メッセージ   2012年 5月 6日

「互いに尊重しあう交わり」
(ピリピ人への手紙2章1〜11節)


私たちが悩むことの一つに自分の性格がある。変えたくてもなかなか変えられないと言う人も多いのではないだろうか。自分の性格が好きだと自信を持って言える人は多くない。

人間関係で、仕事のことで、親子関係で悩む…そしてそんなことで悩む自分がいやになる、そんなことも出来ない自分が嫌いになる…時には人のせいにしながらも、周りのことに煩わされない自分になりたいとか、新しい自分を求めて変革にチャレンジすることもあるかも知れない。

そんな私たちを縛っているのは、マスメディアによって作られた価値基準である場合が多い。世間の価値観に左右され、その結果としてねたみがおこったり自己評価が低くなったりする。互いの関係がもつれたりこじれたりする。

自分らしくぶれないで生きていくためには、一人ひとりが人間として価値ある存在であることを尊重し確認しあえる環境の中で過ごすことが大切である。結果としてそれぞれにとっての自己変革につながっていく。

その意味においてパウロがキリスト教会に対して「互いに人を自分よりすぐれた者と思いなさい」と勧めたことは意義深い。「仕える者の姿」となって下さったキリストにならう者の集まりは、「すべての口が、『イエス・キリストは主である。』と告白して、父なる神がほめたたえられるため」に用いられていく。