不連続な読書日記(2015.07-12

 



【購入】

●薬丸岳『アノニマス・コール』(角川e文庫: 2015.06.30)【¥1600】(07/05)

●堂場瞬一『暗転』(朝日文庫[電子書籍版]:2015.06.25/2013.06)【¥640】(07/05)

●芳川泰久『謎とき『失われた時を求めて』』(新潮選書:2015.05.30)【¥1400】(07/14)

●『PEN』No.387[特集|いま読みたい、日本のマンガ](CCCメディアハウス:2015.08.01)【¥602】(07/18)

●佐佐木信綱撰『定家歌集(補訂版)』(やまとうたeブックス:2014.12.08/1909.12.29原本初版発行)【¥200】(07/19)

●淺沼圭司『二〇一一年の『家族の肖像』──ヴィスコンティとデカダンスとしての「近代」』(彩流社:2012.26.20)【¥1800】 (07/20)

●藤井貞和 『文法的詩学』(笠間書院[電子書籍版]:2014.11.21/2012.11.30)【¥4860】(07/20)

●菅野昭正『詩学創造』(平凡社ライブラリー[電子書籍版]:2013.12.07/2001.05.10)【¥1728】(07/20)

●真山仁『ハゲタカW グリード』上下(講談社文庫[電子書籍版]:2015.07.10)【¥832×2】(07/29)

●大岡昇平『野火』(新潮文庫:2014.11.20[109刷])【¥400】(08/01)

●村上龍『オールド・テロリスト』(文藝春秋:2015.06.30)【¥1800】(08/01)

●東山彰良『流』(講談社:2015.05.12)【¥1600】(08/08)

●『文藝春秋』2015年9月号【¥898】(08/08)

●江藤淳『近代以前』(文春学藝ライブラリー:2013.10.20)【¥1350】(08/16)

●川上未映子『六つの星星──川上未映子対話集』(文春文庫:2012.09.10)【¥533】(08/16)

●前田英樹『映画=イマージュの秘蹟』(青土社:1996.07.15[Amazon オンデマンドペーパーバック:2012/10/10])【¥2192】(08/18)

●鈴木小江『楽しく学ぶ 書道入門 かな編』(金園社:2011.04.10)【¥1400】(08/22)

●足立巻一『やちまた』上下(中公文庫:2015.03.25)【¥1200×2】(08/23)

●真山仁『黙示』(新潮文庫:2015.08.01)【¥750】(08/23)

●春原剛『暗躍 尖閣国有化』(新潮文庫:2015.08.01)【¥670】(08/29)

●吉本隆明『真贋』(講談社文庫:2011.07.15/2007.02)【¥495】(09/18)

●ベルクソン『物質と記憶』(熊野純彦訳,岩波文庫:2015.09.16)【¥1200】(09/22)

●アン・クリーヴス『水の葬送』(玉木亨訳,創元推理文庫[電子書籍版]:2015.07.24)【¥1200】(09/28)

●池井戸潤『ロスジェネの逆襲』(ダイヤモンド社[電子書籍版]:2012.07.02)【¥756】(09/29)

●谷崎潤一郎『陰翳礼讃』(角川ソフィア文庫[電子書籍版]:2014.10.09 )【¥410】(10/02)

●稲垣足穂『増補改訂 少年愛の美学』(角川文庫[電子書籍版]:2014.04.11)【¥583】(10/02)

●井上恭介『里海資本論 日本社会は「共生の原理」で動く』(角川新書[電子書籍版]:2015.07.10)【¥864】(10/03)

●仲正昌樹『〈日本哲学〉入門講義──西田幾多郎と和辻哲郎』(作品社:2015.09.30)【¥2000】(10/04)

●『女と男の素顔の書 石川九楊の臨書入門』(NHK出版:2015.10.01)【¥1000】(10/04)

●鈴木康夫『天女[アプサラ]たちの贈り物[マーヤー]』(ぷねうま舎:2015.05.22)【¥1800】(10/14)

●海道龍一朗『室町耽美抄 花鏡』(講談社:2015.10.01)【¥1800】(10/18)

●『吉本隆明〈未収録〉講演集11 芸術表現論』(筑摩書房:2015.10.10)【¥2500】(10/19)

●長谷川櫂『芭蕉の風雅──あるいは虚と実について』(筑摩選書:2015.10.15)【¥1500】(10/19)

●『根津美術館──プライベートミュージアムの最高峰』(世界文化社(家庭画報スペシャル 感動の美):2010.10.01)【¥2800】(10/24)1

●高階秀爾『日本人にとって美しさとは何か』(筑摩書房:2015.09.25)【¥1900】(11/07)

●片田珠美『なぜ、「怒る」のをやめられないのか──「怒り恐怖症」と受動的攻撃』(光文社新書:2012.07.20)【¥760】(11/08)

