『哥とクオリア /ペルソナと哥』




第1章 「クオリアとペルソナ」仮名序

 ■「暗黙の信号」としてのクオリア
 ■「詠みつつある心」と「詠まれた心」
 ■心から言葉へ、言葉から他の心へ、という「伝導」現象
 ■「主体」の成立という事象
 ■歌論、能楽論の類に接続するための伏線として


第2章 貫之現象学と定家論理学

 ■「暗に独我論的」な世界
 ■「相互包摂」の関係をめぐって
 ■「かなり複雑な事情」の解明
 ■「開闢の奇跡」と「高度に抽象的な超越概念」
 ■貫之現象学と定家論理学


第3章 貫之現象学と定家論理学、再び

 ■ライプニッツ原理とカント原理
 ■言語の成立という語りえぬ出来事
 ■古今和歌集仮名序、再び
 ■西田現象学とウィトゲンシュタイン論理学の相互包摂関係
 ■貫之現象学・俊成系譜学・定家論理学


第4章 貫之現象学のトリアス

 ■逆倒的な視野構成
 ■夢の言葉/言葉の夢
 ■貫之現象学のトリアス
 ■哥というギフト
 ■フィギュールとしての哥
 ■夢の中の文字
 ■哥のパランプセスト
 ■夢の累層構造
 ■舞踏するフィギュール


第5章 聲と言霊・前篇

 ■古今集仮名序、三たび
 ■貫之には内面がない
 ■物と心/心と詞
 ■声振りによって立ち現われる世界の相貌
 ■純粋経験としての立ち現われ


第6章 聲と言霊・後篇

 ■定家論理学に包摂された貫之現象学
 ■私思欲情としての「神」
 ■独神論の語り
 ■「いひいだす心」と「物の見えたるひかり」
 ■言語の成立という基底的な出来事
 ■声の力─身体の振動と言語の振動をつなぐもの
 ■意識の内と外


第7章 哥の伝導体

 ■貫之の和歌六様
 ■認識の四角形から哥の四角形へ
 ■世阿弥三体をめぐって
 ■伝導体という概念
 ■共感覚へ


第8章 哥と共感覚・上

 ■貫之現象学と共感覚
 ■古典和歌の感覚世界─万葉集の場合
 ■古典和歌の感覚世界─「見る」から「思ふ」へ
 ■古典和歌の感覚世界─「広がり」から「深み」へ
 ■感覚の論理から感情の論理へ


第9章 哥と共感覚・中

 ■壬生忠岑の和歌体十種
 ■クオリアから詞へ
 ■身の伝導体と詞の伝導体
 ■古今集仮名序・再考
 ■哥が立ち現われる原風景


第10章 哥と共感覚・下

 ■クオリアの交響、あるいは言語の生成
 ■共感覚的ブートストラッピング説
 ■二つの備忘録
 ■深層のロゴスとしての「思ひ」
 ■浄化と昇華、二つの円環運動


第11章 貫之現象学の課題

 ■伝導現象の二つのエレメント
 ■フィギュールとしての哥、再び
 ■一神教・唯物論・仏教、そして歌論
 ■物の伝導体/身の伝導体/詞の伝導体
 ■貫之現象学の二つの意義


第12章 貫之現象学の課題・補論

 ■法界/詩的世界/仮名界
 ■貫之現象学─始まりの哥の反復
 ■俊成系譜学─新しい花の発見
 ■定家論理学─新しい花の仮構
 ■哥の伝導体、再び


第13章 ラカン三体とパース十体(序)

 ■対象O、ル・レエル、純粋言語
 ■パースの現象学、あるいはパース三体
 ■対象Oとしての古今集
 ■命名行為としての芸術表現
 ■空虚な器としての歌体
 ■聲と文字、あるいは擬音語と擬態文字
 ■パース三体、再び


第14章 しるし・あわい・よそ─ラカン三体とパース十体(破ノ壱)

 ■二つの純粋経験が重ね描かれる場所
 ■著きあらわれとしてのしるし
 ■主体の死において立ち現われるしるし
 ■さかい、あわい、あいだ、界面
 ■よそ─ふたつの世界の接点


第15章 風と波、花と雪─ラカン三体とパース十体(破ノ弐)

