中古住宅を買う

中古住宅を購入する人のほとんどが不動産屋さんから買います。
現場に案内したり、現地で説明したりするのは もちろん不動産会社の社員です。

ここで案内された人が認識しなければいけないことは 「不動産の専門家は、建築の専門家ではない。」ということです。

一般の方で「不動産屋=建築の専門家」と勘違いされている方がけっこういます。

たしかに仕事上、一般の方より建築に接していることも多いし、それなりに知識も持っていますが、本当の意味での専門家ではありません。

それを踏まえたうえで説明を聞きましょう。
ほぼ全ての業者が善良な悪意のない優良な会社です。

いい物件を安く提供できるように努力しています。
現地でも丁寧に分かりやすく長所を説明してくれます。

このとき当然、短所の説明は少ないです。
(悪意はありません。担当者は一つでも多く長所を説明しないといけないので。)

中古住宅で一番重要なのは構造材の老朽化です。
見えがかりの部分はリフォームすれば購入後でもどうにかなりますが構造材はそうはいきません。
しかも外からは見えません。

購入後に見えない部分に大金をかけて修理をするのはかなり抵抗があります。(内装のリフォームより高くつきます。)

現地に案内されたときは床下と屋根裏のチェックは忘れずに。
とくに床下は白蟻にやられていないか確認してください。

次に重要なのは雨漏りの有無です。
雨漏りは構造材をはじめ建物全体をいためます。

実際に建物を見るときに外を一周して建物を見てください。
屋根がおかしな形をしていないか、おかしなところにバルコニーがないかをチェックしてください。
  

注意すべき
屋根の形とバルコニー

・フラットな屋根
(極端に勾配がゆるい屋根)

・谷の部分がある屋根

・増築を繰り返し不自然な形の屋根

・極端に古い屋根

・1階の部屋の上がそのまま床になっているバルコニー



注意すべき屋根があった場合、部屋の中からその部分の天井をよく見てください。
わずかでもシミがあれば雨漏りの可能性大です。(もちろん雨漏りのない家が大多数)

築25〜30年以上経過していれば普通の屋根でも雨漏りの可能性はありますので中からよくチェックしてください。

次のチェックポイントは浴室周りです。
ユニットバスであればまず大丈夫ですが、作り付けの浴室では壁に水がしみ込んでいる場合があります。

浴室と接している部屋の浴室側の壁をチェックしてください。(とくに壁と床が接している隅っこを念入りに)

シミがあれば要注意。
建物を傷めるばかりかそれはそのまま白蟻注意報です。

最後のチェックポイントは建っている建物ではなく、敷地に関することです。

中古住宅を土地付で購入して普通に生活していても将来的に建て替えの問題がやってきます。

どの敷地にも法の規制や都市計画の制限などが絡んできます。
しかもこれらの法規は数年で変わる場合があります。

その家を建設した当時は問題なくても、建て替えのときは同じようには建てられない。
こんなことが稀にあります。

役所の都市計画課などで事前に調べるほうが良いでしょう。

<チェックポイント>

構造材

屋根裏

床下(白蟻)



雨漏り

屋根の形

部屋の天井



浴室まわり

反対側の部屋の壁



敷地の規制、制限

役所など



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