OFF!!'s Weekly Chart log
<<2005年4月24日付ランキング>>
1
CARNATION ANNIVERSARY REVIEW
2
阿部サダヲ
3
古田新太 in 「真夜中の弥次さん喜多さん」
4
サンボマスター
5
山崎まさよし@琵琶湖ホール
<解説>
そんな訳で解説です。
ごめんなさい、またまたカーネーション・ネタで・・。
昨年の「20th Anniversary “TRIPLE” Release」の特典本「ANNIVERSARY REVIEW」が届く。
昨年のシングル、ベスト盤、DVDに納められた全67曲を直枝さんが自らが解説というファン垂涎の一冊。
もちろん、カーネーションの曲は解説無しで十二分に楽しめる名曲ばかりなんだが、これ読みながら聴くとさらにさらに楽しめるわけだ。
言葉の端々からにじみ出るロックな男気に熱くなる。
いやぁ、阿部サダヲ、オモロすぎるよ。
「タイガー&ドラゴン」のどん太最高!
おもろの中にある悲哀も含めて目が離せない。
でクドカンの「真夜中の弥次さん喜多さん」はダークサイド・オブ・クドカンが垣間見れるドラッギーな一本。
期待値の高さ故、未消化な部分も目に付くのだが、それでもやっぱりこの世界は彼にしか作れない。
でその中でほんのワンシーン出演ながら最高に笑わせてくれるのが古田新太。
もう、観てよとしか言えない。
NHK「トップランナー」に登場のサンボマスター。
山口氏の「正しい正論」に拍手。
ほんと、そろそろビジネスで音楽を汚すのはやめようぜ。
ひょんなことから山崎まさよしのライブ観る。
たった一人、ギターとサンプラー駆使しての2時間。
まず「音楽ありき」の姿勢。
この当たり前のことをちゃんとできるミュージシャンがどれだけ少ないか。
にしてもすんごいテクニシャンぶりに感動。
こんだけギター弾けて唄えたら、婦女子たちもメロメロになっちゃうわなぁ。

<<2005年4月17日付ランキング>>
1
カーネーション「RUNNIN' WILD JAPAN」@バナナホール
2
草野仁
3
「はじまりの季節」ゲントウキ
4
阿部サダヲ in 「タイガー&ドラゴン」
5

「kissin' you till I die」ムーンライダーズ

<解説>
お待たせしました、そんな訳で解説です。
カーネーションのライブツアー「RUNNIN' WILD JAPAN」@大阪バナナホール行ってきました。
今年初のカーネーションライブ参戦ということで期待値も高かったのですが、やはり21世紀最強にして最高のロックトリオ。
期待を裏切らない渾身のライブを見せてくれました。
「音楽ありき」直枝氏の発言通り、そこはもう音楽が主役のステージ。
3人のぶっとい音に、今回は中森泰弘氏(ギター)、渡辺シュンスケ氏(キーボード)のサポートも加わり、より華やかで且つ荒くれた音世界が拡がる。
後方から観てたんだが、確実にファン層も拡がってるし、何よりカーネーションの音で揺れる人々の熱気を感じて嬉しくなる。
ホントに一人でも多くの人にカーネーションの音に触れて欲しい。
いきなり「草野仁」です。
そう、あのスーパーひとし君です。
浅草キッド・水道橋博士が自身の日記や、「笑芸人」での連載で、そのリアル「スーパーひとし君」ぶりを書いていたが、ついに今号の「TVブロス」誌では6ページに渡る大特集。
浅草キッドとの番組「草野キッド」は関西では放送されずで実に、実に残念。
61歳にして胸囲120cm、りんごを握りつぶすその握力65kg、手刀でのビール瓶割り!電話帳破り!瓦割り5枚!とオモロすぎる。
関西出身の3ピースバンド・ゲントウキの新曲「はじまりの季節」が良い。
共同プロデューサーは元カーネーションの棚谷祐一氏。
穏やかなグッドメロディーが心に沁みる佳曲。
ヤング・シティ・ポッパーなヴォーカルも心地いい。
数年前に一度ライブ観てるんだが、このままじっくりと育てって欲しいな。
クドカンの新作「タイガー&ドラゴン」。
「どん太」を演じる阿部サダヲが、もう最高におかしい。
阿部サダヲだなぁって感じの反射神経で繰り出される演技、笑わせつつ、ちょっと芸人の悲哀もあって実に良い。
アフロを投げつけるお約束も、毎週の楽しみになりそう。
カーネーションの次は、ムーンライダーズのライブだ。
というわけで今のところの最新シングル(とはいえもう4年前の作品なんだが)「kissin' you till I die」を聴き直す。
もうこのタイトルだけでも「好き」としか言えないのだけど。
メロメロにメロウでありつつ、極悪非道な音の実験が繰り出されるムーンライダーズの真骨頂。
最高!

