メッセージ   2013年 5月 5日

「信仰を保つ」(ユダの手紙 20〜21節) 

 ユダの手紙はイエス・キリストの兄弟のユダによって書かれたとされる。異端の侵入に対して当時の教会やキリスト者たちに注意を呼びかけるために書かれたものである。異端に限らず、教会や信仰は絶えず様々な危険にさらされている。その意味において、信仰を保ち続けることは大変難しいことだといえる。

 私たちは信仰を保つために、深めるために、あるいは成長することを願うゆえに様々な活動を行なっている。讃美歌を歌うことも、聖書を読むことも、礼拝を守ることも、そして祈ることも、すべては神様をほめたたえるためであり、それらの結果として信仰は保たれていく。ユダは「神の愛のうちに自分自身を保ち」なさいと語っている。

 また「自分の持っている最も聖い信仰の上に自分自身を築き上げ」ることを勧めている。「聖い信仰」とは決して自分の努力やがんばりによるのではなく、神様から与えられるものである。主イエスがペテロに「この岩の上に…」と語られた、あの信仰告白に象徴される、神様が与え教会によって受け継がれてきた「信仰」のことである。

 そしてそれらを支えるのが「聖霊によって祈」ることである。「御霊ご自身が言いようもない深いうめきによって、私たちのためにとりなしてくださいます。」(ローマ書8:26)とあるよう、自分の思いで祈りがちな私たちだが、何よりも聖霊の導きによって、とりなしてくださる聖霊に助けられて祈ることが大切である。

 「神の愛のうちに自分自身を保ちなさい」…「保つ」とは「現在持っているものを注意深く…」という意味である。私たちは神の愛にとどまらせていただくために、信仰を保たせていただくために、注意深くありたい。日々、聖霊に導かれて祈りながら、より良いあり方を求めていきたい。