥1】[08/25]《Amazon (リサイクルストア・あかつき )》

 今年は「すばるプラン」策定30年。いかに「画期的」なものだったか、検分しておきたい。

●ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q 吊された少女』上下(吉田奈保子訳,ハヤカワ文庫:2017.05.15)【¥860×2】[08/26] 《ジュンク堂書店明石店》

 シリーズ第6段。止まらない。第7弾の日本発売は来年になるらしい。

●藤田正勝『日本文化をよむ──5つのキーワード』(岩波新書:2017.08.22)【¥780】[08/26]《ジュンク堂書店明石店》

  序──日本文化の自画像を描く
 第一章 西行の「心」──無常の世と詠歌懸命の道
 第二章 親鸞の「悪」──末法の世における救い
 第三章 長明と兼好の「無常」──二人の遁世者
 第四章 世阿弥の「花」──能と禅の交わり
 第五章 芭蕉の「風雅」──わび・さびと「自然」
  終章 西田幾多郎の日本文化論──世界主義という視点

●マーク・グリーニー『暗殺者の飛躍』上下(伏見威蕃訳,ハヤカワ文庫:2017.08.25)【¥860×2】[08/27]《honto》

 グレイマン・シリーズ再起動! 特捜部Qシリーズは一休み。

●真木悠介『時間の比較社会学』(岩波現代文庫:2003.08.19/1891)【¥1300】[09/01]《ジュンク堂書店三宮店》
●湯浅泰雄『身体論──東洋的身心論と現代』(講談社学術文庫:1990.06.10/987)【¥1200】[09/01]《ジュンク堂書店三宮店》

 世阿弥と精神分析、世阿弥と時間、といったテーマで論文検索をしていると、長井英子「「夢幻能」における時間」(東京大学宗教学年報, 1987.1.20)[http://repository.dl.itc.u- tokyo.ac.jp/dspace/bitstream/2261/26227/1/rel00402.pdf]がヒットした。
 とても面白くて役に立つ論文だったので、しばらくこれを基軸に文献を渉猟することにした。引用文献のうち、真木本は前々から読みたい(再読?)と思って いた。湯浅本はもしかしたら持っているかもしれない。

●ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史──文明の構造と人類の幸福』上下(柴田裕之訳,河出書房新社[電子書籍版]:2016.09.15) 【¥1836×2】[09/10]《honto》

 昨年9月に出版された際(『蜜蜂と遠雷』と一緒に)買っておくべきだった。

●安田登『能──650年続いた仕掛けとは』(新潮新書:2017.09.20)【¥760】[09/14]《honto》

 保田講師による建仁寺での研究会は2回目を終えて絶好調。

●かわぐちかいじ『空母いぶき1』(小学館ビッグコミックス:2015.10.05)【¥552】[09/19]《アミーゴ書店垂水店》
●弘兼憲史『黄昏流星群54』(小学館ビッグコミックス:2017.06.04)【¥552】[09/19]《アミーゴ書店垂水店》

 『ガラスの仮面』が49巻まで、『太陽の黙示録・建国編』は3巻まで、『黄昏流星群』は42巻、『ちはやふる』は3巻でストップ。

●中島隆博『思想としての言語』(岩波現代全書:2017.09.21)【¥2300】[09/23]《ジュンク堂書店明石店》

 「はじめに」に引用されたトマス・カスリスの文章が書名の由来。「これら[空海の三密]が秘密であるのは、親密な仕方で、直接的に表現されるからであっ て、言語に表現されるからではない。むしろ、より正確に言えば、これらは言語として表現されるのである。」、
 第一部の冒頭の文章を見つけただけでも、この本を買った価値がある。「しばしば日本には形而上学がないと言われるが、歌論や文学論こそが日本の形而上学 であり、思想としての言語の精髄である。」


【読了】

●雫井脩介『合本 検察側の罪人』(文藝春秋【文春e-Books】:2017.06.20)[07/10]

 卑属と高貴、咀嚼しきれない苦みと微量の爽快感、それらが入り交じり、それでも重苦しさからの解放感の方が勝った読後感。

●太田愛『犯罪者』(角川文庫[電子書籍・上下合本版]:2017.01.25)[07/22]

