1.受験勉強
  2006年8月19日(土)に受験した二種1次試験の帰途、おそらく合格しているだろうとの予測に基づき参考書を購入するために大阪駅前の書店に立ち寄った。読みやすさ分かりやすさを基準にオーム社の「電験二種二次試験完全対策」を購入、早速勉強にはいることにした。2次試験は11月19日の日曜日で3ヶ月しか期間がないので効率よく勉強しないと間に合わない。次の日から通勤電車での勉強を開始した。
  毎日行き帰りの通勤電車の中で教科書を広げて読み、問題を解くことを繰り返した。10月の終わり頃に一通り読み終えて、最初にもどったところ、ほとんど忘れているではないか。ああ、もう一度やるには2ヶ月必要ではないか。しかたがないので自動制御と同期機はあきらめることにして残りを再度勉強することにした。仮に自動制御と同期機が問題に出ても選択しないだけのことである。こう割り切ると気が楽になりなんとか勉強を続けることができた。しかし、11月の連休はすべて勉強にあてようと考えていたのに、バーベキュー会に参加して1日つぶす結果となってしまった。(うーん意思弱いなー)そうこうするうちに受験日となってしまった。
  
2.いざ出陣
  2006年11月19日(日)朝、6時半起床、天気は小雨模様。7時過ぎに家を出る。例によって駅のコンビニでサンドイッチとお茶を購入電車に乗る。9時過ぎに谷町9丁目に到着、地下から地上へ出て河合塾上本町校を目指すが、道を失う。小雨模様なので方向を間違え、別方向へ進んでいた。急いで引き返し、地上へ出てきた元の交差点で方向を確認するがよくわからない。通行人に河合塾を尋ねるとやっと方角が分かった。いそいで交差点から一つ目の交差点を曲がり河合塾を目指す。なんと交差点から200mほどではないか。大幅に時間をロスして気が焦る。9時50分頃に河合塾に到着、教室を確認して2階の教室の中に入り席を探すが席がない。試験監視員に尋ねると「この受験番号は11階の教室ですよ」と言う。なんと番号をひとつ間違えていた。いそいでエレベーターにとび乗ったが、エレベーターがとても遅く感じる。11階の教室にやっとの思いでたどり着つき急いで席に着く。すでに試験問題も配り終えており、試験前の諸注意を説明中であった。試験監視員のお姉さんがすぐに試験問題を持ってきてくれた。筆記道具、電卓を机の上に出したところで10時00分の試験開始の合図。流れ出る汗をほっといて急いで受験番号・年齢を書き込み試験体制に持っていく。あーしんど。

3.試験開始
  電力・管理は全部で6問、その内4問を解答することになる。試験時間は2時間、試験問題全体を眺めてみる。問1は水力発電用水車の問題、問2は移動用変電設備の論述問題、問3は送電線併設の通信線への誘導の問題、問4は配電線の連携問題、問5は3つの電力系統の潮流と周波数変動の問題、問6は地絡検出リレーの時間整定の問題であった。解けそうな問題を選ぶと問1、問2、問5、問6であった。問1はなんとか解答したが高速水車の長所・短所は良く分からなかった。問2の移動式変電設備は実際に見たことがあるので、所要機能、設備概要については十分な解答ができたと思う。問5は3つの電源系統の潮流・周波数の問題であるが、教科書には2つの系統間の問題しかなかったためよく分からないが、おそらくこうであろうという式を立て問題を解いた。問6はCTの残留回路を利用する場合のCT選定にあたっての留意点については良く分からないかったがなんとか書き込み計算問題もなんとか解けた。時間不足になることもなく、比較的よくできたのではないかと試験終了時に思った。
  昼休憩は80分で、昼食をすませ13時20分より1時間の機械・制御の試験に挑む。
 機械・制御の問題は全部で4問、そのうち2問を解答することになるので、試験問題全体を眺めてみる。
  問1は巻線形の誘導電動機の滑り、巻線抵抗、外部抵抗、回転速度を求める問題。問2は単相油入変圧器の一次換算抵抗、抵抗損、漂遊負荷損、規約効率を求める問題、問3はコンバータの過渡現象の問題、問4は自動制御の伝達関数を求める問題。当然のことながら問4は最初からパス。残りの3問題の中から問い1と問2を選択した。問1の巻線形誘導電動機の問題は4設問のうち外部抵抗の問題以外は簡単に解くことができた。問2は全問解くことができた。時間が足りなくなることもなく程よい状態で試験を終了することができた。14時20分試験終了。すがすがしい感じで試験場をあとにした。
  自分では良いできと思ってルンルン気分で家に帰ったが、その後の答え合わせでつぎつぎと勘違いで間違っている設問があることが分かってきた。ルンルン気分が一変してガクブル状態となってしまった。電力・管理は論述問題はほぼ完璧だったが他の問題は50%程度のできである。論述問題が100点であれば60%を上回るが80点の場合、60点をやや下回る。微妙だ。機械・制御は問1問2とも50%である。間違った設問も式を書いて計算しており、最後のところで勘違いにより答えを誤った形になっている。部分点がもらえれば合格の可能性もあるが、いずれにせよ微妙である。おとなしく合格発表を待つことにした。
  2月6日合格発表の日、昼休みに会社のPCから試験センターのHPをアクセス、おそるおそる受験番号を入力する。おお!受験番号が一覧表にありますと表示された。思わず両手を上に挙げていた。よかった、苦労した甲斐があった。やはり部分点が加算されていたのだ。

  【教訓】
  2次試験は記述式なので、50%確実に正解すれば、他の問題をある程度解答していれば部分点で合格することが可能であるということ。したがって諦めずに記述しておけば可能性があるということである



 受験費用
  受験料 : 1次試験で支払い済み
  参考書代: ¥3,990
   合計 : ¥3,990

参考書:電験二種二次試験の完全対策 (著)新井信夫ほか 発行元 オーム社 ¥3,990



    ¥3,990

電験二種2次試験受験体験記