前 文 ・ 当まちづくり協議会は、平成14年度に行った「自主運営のテーマ」のアンケート結果によ り選定された「ルールづくり」を取り上げ、その検討に取り組んできました。 ・ この「まちづくり住民協定」は、お互いに協力して、安心で安全な住みやすい町、魅力のある美しい町をソフトな面から実現するための、「家とまちをつくる作法」です。このまちづくり住民協定は、住民、土地建物所有者など地区に関わる総ての人々との間での、いわば「紳士協定」で、強制するものではありません。しかし、それぞれの個人がこの「まちづくり住民協定」を遵守していただくことの意識改革の積み重ねが、より良い相隣の環境をつくり、災害や防犯からの安全を確保し、安心して住める美しい町を育てることになります。 ・ 「相生地区まちづくり住民協定」について、ご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。 |
(名称) |
(地区の位置および区域) 第2条 この協定の対象となる地区(以下「地区」という。)の位置は以下のとおりとし、区域は相生地区まちづくり住民協定区域図に示すとおりとする。 相生市相生1丁目〜5丁目、川原町、大谷町 |
(まちづくりの目標) 第3条 当該地区は、いにしえからの歴史をもち、山や川、海など自然に抱かれたまちという特質を生かし、人と人とのつながりを大切にした安全で、活力と魅力あるまちをつくることを目標とする。 |
(まちづくりの方針) 第4条 次のとおり「まちづくりの方針」を定め、住民、企業、土地建物所有者及び行政がそれぞれの立場を理解し、協働してまちづくりを推進する。 (1)快適な居住環境を守り、つくる。 (2)災害に強いまちをつくる。 (3)恵まれた自然環境を生かしそだてる。 (4)歴史遺産と祭りをまちづくりに生かす。 (5)心が通う生活充実のまちをつくる。 (6)新しい交流機能等の整備に努める。 |
(土地利用の方針) 第5条 次のとおり「土地利用の方針」を定める。 (1) 旧市街地は、低層を主体とした歴史的地区にふさわしい町並みを持つ住宅市街地を形 成する。 注 記 ) 低層とは概ね高さ10m、3階建て程度を指す。 (2) 埋立地区は、新しい施設、広域的施設を含む、公益施設や集合住宅を集約し、当該地 区の玄関口、また核となる地区を形成する。 (3) 若い家族および老人子供にとって安全で住みやすい居住環境を育てる。 |
(建築物の用途の基準) 第6条 建築物の用途は、建築基準法で細かく定められているが、特に地域住民の健全育成および安全なまち づくりの為に、居住環境を悪化させるような風俗営業にかかわる店舗、危険物の貯蔵庫、工場等の建築を制限する。 |
(建築物及び付属の形態、色彩等の基準) 第7条 この基準は新築、増築、改築をする場合、近隣へ環境改善の配慮をし、町並み形成の上から遵守する為の基準です。 (1)建ペイ率の基準 敷地面積に対して、1階面積を小さくして災害時の避難安全の為に敷地内空き地を広くとり、又、通風、採光、日照等確保し、居住環境の改善をはかりましょう。 (2)容積率の基準 旧市街地は、低層の景観を維持する為、背の高い建物を建てないようにしましょう。 (3)建物の配置 旧市街地は屋根、ひさしが道路にはみ出している建物が多いのが現状です。道路幅確保(4m以上)の為にも道路面の外壁は0.5m以上控えて建築し、自転車、花壇、鉢植え等を置く場合は控えた部分に置きましょう。(第11条3項の注記参照) (4)建物の高さ 旧市街地は、低層の景観を維持する為、近隣と同じ階数なら高さはそろえて建築しましょう。 (5)屋根の形状 歴史的景観を維持する為、平入り等傾斜屋根とし、埋立て地区も傾斜屋根で計画しましょう。 (6)建築物の色彩 建物の色彩は、けばけばしいものにならないようにしましょう。特に屋根の色は黒系統(黒又はグレー)とし、外壁材も周辺に対し調和のとれるようにしましょう。 (7)広告物等 屋根上広告物(広告塔、看板等)は傾斜屋根並み及び、景観を損なうので設置しないように、また道路にはみ出すような看板、テントは通行の妨げになりますのでやめましょう。 色彩、規模、形状も、町並み全体の統一が損なわれないよう考慮しましょう。 (8)垣柵等の構造 道路に面しては、避難路確保及び犯罪防止のため、高い塀・柵の設置をしないようにしましょう。やむを得ず設置する場合は、生垣又は0.6m以下の塀の上に見通しのきくフェンス等とし家の周囲も1.2m以上のブロック塀は地震時に危険ですのでやめましょう。 (9)緑化の推進 敷地内の空閑地、特に道路から控えた部分に低木植栽、花壇などを造り、緑化に心掛けましょう。 |
