1.受験動機
  平成18年度電気主任技術者試験(通称電験)2種と3種に同時合格した。2種の合格発表は2月であったが、次の年度の目標として何を受験するか考えた。このまま電験1種を受験することも考えたが、電験1種取得の苦労とメリットを考えた場合1種を取得するメリットは小さいと思えた。その根拠は各種資格試験における科目免除のメリットでは1種と2種に違いはないのである。そこでどうせ苦労するなら技術系の最高資格であるという技術士を目指すことにした。
  技術士試験は1次と2次の試験があり超難関(2次試験では面接がある)とのことである。しかし、取得できれば定年後のコンサルタントとしての活動に大きくプラスになるため受験することにした。

2.1次試験受験
  平成19年10月8日(月)いよいよ試験日である。天気はうすぐもりで、太陽が照りつける感じではないので暑くはない。朝8時半ごろ家をでる。JR駅横のハートインでカツサンドとお茶を購入し電車に乗る。会場は大阪大学豊中キャンパス。JRで川西池田まで行き、阪急川西能勢口で阪急に乗り換える。午前10時、阪急石橋駅からの坂道を8月末に起こした左足の肉離れにより後遺症の残る左足を引きずりながら登る。どんどん人に追い越されていく。少しあせるが11時15分まで時間は十分ある。
  10時半ごろ試験場所の共通教育講義棟につく。大阪大学は1年前の電験3種の受験できているのでなつかしい気がする。1年前を思い出しながらコーヒーを飲み、試験開始の11時30分を待つ。続々と受験生が入ってくる。若い人が多い。私みたいに60前(58歳)の人は見当たらない。ま、目的は2次試験なので気にせず試験に集中することにした。が、私の前に腰にやたら鍵をぶらさげた長髪のお兄ちゃんがすわる。動くとチャラチャラ音がしてうるさい。こいつほんとにやる気あるんだろうか?
@適性科目
  11時30分。いよいよ試験開始。最初の科目は適性科目。技術士としての倫理観を問う問題である。常識的に考えればほぼ間違いない程度の問題。国会でも取り上げられた姉歯建築士に似た問題があり、やはり出題されたかと思わずニヤリとしてしまった。楽勝ムードで試験終了。
  12時30分から昼休み。リュックよりカツサンドとお茶を取り出し昼食にする。資格試験の昼 食はいつもこのスタイル。べつに縁起をかついでいるわけではない。食事後、午後の専門科目に備え過去問集をぱらぱらめくる。いまさら大勢に影響ないとは思うが、他にやることないので目を通す。
A専門科目
  13時30分より専門科目の試験開始。35問中25問を選択し解答する。解答数が25問を1問でもオーバーすると失格とのことなので、全体に目を通して解答できそうな問題を25問選択し、チェックを入れておく。あとは順番に問題を解き、マークシートに答えを記入する。難しい問題とやさしい問題がい混在している。1級陸上無線技術士と第2種電気主任技術者の受験勉強で獲得した知識が役に立つが、簡単にとけると思っていた電動機の問題がとけない…。完全に公式を忘れている…。急遽選択問題を変更。25問を解答終了。時間は十分余っているので何度も受験番号、問題選択数をチェックする。7割以上は確実にに取れていると確信する。午前と同様楽勝ムード。15時30分試験終了。30分間コーヒーを飲んで休憩する。最後の基礎科目、バイオ関連が心配だが専門科目で14問以上は正解があるだろうから6問正解すればなんとかなる。
B基礎科目
  16時より基礎科目の試験開始。5群の問題の中から各群3問を選択し解答する方式。1群の設計・計画、2群の情報・倫理は比較的簡単で各3問とも確実に解答できた。3群の解析・4群の材料・科学バイオは私にとってやや難しいレベル。でも確実に各1問は取れていると確信。最後の5群技術関連は最低2問取れたと思う。合計10問程度と予測、余裕をもって17時に試験終了。
  試験終了とともに教室をでるが、各教室から一斉に受験生が出てくるため階段が大渋滞。いったい何人受験しているのだろう?。あとで調べたら大阪で4000人以上が受験していたようである。どおりで多いはずだ。ま、足に問題のある私にとって渋滞のほうが都合がよいのであるが…。
  阪急石橋駅に向かう坂ではどんどん追い抜かれていく。しかし無事試験終了し、開放感でいっぱいである。おそらく合格なので、来年は2次試験を受験する。その場合、経歴証明が必要だが今の職場は技術系ではないので7年前まで在籍した職場に証明をもらう必要がある。ま、それはその時に考えることとして電車に乗り込んだ。

3.1次試験合格発表
  12月26日(水)合格発表があった。予想通り受験番号があった。文部科学省のHPで官報を確認する。あったあった、名前がちゃんと載っていました。郵送できた合格通知の点数は、
  適性科目 13/15、 基礎科目 10/15 専門科目 40/50  の結果。合格基準は50%以上。
予想どおり余裕をもって合格していた。例の前の席の長髪兄ちゃんは不合格だった。やはりそうか・・・。 さあ、次は2次試験だ!!

受験費用
 受験料 :11,000円
 参考書代: 3,150円
 合計  :14,150円

参考書:技術士第一次試験電気電子部門問題徹底詳解
   (著) : 前田隆文  発行元:電気書院 ¥3,150


   ¥3,150
平成19年度技術士1次試験受験記