<<2005年4月10日付ランキング>>
1
あがた森魚
2
ヴァージニア・マトセン in 「サイドウェイ」
3
「ドラえもん プラス」
4
「Dusk & Dawn」Tokyo No.1 Soul Set
5

「大寒町」

<解説>
そんな訳で解説です。
先週のライブの余韻冷めずで、もう今週はひたすら「あがた森魚」聴き続ける。
音楽を(意識的に)聴いて早20年。
ずっと名前は知ってたのに、ここにきてこんなに、はまるとは。
自分の耳が成長して、やっとあがた森魚に辿り着いた。
例えば、ソウルセットのBIKKEのリードから始まる「佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど」。
ロマンティックで、ノスタルジックで、でも古くなくて、熱くて、切なくて、美しくて、個人的な歌なのに胸の奥まで届く歌。
こんなの聴かされるとたまらない。
やっとあがた森魚に辿り着いた。
音楽ファンで良かったと思う出会い。
アレクサンダー・ペイン監督「サイドウェイ」は地味だけど、しみじみといい映画。
しがない40男のワインと人生をめぐる旅。
主人公である、さえない後ろ向きなダメ男・マイルス(ポール・ジアマッティ)には100%共感。
そしてそのマイルスが惹かれる、魅力的なバツイチの女性・マヤを演じるのがヴァージニア・マトセン。
彼女の抑えた演技が素晴らしい。
ビター、スウィートな大人の女性、芳醇なワインのような柔らかな微笑みにクラクラ。
聖書・てんとう虫コミックス「ドラえもん」1〜45巻に未収録の作品を集めたのが「ドラえもん プラス」。
娘に買ってあげるフリをして、自分に買う。
作品ごとに発表年月が表記されてるのが興味深い。
70年代後半から80年代前半は最も「絵」が充実してるように思うな。
今でこそ、しっかりものキャラの「ドラえもん」ではあるが、初期はのび太とともにダブル・ボケ的立ち位置で、案外「切れキャラ」なのがオモロ。
2巻が待ち遠しい。
Tokyo N0.1 Soul Setのベスト盤「Dusk & Dawn」聴く。
改めてソウルセットが異端且つ異能の集団だと思う。
BIKKEの吐き出す言葉は文学的だけどとても音楽的でもある、川辺ヒロシの作るトラックはどこか歪んでいて心にひっかかりを残す。
そして渡辺俊美のメロディーが生み出す空気感は、誰に似ていないしどこにもないものだ。
アルバムこそリアルタイムで全て聴いてきたが、特に熱心なファンだったわけでもない。
なのにこうしてまとめて聴いてみると、90年代の自分の心象風景、青春の終りを感じた季節、あの頃の匂いが一気に胸に広がる。
それは甘くはない、むしろ痛み。
ソウルセットを聴く度に、この痛みを感じるんだろうな。
ムーンライダーズの鈴木博文氏が17の時に作った名曲が「大寒町」。
あがた森魚ライブでの感激が尾をひき、様々なヴァージョンを聞き比べる。
86年ライダーズのライブ盤「THE WORST OF MOONRIDERS」で聴いたのが最初でやっぱりこのヴァージョンが自分には一番ぴったりくるかな。
95年「B.Y.G.HIGH SCHOOL B1」でのムーンライダーズ公式レコーディングヴァージョンは武川、博文、慶一の3人がヴォーカルを回す、なんとも贅沢且つ渋い録音。
これもいい。
もちろん、あがた森魚74年オリジナルヴァージョンもロマンティックで素敵だ。
30年に渡って歌い継がれる名曲。
これは日本で唯一のロッククラシックなのかもしれない。

