OFF!!'s Weekly Chart
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そんな訳で解説です。 京都のライブハウス拾得で行われた、西村哲也、加藤千晶、青木孝明のライブに行く。 この3人の名前にピンとくる人は何人いるかわからないが、とりあえず僕にはビンビンきたね。 そう3人はあのメトロトロンレコード(ムーンライダーズの鈴木兄弟主催のインディーレーベル。鈴木博文氏の傑作ソロを中心に、慶一氏作品やカーネーション、青山陽一、さらに栗コーダーカルテットまで輩出した素晴らしいレーベル。いづれこのレーベルについてたっぷり書くつもり)出身。 西村、青木両氏は過去ライブ観てるが加藤さんは初めて。 00年作「ライラックアパート一〇三」はもう相当聴きこんでいて、ライブをいつか観たいと思ってたのが念願かなった。 何しろ京都では初ライブとのこと。 拾得の持つ雰囲気、3人の音楽との相性も良く、とてもとても幸せな音楽空間を体験できた。 ここにある小さな音楽は、ビジネスとしてみたら何の価値もないかもしれない。 でも紛れもなくここにあるのは「音楽」で「音楽ビジネス」じゃない。 自分にとって大切なもの、自分がしたいこと、すべきこと、を再確認した、とても有意義なライブ。 多分一生忘れない。 チャーリー・カウフマン脚本、ミシェル・ゴンドリー監督「エターナル・サンシャイン」観る。 ジム・キャリーの抑えた演技で恋の痛みと喜びを描く。 藤子F不二雄の短編のような、少し不思議で、ちょっとビターな味わいが、たまらない。 記憶を消しても決して消えない想い、惹かれあう魂は必ずめぐり合う運命にある・・なんてね。 34歳ダメ男のロマンティシズムにビンビン響く傑作。 崔洋一監督「血と骨」やっと観る。 人間の闇、国の闇が生み出した怪物、ビートたけし演じる「金俊平」(存在感が尋常じゃない。たけし以外誰が演じられようか)、彼をとりまく人々の群像劇。 映画としての語り口の上手さはさすが。 そして出演者達の素晴らしい演技は、日本にもこんなにいい役者がいっぱいいるじゃないか!と邦画ファンとして誇りに思えるほど。 松重豊、オダギリジョー、中村優子など印象に残る俳優陣の中で、特に僕が惹かれたのは田畑智子。 闇に食いつぶされてしまう悲劇的な娘を、静かな悲しみを湛えた演技で健気に演じて見せた彼女に拍手。 そういえば彼女のデビュー作「お引越し」を観たのは学生の時だったか。一度、四条河原町ですれ違ったことがあったっけ。 素晴らしい女優さんです。 おおはた雄一「ラグタイム」というアルバムを聴く。 その音の佇まいが何とも心地いい。 つまびかれるアコースティックギターの音、マーケティングからは決して生み出すことの出来ない歌。 音楽がそこにある。 それだけで素晴らしい。 ひょんなことから綾戸智絵のライブ観る。 好みのヴォーカリストではなかったんだけど、その音楽の力にちょっと感動した。 この人の音楽は強い。 彼女は何万人の前でも、たった何十人の前でも、変わらず自分の音楽を奏でることが出来るだろう。 そしてそこにいる全ての人を楽しませることに、全ての力を注ぐだろう。 この人の音楽は強い。 |
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そんな訳で解説です。 ヤング・シティ・ポッパー、堂島孝平の新曲「ナイトグライダー」がいい。 実に、いい。 直球のシティ・ポップ、会心の豪速球。 キラキラ輝く、ポップミュージックのマジック。 なんだよ、2005年に、34歳にもなって、まだこんな気持ちにしてくれるポップソングに出会えるのかよ!チキショー、泣けてくるぜ・・と大絶賛。 夏木マリ貫禄の1枚「戦争が終わった」。 小西康陽監督、夏木マリ主演というのが相応しい、映画のようなジャズアルバム。 20年、30年聴き続けられる耐久性のある音楽。 30年後、どんな気持ちで聴けるかな、そのためにも大切にしとこう。 チェ・ゲバラの若き日を描いた「モーターサイクルダイアリーズ」やっと観る。 旅する青春映画の傑作。 主演のオットコ前俳優、ガエル・ガルシア・ベルナルが素晴らしい。 青くて、真っ直ぐで、静かなる情熱を胸に秘めた若きゲバラ。 まだ何者でもない若者が、旅をする中で出会う「現実」に、自分がすべきことを見つけていく。 ま、難しいことを考えずに、青春映画として観ても胸が熱くなるよ。 ジャズシンガーakikoの「mood indigo」がかっちょいい! プロデュースは須永辰緒氏。でそこに収められた「I Miss You」という曲が、メロメロにメロウであぁ〜、気持ちいいっ! 流麗なストリングスとakikoのヴォーカルに包まれてずっとずっとこのままでいたい感じ。 ウディ・アレンの新作「さよなら、さよならハリウッド」がもう「ウディ・アレン」丸出しで最高。 神経症の映画監督って設定がもう、ホントに。 ウディ・アレンの映画小噺、決して大作ではないけど、幸せを与えてくれる。 皮肉たっぷりにハリウッドを描きながら、原題「HOLLYWOOD ENDING」が相応しいハッピーなエンディングに拍手。 |