 ■水面に映る像、貫之屏風歌の虚構論
 ■風と波、音声と文字のメタファー
 ■貫之、そのもう一つの
 ■花と雪、木の下というローカルな特殊空間
 ■水底に映る像、貫之現象学の並行世界論


第16章 水平と垂直のはざま─ラカン三体とパース十体(破ノ参)

 ■パラレル・ワールドと並行世界
 ■世界を創造する言語
 ■歌が歌を生みだすプロセス
 ■二つの世界と二つの言語
 ■意識をつくる言語、意識がつくる言語
 ■水平と垂直の交わるところ
 ■しるし・あわい・よそ、再び


第17章 夢の推論─ラカン三体とパース十体(急ノ壱)

 ■きのふの空の有りどころ
 ■朔太郎とベンヤミン/蕪村とプルースト
 ■現在のなかに現前している過去
 ■実在の回復と過去のエーテル化
 ■貫之現象学と二つの空


第18章 ララングと水中花─ラカン三体とパース十体(急ノ弐)

 ■ララング、神に恋する女性の言葉
 ■パースの記号分類(その1):三つの現象学的カテゴリー
 ■パースの記号分類(その2):記号過程の三側面と記号の九様式
 ■パースの記号分類(その3):記号の十のクラス、あるいはパース十体
 ■水中花がひらくとき


第19章 哥の現象学あるいは深読みの愉悦─ラカン三体とパース十体(急ノ参)

 ■ミーティング・プレイスとしての深部構造、あるいは哥の生理学
 ■深読みの愉悦、丸谷才一の場合
 ■歌のアスペクトを記述すること、あるいは哥の現象学
 ■深読みの愉悦、藤原俊成の場合
 ■歌の本体をめぐって


第20章 水なき空のメタフィジィク・上句─ラカン三体とパース十体(急ノ肆)

 ■表現史としての和歌の歴史
 ■虚喩と畳み重ね
 ■虚喩をめぐって、若干の余録
 ■虚喩から喩の消滅へ
 ■物から心へ─第一のメタフィジィク
 ■メタフィジカルな統覚作用
 ■物・心・詞・姿


第21章 水なき空のメタフィジィク・下句─ラカン三体とパース十体 (急ノ伍)


 ■修辞から境地へ─第二のメタフィジィク
 ■追いつめられた純粋詩の世界
 ■俗謡に滲透された歌体、和歌崩壊の象徴
 ■言葉が紡ぎ出されるとき
 ■目を開けていなければ見られない夢
 ■定家十体の二重構造、あるいは「あちら側」から「こちら側」への心の変容
 ■定家十体の三層構造、あるいはパース十体との関係をめぐる挫折した試み


第22章 バベルの後の詩人たち─和歌のメカニスムT

 ■和歌という意識
 ■この不可思議なるパイプオルガン
 ■西脇順三郎の最後の大仕事
 ■戸口にてさゝやく者、あるいは翻訳者としての詩人
 ■ベンヤミンと西脇順三郎、詩論を神学的に考えた人


第23章 預言者としての詩人─和歌のメカニスムU

 ■宇宙音声が飛び交い、アラベスクのごとく文字が立ち上がり絡まる場所
 ■言語事件としての啓示─コーランを読む1
 ■意味論的解釈学と存在感覚─コーランを読む2
 ■意味論の根本原理
 ■コトバの神秘哲学、あるいは存在の風


第24章 存在の風に吹かれて─和歌のメカニスムV

 ■深層意識的言語哲学、二十世紀の神学
 ■「見る」の世界、実存的経験
 ■「見ゆ」の世界、共感覚的言語
 ■現象界の彼方、始原的境域から吹く存在の風
 ■補遺、和歌の意味論的研究・序説


第25章 存在の風に吹かれて(承前)─和歌のメカニスムV

 ■二つの本質、二つのリアリティ
 ■マラルメ・リルケ・芭蕉、そして王朝歌人
 ■再論、和歌の感覚世界
 ■「眺め」の世界、二つの現象学的還元
 ■補遺、和歌の感覚世界


第26章 存在の風に吹かれて(附論)─和歌のメカニスムV

 ■アクチュアリティかリアリティか
 ■普遍性と単独性、一般性と個別性
 ■アクチュアリティかリアリティか、永井均の場合
 ■アクチュアリティかヴァーチュアリティか、斎藤慶典の場合
 ■余録、リルケの世界内面空間


