Andrieux-Reix,
Nelly 音声学の問題集、一通り勉強を終えてから取りかかるのも良いでしょうし、音声学の本を読みながら、少しずつ問題を解くのも良いでしょう。私自身は、この問題集結局いまだに手つかずなんですが...。 |
De la Chaussée,
François 名前に反して、初心者には
かなりつらいです。基本事項と例外事項の区別がつきにくいうえ、発音記号が他の多くの文献と異なっているのも、初心者泣かせで
す。一通り音声学の知識を身につけてから、読むことをお勧めします。 |
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FOUCHÉ Pierre 私も通読したことはありません。疑問に思った語形を索引で探して、辞書のように使っています。でも、そろそろ通読しないといけないなあと思っています。音 声学を一通り学んだ後で、手に取る一冊でしょう。 |
Joly, Geneviève 私が知るうちで、もっとも
初心者にやさしい入門書です。従来の音声学参考書で、学習者がとまどいがちだった、prétonique,
posttonique, initiale,
finaleと形容される母音を明快に再定義して、無用の混乱を避けるなど、徹底的に受験参考書の体裁になっています。日本では、学習参考書なら当たり前
と思う人もあるでしょうが、少なくともフランスでは画期的です。フランス語の発音の歴史を体系的に学ぶことができます。最初に手に取る入門書として最適だ
と思います。 |
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Joly, Geneviève 個々の単語の発音が時代とともにどのように変化したのかが、説明してあります。先に4を読んでないと役に立ちませんからご注意を。 |
Laborderie, Noöele ポケット版の参考書です。
音声学は、初めのうちは、かなりの事項を暗記しなければなりません。辛いですが、避けることはできません。暗記の方法はいろいろ
あるでしょうが、本書を常に持ち歩いて、暗記につとめるというのも一つの手です。この本はあくまで暗記用のものですから、音声学そのものを学ぶことはでき
ないことに注意してください。まったく理屈なしで、本書を丸暗記するのは、無意味だと思います。 |
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Zink, Gaston 4を読んで、一通り音声学の規則などが頭に入ったら、次にはこの本がお勧めです。4よりもつっこんだ説明を読むことができます。4は初心者には優しいので すが、とりあえず丸暗記しなさい、みたいな部分もあります。この本はそういう部分の理屈をきちんと説明してくれます。 |
Bouciez,
E. et J 発音がどのように変化して、ラテン語の単語からフランス語の単語が生じたかを説明した書物です
。とはいえ、ある母音(子音)が、現代のフランス語では、これこれの母音(子音)になった、という形式の記述が羅列され、
変化が時代毎にどのような段階を踏んだか、どのような原因により変化が生じたか、といったことはほとんど説明されていません。一応、豊富な
Remarqueが各項目ごとについていますが、断片的な情報が並んでおり、Remarque間の関連を初心者が把握するのは無理です。そもそも、
Remarqueで説明されている事柄は、相当に些末な事柄も多く、基本事項とは言い難いのです。そのため、初心者向けの言語事実の記述と、中級者向けの
高度な情報の記述が、交互に現れる、
つまり、初級者向けの記述がない、といった印象を強く受けます。基本事項が身に付いた後で、読めば、なるほど、というところも多いのですが、最初の一冊と
してはお勧めできません。 |