あいあいひろば設立趣旨書

趣旨

相生市相生(おお)地区は、江戸時代には海老名氏の屋敷を中心として集落が形成され、大石良雄の知行地であった。相生村長の唐端清太郎により造船所が作られると、漁業の村から工業・商業のまちへ大発展した。この頃のまちの様子は、佐多稲子の小説「素足の娘」に描かれている。市制施行時には中心市街地として繁栄していたが、昭和40年代より人口流出による人口減、最近では少子・高齢化が進み、高齢化率は40%を超えている。このような中でまちの勢いが失われ、かつての元気なまちの面影がなくなっていった。住民一人ひとりが「おお」の歴史に誇りを持ち、高齢化を逆手にとって、三世代がいきいきと暮らせるまちにしていくことが今強く求められている。

平成17年度のモデル事業としてスタートした兵庫県の県民交流広場「あいあいひろば」は、地域の高齢者を始めとする三世代のふれあいの場として活用され、地域の歴史・文化などに関する様々な情報を、地域内外に発信し、モデル事業として活動してきた。今後、@三世代交流を通じて高齢者・こどもの見守り、A地域の文化・芸術や歴史に関する資料を収集・整理し、保存・展示の実施、B「おお」に関する情報発信(地域のニュース・イベント情報や地域の歴史、散策の案内などの情報の取りまとめや提供)を行ない、インターネット、まちづくりニュースなどによって発信するなどの活動を継続、発展させると共に、自治会・福祉施設「おおの家」などと連携して地域住民がいきいきと暮らせるまちづくりを行う。

今回、特定非営利活動法人として申請に至ったのは、上記活動を実践事業として地域に定着させ、継続的に推進していくためには、社会的に公的組織としていくことが必要と考えたからである。当法人の目的に賛同し、ボランティアとして、或いは地域に貢献したいという人々を組織し、その人々の経済的負担軽減を考慮しつつ、事業を推進していくためにも特定非営利活動法人という組織形態が最善である。

  特定非営利活動法人「あいあいひろば」は、「あいあいひろば」を核として地域づくりを推進する事業を行う。地域住民が「おお」のまちに愛着をもち、交流の輪を広げ、高齢化率の高い当地区をいきいきとした地域コミュニティとすることに寄与することを目指す。

申請に至るまでの経過

平成12年  6月   相生地区まちづくり協議会設立

平成17年  2月   ホームページ開設

平成17年11月   あいあいひろば 相生館 オープン(県民交流広場)

平成18年  9月   あいあいひろば おお オープン(県民交流広場)

平成20年  2月   第一回福祉講演会「小規模多機能ケアとまちづくり」開催

   平成21年10月   設立代表者と有志が特定非営利活動法人発足の意思を固め、法人化
  の準備に入る

平成22年  6月   設立総会開催