第27章 言語・意識・認識(言語フィールド篇)

 ■井筒豊子の和歌論三部作
 ■フィールドという概念をめぐって
 ■言語フィールドとしての和歌
 ■二つの実例、超絶技巧と認識の転換
 ■修辞から修字への転換、言語による茫漠たるホログラム


第28章 言語・意識・認識(意識フィールド篇)

 ■漢語系と和語系、二つの言語意識
 ■有心体と有心、あるいは遡行的志向性
 ■思ひから詞へ、情から余情へ
 ■心地と空、境と自照
 ■境へ、遡行するペルソナ
 ■だれが歌を詠んでいるのか
 ■心の四つの存在次元・階梯


第29章 言語・意識・認識(意識フィールド篇、余録と補遺)

 ■存在はコトバであり、ココロでもある
 ■二つの分節、二つの花鳥
 ■新しい花、あるいはフィールド全体の自己顕現
 ■存在論と意識論が重なるところ
 ■言葉が見る夢、物が見る夢


第30章 言語・意識・認識(認識フィールド篇、序の部)

 ■森羅万象の織りなす千紫万紅の綴れ織り
 ■二つのマンダラ、二つのアソシエイション
 ■序の部:二つの森羅万象
 ■序の部:万象生起の力動的意味空間の現成
 ■序の部:遡行と塑型、あるいは意味記号的構造転換


第31章 言語・意識・認識(認識フィールド篇、破の部)

 ■二つのこころ─古今序を原起点とするやまとうたの思想
 ■破の部:和語系、ことだま的言語構造
 ■破の部:漢語系、曼荼羅的言語構造
 ■曼荼羅的言語構造をめぐる若干の註釈
 ■破の部:曼荼羅構造と「たま」構造との構造的照応


第32章 言語・意識・認識(認識フィールド篇、急の部)

 ■「あはれ」の二つの視座
 ■急の部:「ながめ」の視野と「みだれ」の視野
 ■急の部:「みわたし」の視野の諸相
 ■急の部:「ながめ」と「みわたし」の交点、自然曼荼羅の現成
 ■那智滝図─自然曼荼羅の景観


第33章 自己表出と指示表出の織物─和歌のメカニスムW

 ■土をこねて一生を使いはたす生き方
 ■無相真如、あるいは呪術的な祈りのことば
 ■アナグラム、あるいは深層のポリフォニー
 ■唯言論について・その他の備忘録
 ■自己表出と指示表出、あるいは生起と喩のメカニズム


第34章 続・自己表出と指示表出の織物─和歌のメカニスムW

 ■生起と喩のメカニズム、再説
 ■エアアイグニス、あるいは水の現成
 ■喩、あるいは水上に浮かぶ二つの浮き草の花
 ■M領域と群論・その他の註記
 ■余録と補遺、他界について・その他


第35章 続々・自己表出と指示表出の織物─和歌のメカニスムW

 ■祖述と註釈をめぐる前口上
 ■吉本隆明の芸術言語原論(言語の理論)
 ■吉本隆明の芸術言語原論(表現の理論)
 ■二つの基底から三つの基底へ
 ■三本の座標軸をめぐる試行的考察


第36章  像と喩の彼岸 ─和歌のメカニスムX


■言語芸術論の構図をめぐる試行的考察(Ver.2)
■若干の補足、像と喩の交錯するところ
■パライメージ、あるいは臨死者が上から見ている映像
■離見の見、あるいは仮面の裏側からの視線
■虚なるもの、像と喩の彼岸


第37章 続・像と 喩の 彼岸─和歌のメカニスムX

■自然曼荼羅へ、生起と喩のメカニズム・再考
■那智滝図、ウラとオモテが熔接されるところ
■症例ジョイス、通夜の夜の謎なぞ遊び
■幕間、ラカンが最後に考えたこと
■症例クマクス、那智山中のマトリックス


第38章 和歌三態の説、貫之・俊成編

■貫之と像、あるいは「花は雪として降る」
■像と形、「純粋な表現性」としての
■俊成と姿、あるいは「和歌はイメージではない」
■姿と喩、「伝承を生み出す文体」としての
■身にしむコトバ、意味の受肉