 ここまで書き込まれると脱帽するしかない。物語に翻弄される歓び。

●橋本治+橋爪大三郎『だめだし日本語論』(太田出版:2017.06.19)[07/29]

 この二人(の議論や肌合いのようなもの)が噛み合っているのかいないのかというと、たぶん噛み合っていない。(その噛み合わなさについては、橋本治さん があとがきの最後の方で「正統派の知性 vs. 不純物・混沌・無秩序」といったちょっと危うい語彙をつかって言及している。)
 でも噛み合わせの悪さゆえに、だと思うが、この本のどこが「日本語論」なんだと「あっけに取られ」ながら(それでも、日本論、日本人論へのいわば「口語 的」な脱線、逸脱は、それはそれで楽しめたし勉強になった)読み進めていくうち、その「だめだし」の方向だけはしっかり噛み合っていることが判った。
 それを一言で括れば「日本語は音である」(あるいは「日本語は「意味の言葉」ではない」「日本語は文字ではない」)になる。橋本治の発言をいくつか抜き 書きしておく。

○本来オーラル言語で始まった日本語
「声に出す、というのは大きな意味を持っています。本来オーラル言語で始まった日本語について考えるのに、声や音の話を忘れがちなのはいちばんのネックで はないでしょうか。」(55頁)

○言葉は文字ではない、まず音である/宣長
「音声中心主義というのは、既成の考えを「ひとつながりの音」のように捉えて、意味を検討せずにそのまま受け入れてしまうあり方だと思うのですが、文字化 された文章を読むだけになった日本では、そもそも言葉が「音」であるという理解は薄いと思います。『古事記』を、音のレベルにまで下りて徹底的に読み直し た『古事記伝』の本居宣長は例外的な存在で、大方は「言葉は文字である」だと思います。「言葉はまず音である」という考え方だってちゃんとあるんですが、 それは学問ではなくて、芸能の領域なんですね。(略)人の心理、感情を表現するためには、どういう音を出すかということが重要なんですね。」(59-60 頁)

○歌(リズム)があったから日本語がある
「オーラル言語は、リズムがあるから覚えられるのであって、それはそのまま歌にもなり得ます。平曲をはじめとして、能、狂言、浄瑠璃、歌舞伎と、語る芸能 が日本に多くあるのは、根っこがオーラル言語の歌だからじゃないかと思われます。歌があったから日本語があるという考え方は、極端かもしれませんが多分重 要だと思います。」(79頁)

○流体的なもの・ゆるゆると渦を巻くような文体/宣長
「宣長の使う日本語のよくわからなさは『源氏物語』的というか、流体的なもののように感じます。/平安時代を専門にする国文学者でも『源氏物語』が嫌いな 男性は結構います。それは『源氏物語』が女性特有のゆるゆると渦を巻くような文体で、あれにいらいらするということなのだと思います。」(96頁)

○意味はわかならいけど音だからわかっちゃう
「「日本語は音である」という部分に、言葉はもう一度帰ってもいいじゃないかと思うのです。意味はわかならいけど音だからわかっちゃうということがあるの で。切り刻みすぎると言葉はつまらくなってしまいます。」(230頁)

○歌のなかから言葉が見える・文字が生まれる
「ときどき、歌のなかから言葉が見えることがある。(略)義太夫もほとんど同じで、全部わかろうとして聞くなんで無理です。半分聞かないでいて、慣れてく ると「えっそんなこと言ってたんだ」と頭のなかから飛び出してくるのです。言葉が、文字が生まれるというのはそういうことなのではないかと思いますよ。」 (234頁)

 追記。最近読んでいる正岡子規の候文が実に面白い。意味より先に音とリズムが伝わってくる。

●ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q カルテ番号64』上下(吉田薫訳,ハヤカワ文庫:2014.12.15)[08/07]

 グレイマン・シリーズ以来のヒット。続けて「知りすぎたマルコ」と「吊された少女」を読む。(そのグレイマン・シリーズの続編の翻訳刊行が始まるという ので、さっそく予約を入れた。二つのシリーズの優先順位をどうつけるか。)