(空き地、空き家への対応) 第8条 震災・火災等災害時の安全、防犯、住環境の改善をはかるため、土地・建物所有者は以下のことに留意しましょう。 (1) 防犯防火のため空き家は施錠し、適切に管理しましょう。(宅内空き地の除草など) (2) 空き地は環境、美観を考慮し、適切に管理しましょう。(雑草を放置しないなど) (3) 空き地、空き家は、適切有効に活用されるように努めましょう。又狭い土地の解消の ため隣家(隣地)へ優先譲渡を進めましょう。 (4) 土地建物の相続など名義の変更は遅滞なく行い、所有者(管理責任者)を明確にしましょう。 (5) 老朽化し、将来利用予定(価値)のない家屋は震災・火災等災害時に避難路をふさぎ危険なため放置せず、なるべく早く解体、除去しましょう。 |
(2項道路への対応) 第9条 「建築基準法 第42条 第2項」に規定 緊急自動車進入、災害時避難のため、建築基準法に定められるとおり、後退して建築しましょう。 (1)後退した部分に、塀または構造物等を作らないようにしましょう。 (2)後退した部分は道路としての機能(緊急自動車進入等)をさせるために、植木鉢や自転車等を置かないようにしましょう。(第11条3項の注記参照) |
(高齢者への配慮) 第10条 高齢者を相生地区全体で見守る体制をつくり、高齢者パワーを活用しましょう。 (1)近隣で日ごろから声を掛け合うよう心がけ、安否を確認しましょう。 (2)高齢者参加のイベント等を計画、実施し、幼児、若者たちとのコミュニティーの場をつくりましょう。 |
(マナー・周辺環境への配慮) 第11条 日常生活でお互い快適に暮らせるよう、周辺環境を以下のとおり配慮しましょう。 (1)犬、猫等ペットの糞の後始末を確実にしましょう。 (2)騒音、悪臭、ごみや引火しやすいものの放置、たき火等で近隣に迷惑をかけないようにしましょう。 (3)路上駐車、道路にはみ出した植木鉢等は、災害時の避難や緊急自動車進入の妨げになるので、道路に物のはみ出しをしないようにしましょう。 注記:第7条(3)項の0.5m以上控えたスペースは道路ではないのでこの部分に物を置いても構いません。第9条(2)項の後退した部分は道路ですので物を置かないようにしましょう。第11条(3)項も道路ですので物を置かないようにしましょう。 (4)景観を損なう落書きなどはやめましょう。 |
(祭り、イベント、コミュニティー活動) 第12条 (1)伝統的なお お相生の祭りは無形の文化財として、永久に継承することを前提に、運営の方法等継続的に検討しましょう。 (2)歴史的、自然的な相生を再認識するために、定期的にウォークラリーを行う等まちづくりイベントを実施し、積極的に参加しましょう。 (3)日頃から互いに協力しあう風土を培うために、自治会、高年クラブ、公民館活動等に積極的に参加しコミュニティーの活性化をはかりましょう。 |
(地震時の対応) 第13条 地震はいつ、どこで起きるか誰もわかりません。大きな地震の記憶のない相生も例外ではありません。地震が起きたときに、被害が少なく済むように日頃から以下のとおり心がまえをしておきましょう。 (1)地震時には先ずガスコンロ、灯油ストーブ等火の始末を確実にし、火災を防止しましょう。 (2)避難するときは、大声で近隣に声をかけ、安否を確認し合い、できるだけ安全な場所へ速やかに避難しましょう。 (3)家族内、近隣、町内で避難経路、避難先等(相生公民館、小学校等堅固な建物)について一年に一度くらい話し合いましょう。 (4)家具、本棚、テレビ、冷蔵庫等の転倒、飛散防止の対策をしておきましょう。 (5)非常持出しのリストを作り、どこにおいてあるか日頃から確かめておきましょう。 |