第39章 和歌三態 の説、定家編─影のない世界

■定家と虚なるもの、あるいは「かげもなし」の余韻
■「かげ、そして夢」のごときものが立ち現われる
■「作者が読者になり、そしてまた作者になる」連歌的構造
■アヴィセンナの幽霊、再び
■虚象、「音楽的な効果」としての


第40章 和歌三態 の 説、定家編─イマジナル・象・フィールド

■音象、ネイロ、世界の影
■意識と存在と言語の階層構造
■イマジナル、あるいは特別な意味でのイマージュ
■象と虚象、あるいは存在の裏側
■体と虚体、あるいはコトバがもたらす歓び


第 41章 和歌三態 の 説、定家編─モネ・い のち・象工場

■モネを超える試み、言葉のかたちをとる想念、レミニッサンス
■無意志的想起と本歌取り(その一)
■無意志的想起と本歌取り(その二)
■有心・無心・虚心
■象工場の哀しみ、短い総括として


第42章 和歌三態 の 説、雑録─心・イマージュ・映画

■心の四分岐をめぐって
■イマージュの四分類をめぐる自問自答
■和歌の四つの姿態変化をめぐって


第43章 中間総括 ─古今集仮名序 をめぐって

■貫之が語った深いこと
■第一の補助線、さえずり言語起源論
■第二の補助線、神の存在論的証明ほか


第44章 貫之現象学の諸相・総序

■貫之現象学の由来
■広狭二義の貫之現象学と貫之三体
■貫之現象学の諸相


第45章 錯綜 体/アナロジー/論理(その1)

■見えないものを「見る」こと
■能力としての錯綜体
■拡張された錯綜体の概念
■深層意識の言語風景
■錯綜体と伝導体


第46章 錯綜体/ アナロジー/論理(その2)

■アリエッティ拾い読み
■存在のアナロギアをめぐって
■存在のアナロギアをめぐる若干の註
■アナロジーの二つの型─見立て
■アナロジーの二つの型─本歌取り


第47章 錯綜体/ アナロジー/論理(その3)

■「引用」と「含み」
■「見立て」と「寄物陳思」
■類似と照応、比喩と複合
■パラ・アナロジーの二つの型─縁語
■パラ・アナロジーの二つの型─掛詞
■余録1・歌枕(虚辞)の系譜
■余録2・二重写しの修辞技法


第48章 錯綜体/ アナ ロジー/論理(その4)

■光の糸、蜘蛛の巣、伝導体
■哥の伝導体からアナロジーの伝導体へ
■表出・表現・模倣・引用
■間奏、三つの病理現象と五つの誤謬推論
■アナロジーから論理へ


第49章 錯綜体/ アナ ロジー/論理(その5)

■無時間の虚空、一期一会の磁場
■西洋のロゴス、東洋のレンマ
■生きられる論理、アナロギアの論理
■形の論理、風景の論理
■歌の風景、夢の風景


第50章 夢/パー スペ クティヴ/時間(その1)

■文字以前の世界の記憶
■絵文字とパラレリズム
■文の原理・絵の原理
■夢世界(異界)の原理
■現実世界の原理


第51章 夢/パー スペ クティヴ/時間(その2)

■夢の幾何学1
■夢の幾何学2
■夢の詩学・夢の引用
■夢のパースペクティヴ
■反射視点と離見の見、余禄として


第52章 夢/パースペクティヴ/時間(その3)

■反射視点の三つの次元
■ナラティヴとパースペクティヴ
■気分け=リズム、パースペクティヴの第三の次元
■地分け=風土的分節、パースペクティブの第四の次元
■パースペクティヴの四つの次元、その静態


第53章 夢/パースペクティヴ/時間(その4)

■眺望と相貌─参照すべき議論1
■夢のパースペクティヴ、再び
■中動態の世界─参照すべき議論2
■作るものと作られるものの「はざま」─中動態の世界、余録1
■作りつつ作られる円環運動─中動態の世界、余録2


第54章  夢/パースペ クティヴ/時間(その5)


■パースペクティヴの四つの次元、その動態
■垂直的エクスタシスと水平的エクスタシス
■インメモリアルな過去─夢の時間(その1)
■未来完了・前未来─夢の時間(その2)
■回帰する時間─夢の時間(その3)
■永遠の今─夢の時間(その4)
■もう一つのパースペクティヴ類型論、余話として


