2002年10月10日

中公文庫、赤・白・黒・青 いっせいに復刊

薫氏の話題はひさしぶりです。10月10日に薫クンシリーズ4冊が文庫で復刊されると聞いたのは、庄司薫氏ファンのホームページ仲間からです。ファンかつコレクターの僕としては、これは買いです。今日は朝から近くの書店に電話し、4冊入荷されていることを確認して取りおいてもらいました。

で、今日は布施明のコンサートが近くのホールであるんですが、取りおきしてもらった書店はその近くです。途中で車を止めて買ってきた僕を見て、かみさんに「あなたも好きねぇ」と言われながらも4冊をゲットしました。

  帯の文字が気に入りました。

  「赤頭巾ちゃん気をつけて」では
  『男の子いかに生くべきか』

  「さよなら怪傑黒頭巾」では
  『頑張らないと殺すわよ』

  「白鳥の歌なんか聞こえない」では
  『舌かんで死んじゃいたい』

  「ぼくの大好きな青髭」では
  『若さはひとつの困惑なのだ』

 

それぞれ、誰の言葉かわかりますか?
『男の子いかに生くべきか』は薫クンですね。
『頑張らないと殺すわよ』は、僕が由美の次に好きなアコの言葉。
『舌かんで死んじゃいたい』は言わずもがな。
『若さはひとつの困惑なのだ』 これは難しいですね。写真で三島由紀夫という名前が読み取れるでしょうか。この言葉は、「赤頭巾ちゃん気をつけて」の単行本の帯に添えられた三島由紀夫の紹介文のタイトルです。

この復刊を機会にまた新しい読者が増えることを願ってやみません。

今回の復刊では「赤頭巾ちゃん気をつけて」以外、すべてに「翌日読んでもらいたいささやかなあとがき」が追加されていたことがわかりました。とってもハッピーです。

次は、裏表紙の写真の謎ときです。

少々、興奮気味です。HP「バクの飼い主になろう」でアサトさんがおっしゃった写真のなぞを追いかけるため、いますべての庄司薫氏の本を机の上に並べて比較しています。

「赤頭巾ちゃん気をつけて」
 単行本の写真と文庫本初版の写真は同じ
 文庫本改版の写真は単行本「狼なんか怖くない」の写真に変わっています。
 そして文庫版最新版の写真は、文庫版「狼なんか怖くない」の写真です。
 つまり「狼なんか怖くない」も単行本と文庫本で写真が違うのです。

「さよなら怪傑黒頭巾」
 単行本の写真、文庫本初版の写真、そして文庫本最新の写真とすべて違います。
 しかし、この文庫本最新版の写真、単行本「バクの飼い主をめざして」と同じ写真家が撮っています。
 おそらく、「バクの飼い主をめざして」で採用されなかった写真を使っているようです。

「白鳥の歌なんか聞こえない」
 これも単行本、文庫本初版、最新版ですべて写真が違います。
 最新版の写真は単行本「バクの飼い主めざして」のものです。

「ぼくの大好きな青髭」
 これだけは、単行本、文庫本初版・最新版とも同じ写真です

 

散歩学派 おおはし