●木村敏『からだ・こころ・生命』(講談社学術文庫:2015.10.09/1997)【¥600】(11/15)

●『吉本隆明〈未収録〉講演集12 芸術言語論』(筑摩書房:2015.11.10)【¥2400】(11/16)

●小林秀雄『近代絵画』(新潮文庫[電子書籍版]:2013.05.03)【¥540】(11/17)

●中山元『フロイト入門』(筑摩叢書:2015.11.15)【¥1800】(11/22)

●原田マハ『ジヴェルニーの食卓』(集英社e文庫:2015.07.31)【¥605】(11/23)

●『モネ画集』(楽しく読む名作出版会[Kindle版]:2015.07.16)【¥130】(12/01)

●永井晋『現象学の転回──「顕現しないもの」に向けて』(知泉書館:2007.02.20)【¥5500】(12/01)

●入不二基義『あるようにあり、なるようになる──運命論の運命』(講談社[Kindle版]:2015.07.28)【¥2160】(12/04)

●成瀬雅春『死なないカラダ、死なない心──宇宙のエネルギーで身体をつくりかえる』(講談社[Kindle版]:2009.01.28)【¥1296 】(12/06)

●内田樹・釈徹宗『現代霊性論』(講談社文庫[Kindle版]:2013.04.12)【¥627】(12/06)

●益田勝実『火山列島の思想』(講談社学術文庫[Kindle版]:2015.11.10)【¥1026】(12/06)

●保田與重郎『芭蕉』(保田與重郎全集11,新学社:2001.10.08)【¥990】(12/10)

●『サイト・アート』VOL.3 2016 WINTER[「僕の絵は覗きだ」なぜドガは裸婦を後ろ向きにしか描かなかったのか](ロッキング・オン)【¥1111】(12/10)

●大前研一郎『日本の論点2015〜16』(プレジデント社[電子書籍版]:2014.11.19)【¥648】(12/12)

●バタイユ『マダム・エドワルダ/目玉の話』(中条省平訳,光文社古典新訳文庫[電子書籍版]:2013.04.30)【¥211】(12/12)

●フロイト『ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの』(中山元訳,光文社古典新訳文庫[電子書籍版]:2013.04.30)【¥464】 (12/12)

●ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』1〜5(亀山郁夫訳,光文社古典新訳文庫[電子書籍版]:2010.10.25)【¥2052】(12/12)

●ドストエフスキー『罪と罰』1〜3(亀山郁夫訳,光文社古典新訳文庫[電子書籍版]:2013.04.30)【¥1274】(12/12)

●若松英輔『叡知の詩学──小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会:2015.10.28)【¥2000】(12/13)

●『サウンド・デザイナー』2016年01月号[今日からDTMができる本](サウンド・デザイナー:2015.12.09)【¥800】(12/13)

●井筒俊彦『イスラーム哲学の原像』(岩波新書:1980.05.20)【¥760】(12/16)

●加藤典洋『村上春樹は、むずかしい』(岩波新書:2015.12.18)【¥800】(12/19)

●大森荘蔵『思考と論理』(ちくま学芸文庫:2015.11.10/1986)【¥950】(12/23)

●山本博文『新渡戸稲造 武士道』(NHK「100分de名著」ブックス[Kindle版],NHK出版:2012.12.26)【¥822】(12/23)

●新渡戸稲造『武士道』(矢内原忠雄訳,岩波文庫:2014.01.24 第100刷)【¥600】(12/29)

●長岡弘樹『教場』(小学館文庫:2015.12.13/2013.06)【¥630】(12/30)

●若松英輔『イエス伝』(中央公論新社:2015.12.10)【¥2500】(12/30)


【読了】

●福永文夫『日本占領史 1945-1952 ──東京・ワシントン・沖縄』(中公新書:2014.12.20)(07/10)

●周防柳『逢坂の六人』(集英社:2014.09.10)(07/12)

●薬丸岳『アノニマス・コール』(角川e文庫:2015.06.30)(07/13)

●安藤礼二『折口信夫』(講談社[電子書籍版]:2015.02.01/2014.11)(07/21)

●アンドレ・バザン『映画とは何か(上)』(野崎歓他訳,岩波文庫:2015.02.17)(07/29)

●堂場瞬一『暗転』(朝日文庫[電子書籍]:2015.06.25/2013.06)(07/31)

●エドワード・フレンケル『数学の大統一に挑む』(青木薫訳,文藝春秋:2015.07.15)(08/09)

●アンドレ・バザン『映画とは何か(下)』(野崎歓他訳,岩波文庫:2015.03.17)(08/10)

●又吉直樹「火花」(『文藝春秋』2015年9月号)(08/19)

