メッセージ   2013年 5月19日

「聖霊に満たされ」 (使徒の働き2章1〜4節) 

 ペンテコステ…「七週の祭」とも「刈り入れの祭」とも呼ばれるユダヤの祭で、過越しの祭から50日目にあたる。また、モーセが神様から律法を授与されたことを記念する日とされていた。そしてこの日、聖霊が降り、キリスト教会の歩みが始まった。         

 具体的には「天から激しい風が吹いてくるような響きが起こり」「炎のような分かれた舌が現われ」と記されている。風や炎は神様の象徴として、また臨在を示すものとして旧約聖書にもしばしば登場する。また、イエス様の言葉の中にもそのような表現が見られる。

 聖霊が降ることはイエス様ご自身が約束されたことであり、聖霊の働きによって人はイエス・キリストを正しく理解し、力を受けて福音の証人となることが語られている。パウロもまた信仰を告白することは聖霊の働きがなければできないと語っている。

 ところで分かれた「舌」と言う表現は、私たちに「ことばなる神様の働き」を思い起こさせてくれる。また聖霊を受けた弟子たちは、様々な国の言葉で語り始めるという奇跡にあずかった。キリスト教会の第一歩が言葉によって、あるいは言葉を象徴するような出来事から始まったというのも意味深い。信仰は言葉によって告白され、教会は神の言葉によって建て上げられていく。何より主イエスご自身が「言葉は神であった」と紹介されている。

 これらの出来事は、弟子たちが一つ所に一緒に集まっていた際に起こった。もちろん彼らは祈っていたことだろう。さらにこれらは時が満ちて起きたことであった。神様のご計画と、人々が集まって祈っていたことの結果…なのである。聖霊が降り、教会が始まり、世界宣教へとつながり、今日のわたしたちへと至る…その源の出来事を思うとき、私たちもまた集まって祈ることを大切にしたい。