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A.-J. Greimas
Dictionnaire de l'ancien français, Larousse, 1980

  最初の一冊としては、これがお勧め、というか、これ以外に手頃な中辞典がない。かつては、安価なペーパーバック版があったが、現在では、ハードカバー版し かなく、結構値が張る。私は両方持っているが、ペーパーバック版の方が扱いやすい。フランスに行く機会がある人は、古本屋で探してみるのも一つの手だろ う。
 この辞書の長所はこの規模の辞書としては用例が 豊富なことがあげられる。一方で、初心者泣かせな面もある。まず、テキスト内で出くわした訳のわからない形態を、とりあえず、引いてみよう、といった使い 方ができない。見出し語は、多くの場合、「標準的な」古仏語の綴りでのみ収録され、方言形態などにほとんど言及がない。また、共通の語幹を有する名詞、形 容詞、動詞などが、一カ所にまとめられているのも、検索を難しくしている。

 また、この辞書は、一流の専門家の間では、概して評判が悪い。少なくとも、学術的な作業に際しては、この辞書を絶対に利用するべきではない


Frédéric Godefroy (J. Bonnard, Am. Salmon)
Lexique de l'ancien français, Champion, 1982

GodefroyのDictionnaire de l'ancienne langue françaiseという10巻本の大辞典から、見出し語と語義だけを取り出したものだが、新規に見出し語が加えられているほか、本体の記述を修正している場合もある。現在では、完全に組版がやりなおされ、非常に読みやすくなっている。

 用例はもちろん、方言形や綴り字上の異形も記載がないため、結局、10巻本を引き直す、ということになりがちだなので、初心者にはお勧めできない。

 下記のGdfEdic, GdfCEdic, GdfLexEdicを参照すること。

VanDaele

Hilaire Van Daele
Petit dictionaire de l'ancien français, Garnier, 1939

 この辞書の欠点は、語義説明に終 始し、全く用例がないことである。けれども、初心者にはとても優しい。テキスト内で出くわした形態を、とりあえず、そのまま引いてみても、なんとか、語義を 知ることができる。方言形や綴り字上の異形を豊富に見出し語としてあげているからである。また、熟語が豊富に収録され、品詞分類が丁寧なのもありがたい。

学習辞書だと意識して利用する限りにおいて、価値ある辞書だと言える。

 初心者にもっともお勧めで きる辞書はこれなのだが、あいにく絶版だった。本ページの作者は、これを電子辞書化するプロジェクトを立ち上げ、作業はすでに完了した。


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GdfEdic, GdfCEdic, GdfLexEdic

GodefroyのDictionnaire de l'ancienne langue française全10巻(本体7.5巻・補遺2.5巻)とその要約版Lexique de l'ancien françaisをコンピュータ上で検索できるようにした簡易電子辞書で、本ページの作者が作成した。

設定をすれば、本体、補遺、Lexiqueを同時に検索することもできる。検索ソフト、辞書本体ともに、無料でダウンロードできる。

なお、Godefroyは現在完結している辞書の中では、もっとも利用価値の高い辞書だと言えるが、大部なので初心者には辛い面もある。

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