メッセージ   2013年 4月 21日

「神のことを思う」 (マタイ16章21〜28節

ペテロはイエス様のことを「神の御子キリストです」と告白した。主イエスは「それを示したのは『天にいますわたしの父』であり、その信仰告白の上に『わたしの教会を建てます』、さらに『天の御国のかぎを上げます』とまでおっしゃった。ところがその直後に、エルサレムで殺されることを預言されたイエス様をいさめたことから、ペテロは「下がれサタン」とお叱りを受けた。その後にかけられた言葉が「あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている」であった。

神様の働きがあった直後にサタンの支配が入り込む…人の弱さに驚くと共に、頭でわかっていても「神のことを思う」難しさを痛感する。信仰告白も教会も神様に導かれ、建て上げられるものである。しかしそこにあぐらをかいていると、たちまちサタンの策略にはまってしまうのが私たちの現実である。「自分を捨て・・・」と主イエスは語られる。罪を持ったまま、人生の中心は自分であるかのような勘違いしているその自分を捨て去り、イエスを主とする人生=人ではなく神の視点でとらえることの大切さを示す言葉である。

昨年、聖書学院や小野にお招きした竹本兄は、これまでに仕事の都合等により何度も転居されておられるが、行く先々で教会とのつながりを大切にしてこられた。小野教会でも一年間、信仰生活を共にされた。たとえその教会や牧師に何か問題があったとしても、み言葉に根ざしながら、人ではなく「神のことを思う」歩みを重ねておられる。転居された後も主にある交わりを続け、教会とそこに連なる方々のために祈っておられる。私たちのことも祈りに覚えてくださっている。

どうしても人を見てしまう、人が見えてしまう私たちだが、人生も信仰も教会も、すべては神様から与えられたものであるという原点に立ち返る謙虚さを忘れずにいたい。