メッセージ  2011年10月30日 
 
「客観的に見るならば…」(ローマ人への手紙1章16〜17節

1031日はハロウィン…として次第に知られるようになってきた。古代ケルト民族の収穫感謝の日がその始まりとされており、キリスト教会では異教の祭と理解されているが、私が学校で教えている「世界史」の教科書には「キリスト教のお祭り」として紹介されている。

そのことの是非はともかく、1031日はプロテスタント教会にとっては「宗教改革記念日」である。1517年のこの日、ルターがヴィッテンベルク城教会の扉に95ヶ条の提題を掲げたとされるが、それは翌111日の万聖節を前にしてのことであった。万聖節…すべての聖人の日としてカトリック教会で大切にされていた祝日が、今日のプロテスタント教会においても、11月の第一日曜日に召天者記念礼拝を行なうことにつながっている。

ルターは、聖人の功徳にあやかる「贖宥状」が聖書の信仰から外れていることを訴えるため、万聖節の前日に提題を掲げたと思われる。実はケルト人の収穫祭=死者の祭りが1031日であったことと万聖節とが結びついてハロウィン(聖なる日の前夜)が生まれており、その意味においては「ハロウィン」と「宗教改革記念日」が同じ日なのは決して偶然ではない。現代のドイツではハロウィンに浮かれる子供向けにルターボンボン(キャンディー)なるお菓子が配られるという。

 「信仰による義」…ローマ書の言葉をしっかり受け止めたい。