OFF!!'s Weekly Chart log
<<2006年6月25日付ランキング>>
1
「影の唄」キリンジ
2
「GOLDEN BEST」シネマ
3
「ロック画報24号〜カーネーション特集」
4
「やわらかい生活」廣木隆一監督
5
「girl it's U」girl it's you
<解説>

そんな訳で解説です。
キリンジ2年ぶりのシングル「ロマンティック街道」聴く。
タイトル曲はキリンジ流クールでストレンジなダンスミュージックで最高なんだけど、同時に収められた「影の唄」に痺れる。
大人の男の自問自答、永遠にでない答えを探すどうしようもない気持ちを、ビッグバンドジャズに乗せて歌う。
「影!/お前だけさ/俺を見捨てないのは」なんてフレーズが、あまりにもシビアにリアルに響く。
今の俺のテーマソングにしたい。
待ちに待ったシネマの2枚組み「GOLDEN BEST」がついに発売。四半世紀も前に発表された超がつく名盤「Motion Picture」全曲に加え、未CD化、未発表曲たっぷり13曲含めての大盤振る舞い。
まったく色あせないウルトラポップなサウンドに仰け反る。
これぞポップ!もう一人でも多くの人に聞いてもらいたい。
日本にもこんな素晴らしいバンドがあったってことを思い知って欲しい。
先週に引き続き「ロック画報〜We Love You! カーネーション」がランクイン。
愛情溢れるこの特集号。
ファン冥利に尽きる。
そしてライブ音源、デモ音源などからなる特典CDを何回も聴き続ける。
カーネーションの前身「耳鼻咽喉科」の既にポップなナンバーに感動し、デモにおける直枝さんの生々しい歌声や演奏にロックのロマンを感じる。
カーネーションファンでホント良かったよ〜。
廣木隆一監督、寺島しのぶ主演「やわらかい生活」見る。
人は皆、痛みを胸に生きてる。
身体や心に無数の見えない小さな傷つけて転がってる。
過ぎてゆく時間と、愛すべき人たちとの優しい繋がりの中で、僕らは再生していく。
もちろん、また新しい傷が増えることもある。
それでも何度でも再生していく。
そんな映画。
見終わった後に、ジワジワと良さを実感するような映画。
girl it's Uのファーストアルバムが登場。
深みと優しさ、そして愛を取り戻したかのようなeliの歌声がいい。
つたなくても手作りの小さな幸せに満ちた音こそが、彼女の声には似合ってる。
おかえり-と言いたくなる。


<<2006年6月18日付ランキング>>
1
直枝政広 in 「音楽感謝」@拾得
2
「Zassa」松本人志
3
「ロック画報24号〜カーネーション特集」
4
「たかじんのそこまで言って委員会」(6/11分)
5
「球体の奏でる音楽」小沢健二
<解説>

そんな訳で解説です。
毎回良質の音楽を提供してくれるイベント「音楽感謝」に行って来ました。
今回はアンプラグドということで、チョウ・ヒョンレ、二階堂和美、そしてカーネーション・直枝政広がソロで登場。
で期待以上の魂こもった演奏を聴かせてくれた直枝政広氏にまたまた男惚れ。
生ギター一本でありながら、弾き語りという言葉のイメージを根底から覆すような唄いっぷり。
一音一音、一言一言が身体中に染み渡るような名演に痺れる。
「ダイヤモンド・ベイ」の深い優しさと強さには涙チョチョ切れたなぁ。
やっぱり本気の音楽は伝わり方が違う。
いくら見せかけのテクニックや経済の力で取り繕っても、ホンモノでなければこんな風には伝わらない。
それでも続く人生を、不器用にもがきながら、その中にある光を信じる強さ。
人生のサウンドトラック。
直枝さんに一生ついていこうと思ったね。
松本人志、じつに5年ぶりの新作コントが「Zassa」(第2日本テレビで有料配信中)。
とにもかくにも「松本印」な一作。
板尾創路との絶妙のコンビネーション、いまや役者としても売れっ子の板尾と円熟の演技合戦。
このコント力の高さにまず参る。
つくづく松本人志という人はナイーヴだなぁと思う。
日常の中で誰もが味わったことのある、なんともいえない嫌〜な心の動きを、徹底的にナンセンスな状況下で笑いに転化してしまう。
ま、そんなことはどうでもいい。
笑える。めちゃめちゃ笑える。
それだけで凄いんだよ。
「ロック画報」24号、特集は「We Love You! カーネーション」。
実に60Pに及ぶカーネーション大特集、レア音源満載のCD付き!一家に一冊もんでしょ。
安田謙一氏の直枝政広インタビューはじめ、湯山玲子氏、山本精一氏、松本亀吉氏などによる愛に満ち溢れた文章。
20年来のファンとしては感慨もひとしお、我がことのように嬉しい。
読みきるのが勿体無くってちびちび読んでますよ。
日曜の昼間とは思えない濃厚な内容だった6/11放送の「たかじんのここまで言って委員会スペシャル」。
ま、普段から相当濃いんだけど、宮崎哲弥氏、勝谷誠彦氏に加え森達也氏、鈴木邦男氏など濃いにもほどがあるって(笑)。
オウム事件に触れた部分なんてスリリングすぎて大丈夫なのか?とドキドキした。
ま、今日(18日)の放送でも村上ファンド絡みでかなり突っ込んだ話してたが、これが閉ざされた会議室じゃなくて、日曜の昼間にテレビで放送されているということが素晴らしいな。
小沢健二の96年作(えっもう10年も前!)「球体の奏でる音楽」久々に聴く。
渋谷毅氏の軽やかなピアノが素晴らしい。
やっぱ好きだわ、この人の音楽。
インストアルバムお悪くは無かったけど、歌って欲しいな。
そんな気持ちを込めてのランクイン。


