OFF!!'s Weekly Chart log
<<2006年11月26日付ランキング>>
1
ムーンライダーズの30年
2
「トンマッコルへようこそ」パク・クァンヒョン
3
すき焼き
4
「WILD FANTASY」カーネーション
5
「Songs of instrumental」SAKEROCK
<解説>

そんな訳で解説です。
MUSIC MAGAZINE増刊「ムーンライダーズの30年」は持ってるだけで嬉しくなる。
「ANIMAL INDEX」(85年)頃の若きムーンライダーズが表紙。
個人的にも最初に買ったムーンライダーズのアルバムが「ANIMAL INDEX」だったこともあって感慨深い。
「フライトレコーダー」「20世紀のムーンライダーズ」と数年ごとに出るライダーズ本。
インタビューに資料とムーンライダーズぐらい本を作りたくなる存在のロックバンドはないだろう。
ライダーズの歴史を辿ると、その時々の自分が鮮明に浮かぶ。
自分のアルバムを見てるような気になる。
パク・クァンヒョン監督「トンマッコルへようこそ」観る。
予告やフライヤーの印象からほのぼの系かと思ったが、なんのなんのファンタジーの表現を借りた、辛口の反戦映画だった。
時は朝鮮戦争のさなか。敵対する兵士たちが偶然辿り着いたトンマッコルという村。
戦争を知らない純粋な村の人々の中で、彼らは徐々に人間を取り戻し、友情を深め合うのだが-。
冒頭からハード&リアルな戦闘シーン。
そこから一転してファンタジックな映像表現で語られるトンマッコルでの穏やかな暮らし。
逆に浮かび上がる「戦争」の愚かさ。
感動、涙というキーワードを繰り出す宣伝には辟易する。
これはもっと激しい怒りや悲しみを内包してて人間の愚かさ具合に泣けてくるような作品。
それと久石譲の音楽の印象もあるんだろうが、監督はジブリ作品なんかの影響を受けてるんじゃないかな。
繰り返される「落下するイメージ」なんかを見てそんな風に思った。
それにしても「おすぎ」によるCMは完全なマイナス効果。
あれで見る気を失った人は相当多いんじゃないだろうか。
あー勿体無い。
京都某所、老舗のすき焼き屋ですき焼き食べる。
ザラメ×ワリシタ×肉+卵=美味。
そんな方程式にテンション上がる。
いろいろと疲れるようなことがあるとカーネーションが登場する。
やはり名盤「WILD FANTASY」。
精神的に救われたな。
先週に続いてランクインSAKEROCK。
「スーダラ節」の秀逸なカバーに心ほぐされる。
いいねぇ。


<<2006年11月19日付ランキング>>
1
ムーンライダーズ「OVER the MOON 晩秋のJAPAN TOUR」@なんばHatch
2
「Songs of instrumental」SAKEROCK
3
「お世話になりました」井上順
4
放送ライブラリー
5
「柳のように揺れるネクタイの」キリンジ
<解説>

そんな訳で解説です。
ムーンライダーズ「OVER the MOON 晩秋のJAPAN TOUR 2006」@なんばHatchに行ってきた。
30周年にしてこのロックな絶倫ぶり。
これはまさにロックオペラだ。
間違いなくパンクでフィジカルでロックなライブでありながら、まるで演劇をみてるような感覚さえ憶える。
メンバー6人+サポートドラマー矢部浩志(from カーネーション!)に女性コーラス。
演奏、演出その全てに大満足だった。
新作からはもちろん、あの曲やあの曲が今の音で蘇る。
現役の音、懐かしさを越えて今の過激さと過剰さと反骨。
ま、とにかく燃えたなぁ。
ギター抱えて、客席に飛び降りてきた鈴木慶一の姿に感動。
ロックおじさん、ロックおばさんたちがみんなロック少年、ロック少女に戻った数時間。
素晴らしい記憶になった。
SAKEROCK「Songs of instrumental」が良い。
オリジナルに加え、鈴木慶一作曲ゲーム「MOTHER」のテーマソング「エイト・メロディーズ」や「スーダラ節」(!)のカバーなど。
どれをとっても懐かしく新しい。
柔らかなトロンボーンの音色がジャンルや国境、あらゆる壁を飛び越える。
音楽の豊かさを思い知る一枚。
井上順ブーム到来!
そんな訳で筒美京平作・編曲「お世話になりました」を聞き込む。
めちゃくちゃいい。これは。
ドリーミーなアレンジに、ストーリーを感じさせつつ柔らかな気骨をチラつかせる詞。
そして上手いんだか、上手くないんだか、とにかく妙に味わい深い順の歌声。
最高。
横浜の「放送ライブラリー」に行く機会を得る。
様々なテレビ番組やCMが保存されて見ることが出来る、映像版の図書館。
マニアックな品揃えというわけではないが、それでも僕みたいな人間なら確実に楽しめる。
こんなの近所にあったら入り浸るだろうな。
キリンジ沁みるなぁ。
もう会社帰りに夜道歩きながら一人聴いてると、はまるはまる。
男30代半ば、キリンジが身に沁みるぜ。


<<2006年11月12日付ランキング>>
1
「マニアの受難 O.ST.」ムーンライダーズ
2
マチャアキ&順
3
「インストバンド」(SAKEROCK)PV
4
5
「歩きつづけて」Kahimi Karie
<解説>