<<2005年4月3日付ランキング>>
1
あがた森魚with武川雅寛@水口文芸
2
「江戸ィな僕らのコラボリズム」ガカンとリョウメイ
3
「はじめての落語」春風亭昇太
4
「笑芸人」落語特集
5
「Sad Beauty」加藤いづみ
<解説>
そんな訳で解説です。
水口で行われた、あがた森魚with武川雅寛のライブを観る。
1番前の真ん中、わずか2mの至近距離でがっつりと。
もう、これが素晴らしかった。
まるで偽りの無い音楽。
あがた森魚としかいいようのない世界。
宇宙のどこかで生まれた小さな光が、あがた森魚の魂、肉体を通して音楽の塊になって、僕の魂に響く。
これ以上ない喜び。
この時間、この場所に自分を連れてってくれた、全ての偶然をいとおしく想う。
でそのライブでも大活躍だったのが武川雅寛fromムーンライダーズ!
まさに全身音楽家。
歌声、口笛、ヴァイオリン、トランペットetc全てが歌ってる。
そんな武川さんと同じくムーンライダーズの白井良明によるユニットが「ガカンとリョウメイ」。
そのガカリョウがポカスカジャン、ナポレオンズ、三遊亭好太郎を迎えて行ったライブの模様を収めたDVDが「江戸ィな僕らのコラボリズム」(詳しくはコチラ)。
もう観終わっちゃうのが惜しくて、ちょっとづつ観てる。
ホントに楽しそうで、その空間に居たかったなぁと本気で思う。
音楽業界なんてクソだと思ってしまうことがある。
でも決してメインストリームじゃないかもしれないけど、こういう音楽がちゃんとある。
ぼくらが音楽を愛し続ける限り、音楽は終わらない。
ちなみにこのDVD、監督はなんとカーネーションのベーシスト・太田譲氏。
そこもチェックだ。
で「ほぼ日刊イトイ新聞」から生まれたCD+本が春風亭昇太「はじめての落語」。
新作「人生が二度あれば」「愛犬チャッピー」と古典「壺算」収録。
昇太師匠の落ち着きのなさ、軽みが最高!
「愛犬チャッピー」なんかもう何回聴いても可笑しい。
生まれ変わったら、もう絶対落語家になりたい。
でそんなところに「笑芸人」16号では「落語」特集。
正蔵襲名のこぶ平インタビュー、落語会のフィクサー・小朝師匠インタビュー、上方からは落語家・鶴瓶師匠、その他にも昇太師率いる「SWA」などなど。
おまけCDは談志家元が朗読する「鉄腕アトム」に、ビバリー昼ズでの昔昔亭桃太郎師匠(最高!)と古今亭志ん五師匠ゲストの回が収録。
もう1週間は楽しめる濃厚さ。
それと特筆しときたいのが、水道橋博士による連載「笑学校課外レポート」における「文武両道『スーパーひとし君』の素顔。草野仁最強伝説」は必読!
今年のバラエティー界は、あの「草野仁」が席捲するぞ。
ふぉー、疲れた。今週のチャートは濃い・・。
で最後に一服の清涼剤、加藤いづみ97年作「Sad Beauty」。
上田ケンヂ、カーネーションをプロデュースに迎え制作された作品で、隠れた名盤の誉れ高い傑作。
直枝節炸裂のカーネーションプロデュース曲、乱暴なぐらいに切ない上田ケンヂプロデュース曲、どちらも可憐な加藤いづみの歌声が見事なはまりっぷり。
中古盤屋探し回ってでも聴く価値有りです。

今、あなたがご覧になっているHPは「OFF!!音楽と笑いの日々」です。
引き続きお楽しみください。