<<2006年6月11日付ランキング>>
1
「AV時代 村西とおるとその時代」本橋信宏
2
「あ、うん」bonobos
3
「Who」小谷美紗子
4
テトリスDS
5
赤福
<解説>

そんな訳で解説です。
昨年末に文庫化された本橋信宏「AV時代 村西とおるとその時代」が激オモロ。
濃厚すぎる人生、運命に翻弄されるというより、運命を翻弄させてしまう男・村西とおると彼の周辺に集まる可笑しくもやがて悲しき人々の人生模様。
前作「裏本時代」のジェットコースターぶりにさらに拍車がかかる「村西サーガ」とよぶべき大河ドラマ。
どこか笑える間抜けさと、ビターな青春「以降」の物語性に感動。
お勧めします。
bonobosの新作「あ、うん」がいい。音楽に嘘が無い。
思うようにいかないことばかりあって、それでも人生は続く。
そんな時に歌が生まれるんだろう。
穏やかな音の裏には、いつもギロギリの切なさが詰まってる。
そんなもんだ。
小谷美紗子「CATCH」を相変わらず聴いてる。
でその中の一曲「Who」がやっぱり良い。
魂が求めるもの。
決して埋まらない1ピース。
曝け出された感情は、強く美しいモンなんだよ。
テトリスDSばっかやってしまう。
なかでも対戦型の「プッシュ」ってゲームを必至に。
レベル1からスタートして4まで上り詰めたが、最終レベル5がどうしても勝てない。
あーってそんあことしてる場合でもないんだが。
こりゃ麻薬だなぁ。
伊勢で一人修学旅行。
赤福餅はいつ、いかなる時に食っても美味しいにゃー。


<<2006年6月4日付ランキング>>
1
「嫌われ松子の一生」中島哲也監督
2
「まとまったお金の唄」大人計画
3
「間宮兄弟」森田芳光監督
4
「だいじょーぶ」DOOPEES
5
「CATCH」小谷美紗子
<解説>

そんな訳で解説です。
中島哲也監督の新作「嫌われ松子の一生」がダントツ。
ビビリました、感激しました、もう参りました。
最初の「starring MIKI NAKATANI」の文字が出た時点で既にゾクっときたが、その後2時間テンション全く落ちず。
ここまで作りこむか、中島監督。
前作「下妻物語」もここまでやるかと思ったが、今回は脚本、映像、音楽-全てがエンターティメント性を増しながら、よりディープになってる。
中谷美紀も偉い。
中からの演技と、形としての演技、そのどちらもで中島監督の描こうとした世界に応えたんだから、たいしたもんだ。
今年の女優賞総なめでしょ。
ま、これは観て損はない。
1800円めちゃめちゃ安いと感じられる映画。
「まとまったお金の唄」大人計画観る。
大人計画、初体験。
正直言うと衝撃度は低かった。
もっともこれは期待値の高さがはじめにあるので、どうしてもそうなっちゃう。
なんか「納得」って感じ。
小劇場魂に真っ直ぐな作品とでも言おうか。
「とっちらかってる」んじゃなくてわざと「とっちらかしてる」。
松尾スズキのポップなエンターティメント性とサービス精神からなる小ネタ、小技の数々、そしてサブカル、アングラ魂が混沌と渦巻いてる。
でもおもろいのは、間違いなくおもしろい。
阿部サダヲ、荒川良々(この人はめちゃめちゃクレバーな役者)、宮藤官九郎(「嫌われ松子〜」でもいい味出してる)がホームグランドならではの、緊張感と伸び伸び感がないまぜになった芝居で魅せてくれる。
3人とも意外に器用というか器用すぎるのが難点なぐらい。
それから特筆しときたいのは「平岩紙ちゃん、めっさかわいい!」ということ。
とにかく次作、絶対観たい。
森田監督の新作「間宮兄弟」が、呑気でいい。
かなり好きな風合いの映画。
気持ちが妙にホッとする、温かみのある映画であるが、それが押し付けがましくなくて良い。
出てくる男はみんなどこかバカで間抜けでダメで、出てくる女性は強くて優しくてかわいい。
そんなとこもまた共感できる。
特筆すべきは北川景子ちゃんのかわいさと、高嶋政宏のバカ(演技)っぷり。
でちょっとここで書いときたいんだけど、ここまでの3作凄く共通点が多いんだよね。
乱暴に言うとテーマは3作とも同じ。
「それでも、人生は続くよ」ってこと。
僕が今、そういう心境にあって、そこを見てしまってるってのもあるんだろうけど。
でも凄く似てるんだよね。
「不幸」な物語と「エンターティメント」な表現、スパイシーな「小ネタ」や「男」と「女」の描きかたなんかも含めて。
それでも、人生は続く-やりきれなかったり、どうしようもなかったりするけど。
それでも笑って乗り切るやり方を不器用に、模索しながら。
でここで「音楽」が出てくる。
今週とにかく毎日繰り返し聴いてたのがヤン富田「ミュージック・ミーム2」収録のDOOPEES「だいじょーぶ」。
今、この歌が出てくる意味。
不思議といろんな辻褄があってくる。
全部深いとこで繋がっていくんだよ。
なんでいつまでもポップカルチャー追いかけてるかっていうと、この感覚があるから。
ん、いや違う。
これ、もはや僕の意志じゃない。
そこに連れて行かれてるんだ。
なんか壮大になってきちゃったので、戻して最後は小谷美紗子「CATCH」(うわっ、このタイトル。繋がっちゃうんだ、なぜか)。
ピアノトリオで唄われる歌の緊張感たるや。
1曲目「Rum&Ginger」、続く「Who」この2曲で魂持ってかれちゃう。
名盤なり。


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引き続きお楽しみください。