そんな訳で解説です。
ムーンライダーズ30周年ということで次から次へと関連作がリリース中。
でドキュメンタリー映画「MOONRIDERS THE MOVIE マニアの受難」のサントラ盤が出たので早速。
夏に野音で行われたライブ音源を中心にした選曲。
原田知世からPANTAまで錚々たるメンツが顔を揃える「DON'T TRUST ANYONE OVER 30」、カーネーションの直枝、太田両氏を迎えギターポップに生まれ変わった「ボクハナク」(マイベスト!)、あがた森魚の感動的なメンバー紹介からの「赤色エレジー」、曽我部恵一が愛とリスペクトをもって弾き語る「スカンピン」、高橋幸宏が参加するビートニクス版(?)「9月の海はクラゲの海」などなど聴き所多すぎる。あーライブ行きたかったな。
とにかく唯一無比な存在でのまま、30周年を迎える怪物バンド。
なんかたまらない気持ちになる。
「チューボーですよ」、記念すべき600回のゲストは井上順!
オープニングのフリ〜順登場〜ズッコケてCMという一連の流れ、リード&サイドタンバリン、二人の息のあったタンバリンさばき、常にニヤついてる井上順のイタリアンな軽さ、マチャアキの決め顔、キーワードとしての「かまやつさん」などなど、どこをとっても最高!
マチャアキ&順のポートレートを壁に貼っておきたい。
それだけで毎日幸せでいられるはず。
誰か、マチャアキ&順主演で粋な大人のコメディー映画作ってくれないか。
共演はナオコに五郎。もちろん、かまやつさんは友情出演で。
「ほぼ日」で紹介していたウィスット・ポンニミット氏によるSAKEROCK「インストバンド」のPVがいい。
かわいくて、切なくて、なにより希望がある。
小さくて優しい光。
ちょっとホッとする。
柿が美味しいなー!いや、それだけ。
Kahimi Karieの新作「Nunki」にボーナストラック扱いで収録の「歩きつづけて」。
ヤン富田率いるDOOPEESの新曲にカヒミが参加と思えばいい。
キャロライン&スージーのコーラス、小山田圭吾のギターにのってあの声で歌われる歌。
これもまた小さくて優しい光を宿してる。


【私が考える究極の癒し画像 〜マチャアキ&順〜】


<<2006年11月5日付ランキング>>
1
「DODECAGON」キリンジ
2
「時をかける少女」細田守監督
3
「pied-piper」宮川弾アンサンブル
4
「Cool Dynamo,Right on」ムーンライダーズ
5
「ナチョ・リブレ」ジャレッド・ヘス監督
<解説>

そんな訳で解説です。
キリンジの新作「DODECAGON」はさすがに聴かせる。
その毒気やシニカルな視線、かと思えばロマンティックでメロウな感触。
セルフプロデュースでより剥き出しになった感じがある。
エレクトロニカ・ブルースと呼びたくなるような乾いた音、吐き捨てるように投げられる言葉。
とにかくエッジが効いてるのだ。
30男に響くロック。これは性質が悪いぜ。
細田守監督の「時をかける少女」を観る。
そうあの「時をかける少女」のアニメによるリメイク。
リメイクとは言っても、設定その他は大きく変わっている。
「タイムリープ」「青春」「三角関係」をお題にした三題噺で、これが実によく出来てる。
生き生きとして、爽やかで、切なくて、キュンとくる。
アニメはあまり得意ではないし、大林宣彦-原田知世版には想い入れも強い。
だからちょっと心配してたんだが、心配する必要なんて全くなかった。
思いっきり笑い思いっきり泣く、そんな主人公の姿に忘れていた何かを思い出してしまった。
大林-原田版への粋なオマージュもあり、何より設定こそ違えぞ、その感触-切なさの先に希望がある-を見事にリメイクして見せたことに大いなる拍手を。
作曲家、アレンジャーとして活躍する宮川弾の初リーダー作「pied-piper」がいい。
室内楽の編成でポップスを演る-というコンセプトとかで、生楽器の豊かな音を堪能できる。
かわいくて、ゴージャスで、アイデアに満ちた楽曲陣。
畠山美由紀、土岐麻子、直枝政広などといった錚々たるゲスト・ヴォーカルも嬉しいが、音を奏でる楽器達があくまで主役。
そこが好感持てるし、とにかく曲が良いのだ。
ムーンライダーズ引き続き聴いとります。
慶一-岡田コンビの「Cool Dynamo,Right on」、やっぱり好き。
メロウ・ムーンライダーズな名曲。
何回聴いても飽きない。
ジャレッド・ヘス監督の「ナチョ・リブレ」観る。
大好きな映画「スクール・オブ・ロック」のジャック・ブラック(主演)、マイク・ホワイト(脚本)コンビが、新進気鋭のジャレッド・ヘス監督を招いて作った「メキシコ」映画。
ほぼ全編半裸でレスラーを演じるジャック・ブラック。
その姿だけでも笑える。
そしてJB以外すべてメキシコ現地調達の俳優陣で、皆めちゃめちゃ「いい顔」。
下品かつチャイルディッシュな半歩ずれた笑い。
深夜一人ポップコーン食いながら、何も考えずに観るべき映画。
そういう映画って絶対必要なんだよ。


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引き続きお楽しみください。