第55章 映画/モ ンタージュ/記 憶(その1)

■王朝和歌は映画である
■日本語は映像的である
■やまとことばは幼体成熟した言語である
■宗教・映画そして哥
■宗教・映画そして哥(承前)


第56章 映画/モ ンタージュ/記憶(その2)

■小林秀雄に訊く──心眼と白光
■小林秀雄に訊く──心眼と白光(承前)
■『雪国』冒頭文をめぐる四つの視点、再考
■光源と視点とパースペクティヴと
■余録、めまぐるしい移動カメラの転換


第57章 映画/モ ンタージュ/記憶(その3)

■ヴァレリーに訊く──映画という錯綜体
■再び、小林秀雄に訊く──カメラという魔術的な発明品
■メカニカルな側面と心的現象の側面
■映画的なものの基本フォーマット─知覚と想起
■映画的なものの基本フォーマット─知覚と想起(承前)
■補遺1・日本文化の中に潜んでいる詩法
■補遺2・「図式空間」と「切断空間」


第58章 映画/モ ン タージュ/記憶(その4)

■和歌的なものの基本フォーマット─物と心、詞と姿
■和歌のモンタージュ、その実例
■和歌のモンタージュ、その静態と動態
■和歌のモンタージュ、その静態と動態(承前)
■引用と展示、あるいはモンタージュと切断


第59章 映画/モ ン タージュ/記憶(その5)

■不気味なもの─ヒッチコックのモンタージュ(前半)
■不気味なもの─浮遊する視点、アウラ的知覚
■純粋過去─ヒッチコックのモンタージュ(後半)
■純粋過去─時間の実在化、想起のコペルニクス的転回
■イマージュの世界から象徴の世界へ


第 60章 純粋経験/私的言語/アレゴリー(その1)

■純粋経験をめぐる込み入った事態
■純粋経験の系譜、井筒俊彦の言語アラヤ識
■純粋経験の系譜、鈴木大拙の如来蔵思想
■純粋経験の系譜、無心・場所・フィールド
■類化性能と別化性能、私語として


第61章 純粋経験/私的言語/アレゴリー(その2)


■モナドロジーと華厳経の世界
■ライプニッツ症候群とライプニッツ原理(前段)
■ライプニッツ症候群とライプニッツ原理(後段)
■梵我一如とキリストの受肉(前段)
■梵我一如とキリストの受肉(後段)


第 62章 純粋経験/私的言語/アレゴリー(その3)

■私的言語の生成とその受肉
■私的言語のやっかいな本性
■私・今・現実そして感情?
■純粋経験を語る四つの私的言語・序論
■承前、無内包の現実性をめぐって
■アヴィセンナのウジュード
■アヴィセンナの幽霊、三たび


第 63章 純粋経験/私的言語/アレゴリー(その4)

■はじめに情動があった
■我らホモ・シネマトグラフィクスの末裔(前段)
■我らホモ・シネマトグラフィクスの末裔(後段)
■世界の言語が沈黙するとき、感情それ自身の言語が語り出す
■補遺と余録、コーラ・無時間的な響きの空間・直交補構造


第 64章 純粋経験/私的言語/アレゴリー(その5)

■アレゴリーの「悲しみ」が世界を現象させる
■破壊と復活─ベンヤミンのアレゴリー論
■相容れない二つの力の共存─ポール・ド・マンのアレゴリー論
■夢(水)の中の読めない文字
■私的言語の静態と動態


第 65章 純粋経験/私的言語/アレゴリー(その6)

■フィルムと映像の比喩、全体知・独在知・媒体知
■フィルムと映像の比喩、貫之三体・再説
■比較不可能なものが自らの比較不可能性を消去して比較可能なものになるという構造
■置き換え不可能な個を通じてのみ置き換え可能な普遍を論じることができるという事態
■補遺と余録、憑依・仮面・アレゴリーの四態


第 66章 純粋言語/声と文字/アナグラム(その1)

■アダムの言語と人間の言語
■アダムの言語と人間の言語、承前
■アダムの言語と人間の言語と私的言語、小括
■ベンヤミン・コラージュT─媒質・翻訳・純粋言語
■ベンヤミン・コラージュU─固有名・廃墟・アレゴリー