●真山仁『ハゲタカW グリード』上下(講談社文庫[電子書籍版]:2015.07.10)(08/20)

●東山彰良『流』(講談社:2015.05.12)(08/23)

●羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」(『文藝春秋』2015年9月号)(08/25)

●村上龍『オールド・テロリスト』(文藝春秋:2015.06.30)(08/27)

●フロイト『夢判断』上(高橋義孝訳,新潮文庫:1969.11.10)(08/28)

●真山仁『黙示』(新潮文庫:2015.08.01)(08/29)

●ミチオ・カク『フューチャー・オブ・マインド──心の未来を科学する』(斉藤隆央訳,NHK出版[電子書籍版]:2015.02.28)(09/03)

●フロイト『夢判断』下(高橋義孝訳,新潮文庫:1969.11.10)(09/11)

●大岡昇平『野火』(新潮文庫:2014.11.20[109刷])(09/11)

●春原剛『暗躍 尖閣国有化』(新潮文庫:2015.08.01)(09/11)

●久野昭『異界の記憶──日本的たましいの原像を求めて』(三省堂:2004.03.01)(09/12)

●渡辺哲夫『フロイトとベルクソン』(岩波書店:2012.06.27)(09/18)

●芳川泰久『謎とき『失われた時を求めて』』(新潮選書:2015.05.30)(09/21)

●池井戸潤『ロスジェネの逆襲』(ダイヤモンド社[電子書籍版]:2012.07.02)(10/01)再読

●江藤淳『近代以前』(文春学藝ライブラリー:2013.10.20)(10/02)

●長谷川宏『日本精神史』上下(講談社:2015.09.08)(10/03)

●新川哲雄『「生きたるもの」の思想──日本の美論とその基調』(ぺりかん社:1985.5.10)(10/07)

●足立巻一『やちまた』上(中公文庫:2015.03.25)(10/15)

●井上恭介『里海資本論 日本社会は「共生の原理」で動く』(角川新書[電子書籍版]:2015.07.10)(10/25)

●片田珠美『なぜ、「怒る」のをやめられないのか──「怒り恐怖症」と受動的攻撃』(光文社新書:2012.07.20)(11/15)

●吉本隆明『真贋』(講談社文庫:2011.07.15/2007.02)(11/15)

●杉本秀太郎『見る悦び──形の生態誌』(中央公論新社:2014.09.25)(11/15)

●木村敏『からだ・こころ・生命』(講談社学術文庫:2015.10.09/1997)(11/20)

●アン・クリーヴス『水の葬送』(玉木亨訳,創元推理文庫[電子書籍版]:2015.07.24)(11/26)

●原田マハ『ジヴェルニーの食卓』(集英社e文庫:2015.07.31)(12/10)

●関川夏央『現代短歌──そのこころみ』(集英社e文庫:2014.10.31/2004.06)(12/12)

●高階秀爾『日本人にとって美しさとは何か』(筑摩書房:2015.09.25)(12/13)

●スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣──人格主義の回復』(フランクリン・コヴィー・ジャパン訳,キングベアー出版[Kindle版]:2013.08.30)(12/17)

●夏目漱石『行人』(青空文庫)(12/20)

●足立巻一『やちまた』下(中公文庫:2015.03.25)(12/20)

●冲方丁『はなとゆめ』(角川書店:2013.11.06)(12/27)

●井筒俊彦『イスラーム哲学の原像』(岩波新 書:1980.05.20)(12/30)


【ブログ】

★12月30日(水):心に残った本(2015 年)

●尼ヶ崎彬『ことばと身体』(勁草書房:1990.1.30)
●新川哲雄『「生きたるもの」の思想──日本の美論とその基調』(ぺりかん社:1985.5.10)

 コーラに連載している「哥とクオリア/ペルソナと哥」の参考書として読んだものから二冊。他に江藤淳『近代以前』や高階秀爾『日本人にとって美しさとは 何か』も部分的に印象に残っている。
 尼ヶ崎本では『日本のレトリック』も忘れがたいが、まだ読み終えていない。全篇を読みえ終えていない本では、吉本隆明の講演本が七、八冊。ずいぶん刺激 をうけた。マス・イメージ論やハイ・イメージ論などは講演録を読まなければ理解できない。
 新川本は常備本。いずれ再読、精読することになると思う。

●三浦哲哉『映画とは何か──フランス映画思想史』(筑摩選書:2014.10.15)
●アンドレ・バザン『映画とは何か』上下(野崎歓他訳,岩波文庫:2015.02.17)

