メッセージ   2012年 8月 5日

 「達しているところを基準として」
           (ピリピ書 3章12〜16節)

今日の聖書箇所は、「信仰の継承」をテーマに掲げた3年前の全国大会の聖句である。謙遜と共に常に前に向かって進もうとする信仰のあるべき姿を示している。今年の全国大会も神様の祝福のうちに終わった。感じたところをいくつか報告させていただく。

まず世代交代が進んだ印象を強く受けた。参加者の平均年齢下がったと言うわけではないが、これまで中心となって来られた高齢の方々の参加が減り、少ないながらもクリスチャンホームの3世とも言える新しい(幼い)世代の参加が活気を与えていた。また大会委員長や奉仕者の顔ぶれがずいぶん若返り、しかもそれがとても自然なことのように感じられた。信仰の継承を目の当たりにした思いである。

個人的には朝の祈祷会でメッセージと司会のペアを組んだ方との交わりが恵まれた。私より少し若い鹿児島の小学校の先生で、大阪聖書学院の出張講座で「説教学」を学ばれ、今大会で奉仕をすることとなった。鹿児島の教員は一度は必ず離島で勤務しなければならず、この春に奄美大島の小学校(児童数3人)にご夫婦での異動となったが、教会があるということで奄美を希望されたそうである。島の人々が大切にしている行事(神事)との付き合い方に葛藤を覚えていると話してくださった。台風接近の二ユースに接する度に祈りに覚えるつもりである。

 講演はそれぞれの講師の個性が色濃く反映され、逆に言うと一貫性や統一性に欠けていたように感じた。加えて何かを決議したり見解が発表されたりもしない大会のゆえに物足りなく感じる向きもあったかもしれない。しかし、パウロが言うようにキリスト者それぞれが達しているところに立ち、自由で謙虚にという視点から考えると、主催教会や奉仕者を含めた大会のこのようなあり方はこれからも大切にしたいと思わされた。

 来年は鹿児島で行われる。今回出会った奄美大島の方との再会も楽しみのひとつとなりそうである。