接着剤の名称 特        徴 使用方法
木工ボンド
木、紙、布などの接着に使います。接着剤内部の水分が蒸発したのち固まるため、つけてすぐにはくっつきませんが、接着力はかなり強力。ただし水には弱いので、湿度の高いところや水のかかるようなところは避けましょう。 @ 接着面を「サンドペーパー」で荒らし、片面に薄く塗る。
A 「クランプ」やひもで縛るなどして圧縮し、完全に乾くまで(5〜6時間)固定しておく
※「木工用ボンド」は乾くと透明になる
B はみ出し部分の処理
固まる前なら水や石鹸水で拭き取り、固まった後は「カッター」で削り落とす
板などに布を接着するときは、アイロンがけするとしわが伸び、きれいに接着できる
※木工工作など、クギ打ちする際にも併用するとよい
合成ゴム系(ボンドG17) ゴム、皮、布、木、プラスチック、金属などの接着に
固まった後も柔軟性があるため曲げに強く、水にも強い。
(ボンドGクリヤー)
用途は同じですが、透明なのではみ出しが目立たず、きれいに仕上がります。
@ 接着面を「サンドペーパー」で荒らし、汚れや油分は「ベンジン」で拭き取っておく
A 両面に付属のヘラで薄く塗り、触ってもべと付かない程度(5〜10分)まで放置する。
B 接着剤の表面が乾いたら貼り合わせ、「木ヅチ」や「ローラー」などで強く圧縮する
※一度貼ったら、やり直しはきかないので、慎重に貼り合わせること
C はみ出しの処理は、「ラッカーシンナー」で拭き取る
注)ビニール製品(ビニールクッション・ビニールマットなど)に、合成ゴム系の接着剤を使うと、ビニールが溶けてしまいます。必ず、(ビニール用ボンド)を使いましょう。使い方は合成ゴム系と同じです。
瞬間接着剤(アロンアルファ) 空気中の水分と化学反応をおこすことで硬化します。このため多量にたらすと、かえって接着しにくくなります。小さな物、狭い面積の接着に向いています。 @片面の点状に少量たらし、すぐ貼り合わせる
A手などについたら、お湯の中でもみ取るか、専用の「はがし剤」を使う。
万能タイプ(ペグα) モノを選ばず使用できる接着剤です。A液(ゼリー状瞬間)とB液(弾性接着剤)の2液タイプ。水やショックにも強く、凹凸面やざらざら面でも接着できます。 @ B液をつけ、その間にA液を点状につけておしつける
A 交互に付けた2液が、押しつけられたときに混ざり合うようにするのがコツ
エポキシ系(ハイスーパー5) 金属、ガラス、陶磁器、コンクリート、木、プラスチックなどに。2液(主剤と硬化剤)を等量混ぜて、その化学反応で固まります。水や油、熱にも強く、接着力も強力で、荷重にもよく耐えます。 @ 付属のヘラで2液を等量混ぜ合わせ、片面に塗る
A 貼り合わせたら「セロテープ」か「マスキングテープ」で固定
B 「ハイスーパー5」は5分硬化型のため、5分で硬化し始め、15分でほぼ硬化し、1時間後には完全に硬化する

※絵の具を混ぜると、他の色と同化させることができる

(クイックメンダー)
(クイックメンダー)
粘度が高いので金属(ホーロー)、コンクリート、木、タイル、プラスチックなどの凹凸面の接着や、ひび割れ・欠けの充補修に最適(5分型)。
 接着剤は、家庭用や業務用まで含めると500種類以上あると言われています。その中で、おもちゃ病院でよく使われる接着剤は数種類。これらを接着する材質によって選定し、利用しております。
 接着させる部分の下地処理をしなかったり、誤った使い方をすると、まったく役立たずになりかねません。ここでは、主な接着剤について、その選び方・使い方の基本をご紹介します。

下地処理のポイント
○ 汚れ・油分を拭き取る ・・・・・ベンジンやアルコール、ラッカーシンナー等で拭き取る
○ 表面をならす ・・・・・・・・・・・・サンドペーパーで研磨する
○ 表面をよく乾かす ・・・・・・・・・ドライヤーで表面の水分をとばす
以上は、どの接着剤にも共通するポイントです。
○ 各種接着剤
何を何と接着するか、用途、条件などによって、適正の接着剤を使い分けます。
接着剤を選ぶ条件
○ 接着面に凹凸があっても使える接着剤…エポキシ系
○ 接着面が小さいときのみ使える接着剤…瞬間接着剤
○ 接着面が濡れていても使える接着剤…エポキシ系(水中ボンド)
○ 水・油に強い接着剤…エポキシ系
○ 荷重に耐える接着剤…エポキシ系
おもちゃの修理に使用される接着剤と使用方法