●木岡伸夫『邂逅の論理──〈縁〉の結ぶ世界へ』(春秋社:2017.07.20)[08/08]
●尼ヶ崎彬『いきと風流──日本人の生き方と生活の美学』(大修館書店:2017.02.01)[08/12]
●安田登『あわいの時代の『論語』──ヒューマン2.0』(春秋社:2017.07.25)[08/14]

 木岡本。西田幾多郎の「弁証法」は「弁証法」ではない。
 尼ヶ崎本。万葉集の風流、平安朝の雅から江戸のいきまで。
 安田本。ノンリニアな思考。

●月村了衛『槐(エンジュ)』(光文社文庫:2017.06.20/2015)[08/20]

 日曜の午後、3時間かけて。ハリウッドのアクション映画を観るかわり。

●ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q 知りすぎたマルコ』上下(吉田薫訳,ハヤカワ文庫:20146.06.25)[08/25]

 このシリーズの終わり方に不満が募る。悪人をもっと懲らしめてほしい。(読後しばらく経つと、「不満」は「余韻」に変質していく。)

●山田陽一『響きあう身体──音楽・グルーヴ・憑依』(春秋社:2017.06.20)[09/03]

《ワヘイたち[パプアニューギニアの森に暮らす人びと]は、互いに声をぶつけ合っていくうちに、一種の集団的な憑依状態に入っていくのだが、かれらの身体 に憑依するのは、観念的存在としての精霊ではなく、人びとの声によって生みだされた躍動的で動態的な力としての「うた」、すなわち精霊という「いた」であ る。この「うた」の響きによって、人びとの身体は乗っ取られ、支配される。》(第6章「憑かれる身体」,262-263頁)

《「うた」の力とは、精霊の力(あるいは精霊という力)であり、「うた」を感じることは、精霊に取り憑かれながら、その力を感じることにほかならない。 「うた」は、精霊の力がそうであるように、多義的であり、多彩であり、多感覚的である。そして、ダイナミックに流れ、躍動的に揺れている。このありよう は、人びとが歌っているときの身体の状態そのものでもある。揺れながら、響きあっている。そんな身体には精霊が棲みついており、精霊がたえず身体を揺さ ぶっている。そして声も、身体も、精霊も、すべてが川の流れのように、揺らめきながら流れていく。「うた」に憑かれた身体は、声とともに、そして精霊とと もに、ひと晩じゅう川を流れつづけるのだ。》(同263頁)

●カルロ・セヴェーリ『キマイラの原理──記憶の人類学』(水野千依訳,白水社:2017.07.10/2004)

 訳者(水野千依)は『キリストの顔──イメージ人類学序説』の著者。

●恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎[電子書籍]:2016.09.21)[09/08]

「かつては歌というものは、記憶のためのものだったのだろう。叙事詩と呼ばれる、歴史を残すための記憶代わりに歌い継がれてきたものに違いない。だが、や がてそれは変質してゆく──「その時何が起きたのか」ではなく、「その時何を感じたか」が歌われるようになったのだ。人間がつかのまの生のあいだに体験す る、普通の感情、普通の心情を。」

●マーク・グリーニー『暗殺者の飛躍』上下(伏見威蕃訳,ハヤカワ文庫:2017.08.25)[09/13]

 最後は一気読み。後味がいい。

●藤田正勝『日本文化をよむ──5つのキーワード』(岩波新書:2017.08.22)[09/07]
●池田善昭・福岡伸一『福岡伸一、西田哲学を読む──生命をめぐる思索の旅 動的平衡と絶対矛盾的自己同一』(明石書店:2017.07.07) [09/27]

 再読本。『福岡伸一、西田哲学を読む』は『中動態の世界』ともども今年の収穫。

●篠田英朗『ほんとうの憲法──戦後日本憲法学批判』(ちくま新書:2017.07.10)[09/28]

 こういう切り口で憲法を考えたことがなかった。今年の収穫。

●正岡子規『歌よみに与ふる書』(岩波文庫:1955.02.25/2013.12.05第37刷)[09/30]

 子規を毎日少量ずつ服用すると元気が湧く。