第67章 純粋言語/声と文字/アナグラム(その2)

■純粋言語の系譜、ベンヤミンとウィトゲンシュタイン(語りえぬものと死後の問題)
■純粋言語の系譜、ウィトゲンシュタインとウィリアム・ジェイムズ(言語と経験の問題)
■純粋言語の系譜、ベンヤミンと折口信夫(翻訳と詩語の問題)
■純粋言語の系譜、折口信夫と井筒俊彦(憑依と原型の問題)
■純粋言語の系譜、折口信夫と吉本隆明(反復と母型の問題)


第 68章 純粋言語/声と文字/アナグラム(その3)

■地上に降りた人間の言語
■地上に降りた人間の言語、承前
■「ソクラテスは哲学者である」の三つの水準
■「ソクラテスは哲学者である」の三つの水準、承前
■人間の言語の二契機と三帯域


第 69章 人間の言語の三帯域論(マテリアル篇)

■「水波の比喩」をめぐって
■「マイナス内包=形相なきマテリアル」と「無心の形而下学」─マテリアル篇1
■「アモルフな意味多様体」と「大洋のような母音の波の拡がり」─マテリアル篇2
■間奏─ベンヤミン的概念と吉本隆明的概念の融合
■「根源的産出」と「原ミメーシス」─マテリアル篇3


第 70章 人間の言語の三帯域論(マテリアル篇・承前)

■「非感性的類似性」と「未来への想起」─マテリアル篇3
■根源的産出をめぐって─マテリアル篇(落穂拾い)
■擬態と死の欲動をめぐって─マテリアル篇(落穂拾い)
■ライムとモワレをめぐって─マテリアル篇(落穂拾い)
■テレパシーをめぐって─マテリアル篇(落穂拾い)

第 71章 人間の言語の三帯域論(メタフィジカル篇)

■プラズマとエーテル、あるいは「曼陀羅」から「天使」へ─メタフィジカル篇1
■間奏─「三段階モデル」と「意識の構造モデル」の重ね描き
■間奏─「三段階モデル」と「意識の構造モデル」の重ね描き(承前)
■元型と原型、あるいは「原初の刻印」─メタフィジカル篇2
■原型と反復、あるいは「想起と想像とのアマルガム」─メタフィジカル篇3


第 72章 人間の言語の三帯域論(メタフィジカル篇・承前)

■根源・原形・言語ゲーム(1)─メタフィジカル篇(落穂拾い)
■根源・原形・言語ゲーム(2)─メタフィジカル篇(落穂拾い)
■根源・原形・言語ゲーム(3)─メタフィジカル篇(落穂拾い)
■根源・原形・言語ゲーム(4)─メタフィジカル篇(落穂拾い)
■言語情調論をめぐって─メカニカル篇へ、やまとことばへ


第73 章 人間の言語の三帯域論(メカニカル篇)

■モンタージュとアナグラム─メカニカル篇1
■フラクタルとパランプセスト─メカニカル篇1
■志向的クオリアと意味空間─メカニカル篇1
■沈黙の声と非人称の文字空間─メカニカル篇(落穂拾い)
■ハムレット的身体、演劇と狂気の問題─メカニカル篇(落穂拾い)


第74 章 人間の言語の三帯域論(メカニカル篇・承前)

■感覚の分布と四色相応──メカニカル篇2
■感覚の分布と四色相応(承前)──メカニカル篇2
■間奏─第四の時間と第四の声
■間奏─第四の時間と第四の声(承前)
■綻びを繕う─メカニカル篇(落穂拾い)


第75 章 人間の言語の三帯域論(メカニカル篇・啓後)

■演劇の言葉と客観的・公共的言語─メカニカル篇3
■演劇の言葉と客観的・公共的言語(承前)─メカニカル篇3
■間奏─「地平線」の概念をめぐって
■間奏─「地平線」の概念をめぐって(承前)
■貫之・俊成・定家


第76章 人間の言語の三帯域論(総括・五重塔とエッフェル塔)

■五重塔、沈黙の声としての
■エッフェル塔、純粋な文字としての
■五重塔とエッフェル塔
■真言密教の言語哲学とイスラーム文字神秘主義(前段)
■真言密教の言語哲学とイスラーム文字神秘主義(後段)