 三浦本の第二章「バザンのリアリズム再考」が貫之現象学に、第三章「ブレッソンの映画神学」が俊成系譜学に、第四章「ドゥルーズ、映画の信と創造」が定 家論理学に、それぞれ驚くほどの精密さでつながっていった。となると第一章「パンルヴェ的世界」は貫之以前の初期歌謡の世界と重なりあっていくのだろう か。
 バザン本は熱中して読んだ。これほどの濃さと拡がりをもった書物はめったにめぐりあえない。映画関連本では淺沼圭司『二〇一一年の『家族の肖像』── ヴィスコンティとデカダンスとしての「近代」』と前田英樹『映画=イマージュの秘蹟』が次に読む本の棚に並んでいる。

●周防柳『逢坂の六人』(集英社:2014.09.10)

 紀貫之と六歌仙が登場する。貫之論、古今論、和歌論として秀逸でとても参考になったが、それ以上に文章がよくて(美味しい文章)作品世界が怪しい魅力を たたえていた。
 惜しみながら時間をかけて読み終え、流れをたやさないよう冲方丁『はなとゆめ』(清少納言)をつづけて読み、いまは海道龍一朗『室町耽美抄 花鏡』(世阿弥、禅竹、一休、村田珠光)を読んでいる。

●安藤礼二『折口信夫』(講談社[電子書籍版]:2015.02.01/2014.11)

 井筒俊彦と吉本隆明の接点を探しあぐねて本書にたどりついた。安藤本はどれをいつ読んでも夢中になる。途方もなく豊饒な世界に浸りきって、しばらく抜け だせなくなる。電子書籍ではその陶酔からすぐに醒める。書籍版で深い余韻を味わいたくなる。
 電子書籍では他に中沢新一『日本文学の大地』や若松英輔『霊性の哲学』を読んだ。中沢本も書籍で読みたかった。若松本では井筒俊彦論が印象に残った。

●芳川泰久『謎とき『失われた時を求めて』』(新潮選書:2015.05.30)

 二度、三度と読みかえしていくうち、この本は侮れないという確信が深まっていった。けっして侮っていたわけではないが、これほどの洞察をはらんでいると は思わなかった。プルーストの無意志的想起(レミニッサンス)と定家の本歌どりとモネの絵画がつながった。

●杉本秀太郎『見る悦び──形の生態誌』(中央公論新社:2014.09.25)
●原田マハ『ジヴェルニーの食卓』(集英社e文庫:2015.07.31)

 杉本本はちょうど一年かけて読み終えた。これぞ文章!
 原田マハは『楽園のカンヴァス』が良かった。ルソーも好きだが昔からマティスが好きだったし、近頃マネが気になりはじめていたので、小林秀雄『近代絵 画』とあわせて電子書籍版を購入したら、これが大あたり。

●夏目漱石『行人』(青空文庫)

 毎週少しずつ、与謝野晶子訳『源氏物語』と一緒にiPadで読みすすめていった。小津安二郎の映画を細切れで観ているような感じだった。軽妙でいなが ら、どこか謎めいた悲哀のようなものが漂っている。
 しばらくおいて、文庫本で読みかけだった『夜明け前』のつづきを同じ青空文庫で読むことにしている。

●足立巻一『やちまた』上下(中公文庫:2015.03.25)

 地味な題材なのに、とうとう最後まで飽きることがなかった。それどころか、この本を読むことが(地味ながらも)心躍る歓びにすらなっていた。

●木村敏『からだ・こころ・生命』(講談社学術文庫:2015.10.09/1997)
●井筒俊彦『イスラーム哲学の原像』(岩波新書:1980.05.20)

 本格的な著作をじっくり読みこむ体力と知力と根気がなくて、軽くサクサクと読める講演録で思索の香りにふれる。そんな料簡ではとても歯が立たない。本格 的著作では接することができない思索の現場の臨場感に目が眩む。

◎内田樹・白井聡『日本戦後史論』(徳間書店:2015.02.28)
◎三浦瑠璃『日本に絶望している人のための政治入門』(文春新書:2015.02.30)
◎高橋源一郎『ぼくらの民主主義なんだぜ』(朝日新書:2015.05.30)

 昨年読んだ赤坂真理『愛と暴力の戦後とその後』も含め、四冊合わせて特大の一本。

   ※  ※  ※

 いま同時並行的に読んでいる本(たぶん十冊以上)から。
 とくに永井(晋)本は今年最大の「発見」になりそうな予感。もう一人の永井本はもし刊行されていたら間違いなく2015年のナンバーワン。

◎永井均「哲学探究──存在と意味」(『文學界』連載完了)
◎大森荘蔵『物と心』(ちくま学芸文庫:2015.01.10)
◎永井晋『現象学の転回──「顕現しないもの」に向けて』(知泉書館:2007.02.20)
◎若松英輔『叡知の詩学──小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会:2015.10.28)
◎若松英輔『イエス伝』(中央公論新社:2015.12.10)
◎加藤典洋『村上春樹は、むずかしい』(岩波新書:2015.12.18)