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そんな訳で解説です。 クラムボンの新作「てん、」がまた凄まじい作品。 昨年の原田郁子嬢のソロ作は、開放的で音楽の喜びに満ち溢れた素晴らしい作品だったが、今作は緊張感みなぎるバックトラックとヴォーカルのせめぎあいの中に音楽の喜びが見える。 ランナーズ・ハイならぬミュージシャンズ・ハイというか、ギリギリのところで発せられる音と音がぶつかり合い、絡み合う、その緊張の先に訪れる音の幸福感。 クラムボンは今、最もクオリティの高い音を発しているバンドだ。 それでいてポップミュージックとしてもしっかり成立させているとこが、また凄い。 いや、D-51とか聴いてる場合じゃないよ、ホントに。 パク・チャヌク監督「オールドボーイ」やっと観る。 参りました。お見事です。 もう、ここまでやられると言葉も無いですよ、実際。 壮大なるホラ話、凶暴で残酷で、やさしくて美しくて。 映画の醍醐味を感じさせる1本。 深沼元昭のソロプロジェクト、メロウヘッドの新曲「エンプティハンズ」。 ヴォーカルに佐野元春を迎えた、まさにキラーポップチューン。 クールでタイトでそしてドリーミーな音。 ポップヴォーカリスト・佐野元春の魅力も再認識。 ポップミュージックのマジックを感じさせる一曲。 こういう曲が普通にコンビニからガンガン流れてきたら、日本の音楽のレベルも自然とあがると思うんだけどな。 ホント、だからD-51とかより数百倍いいよ! それとカップリング曲「加湿器の水」のメロウなメロディーもとにかく好きだなぁ。 いきなり大橋純子です。 そう、あの「シルエット・ロマンス」や「夏女ソニア」の、あの大橋純子です。 シンガポールの天才・ディック・リー作曲による新曲「残響」が素晴らしい。 これぞシティーポップ。 最高! でべたつかないアレンジも相当かっこいいなぁと思ったら、あの成田忍じゃないか! ポストYMOと言われた今や幻のバンド「アーバンダンス」を率いた才人。 彼がプロデュースを手がけた遊佐未森のファースト「瞳水晶」は僕にとっては殿堂入りの一枚なのだ。 でも、ラジオやテレビはちゃんとこういうの紹介しないとダメですよ、ホントに。 D-51なんて、もうかけなくてもいいからさぁ。 YMOの三人が手がけた歌謡曲を集めた「イエローマジック歌謡曲」をまだ聴いてる。 で今週おすすめするのは飯島真理「まりン」。 坂本龍一の上品なアレンジが心地よい。 つーか気持ちよすぎる。 飯島真理のキュートなヴォーカルも心くすぐるなぁ。 こういうキラキラと輝くようなドリーミーなポップソング、今やほぼ絶滅状態だからな。 D-51とかは早く絶滅させるべきだと思うが。 |
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そんな訳で解説です。 清水ミチコの「歌のアルバム」がおもろい。 いや、おもろすぎる。 これは大傑作ですねぇ。 モノマネ、ネタが音楽と見事に融合。 もう既に何回も聴いてるのに笑える。 なんだ、このカラカラに乾いたユーモアは。 実にくだらなく、バカバカしく、意味が無い。 つまりは最高!ということ。 清水ミチコのネタの中でも最高傑作の誉れ高い「野球中継」、フレンチポップの名曲をこれ以上に無いくだらなさでカヴァーした「イェル・ケ・クク」が特に好き。 大林宣彦監督「理由」観る。 まぎれもない「大林映画」で、そこかしこに仕掛けられた記号、暗号に「大林映画の記憶」が喚起される。 これはまるで「転校生」のあのシーンのようだとか、このセルフ回し「時をかける少女」のようだとか、この光の具合は「異人たちとの夏」のようだとか・・・もうたまりませんね。 それでいて今まで観たことも無い「映画」になってるとこが、インディー魂を持ち続ける大林監督らしい。 107人のキャストもまた良し。 相変わらず岸部一徳がウマイ。 町山智浩氏によるアメリカンポップカルチャー裏話大全「USAカニバケツ」。 おもしろくないわけがない。 ここでとりあげられる話題は、アメリカの影、成功者ではなくむしろ負け犬たち。 だからこそ、そのコッテリした生き様にグッとくる。 本屋で見つけたらぜひ読んでみてください。 さくらももこの最高傑作「COJI COJI」を再読。 これもバカでおもろいなぁ。 バカな子どもをもっとバカにしたようなコジコジのキャラ設定が、それだけで素晴らしい。 小ネタの無邪気なくだらなさは読んでて幸せを感じる。 今更ながらさくらももこ天才也。 バカバカしいといえばYMOの3人が絡んだ歌謡曲を集めた「イエローマジック歌謡曲」で久々に聴いた「きたかチョーさん まってたドン」。 人生において「プリティ長嶋」の存在なんてほんとにどーでもいい。 こんな曲聴いても何のプラスにもならない、最高にくだらない。 でも、だから人生っておもろいんだなぁ。 |
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引き続きお楽しみください。 |