OFF!!'s Weekly Chart log
<<2005年2月27日付ランキング>>
1
「正しい保健体育」みうらじゅん
2
天久聖一の味写入門
3
妖怪人間ベムフィギュア
4
フィッシュマンズ
5
ソフトロック
<解説>
そんな訳で解説です。
みうらじゅんの最新作「正しい保健体育」がオモロ。
理論社の「よりみちパン!セ」シリーズは「中学生以上全ての人の」とうたっているように、重松清や森達也、伏見憲明といった人たちが、自分達の得意分野である「濃い話」を平易な言葉で書いてて中学生はもとより大人にも相当オモロイ。
でみうらじゅんの得意分野「エロ話」を「保健体育」として展開していくこの本。
みうら本の中でもベストのくだらなさであります。
「オナニーは自問自答、自分ミーティング」「問題は『サオ』ではなく『フクロ』」「『はんなり』は『半勃ち』の方言」「SMのSとは『サービス』」とかそんなことばかりで・・・オモロすぎる!
「ほぼ日刊イトイ新聞」の「天久聖一の味写入門」がこれまたオモロ。
知らない間に写してしまった、なぜ撮ったのか意味不明な失敗写真を味わうというコーナーで、観れば観るほど笑える写真のオンパレード、そして解説のくだらなさ。
夜中観てて、ツボに入ってしまい、腹筋が切れそうなぐらい笑った。
YUJINの新作フィギュア「妖怪人間ベム」にそそられる。
以前出てたフィギュアはキャラ単体のものだったが、今回はジオラマスタイルで造形的にも凝ってる。
久々に熱くなったね。
フィッシュマンズを聴き続けてる。
友達が焼いてくれたCDが一枚あるだけで、熱心に聴いてたバンドではない。
今回、名曲の数々をまとめて聞かせてもらう機会があり改めてフィッシュマンズの素晴らしさを認識。
佐藤伸治の声は、純粋で美しくて、ヒリヒリするような痛みがある。
強靭でしなやかなリズムから生み出されるグルーヴは僕をどこかに連れてってくれる。
この感じこそが音楽の強さなのだ。
ヒゲの未亡人(岸野雄一&ゲイリー芦屋)の傑作アルバム「ヒゲの未亡人の休日」に収められた「さよならがいえなくて」の出来すぎなソフトロックサウンドに触発されて「ソフトロック」ブームが来る。
バカラックを聴き返し、筒美京平をはじめとする作家達が歌謡曲の世界に残した「ソフトロック歌謡」の名盤を聴き漁る日々。
やわらかなストリングス、あたたかなトランペットの音色。あぁ気持ちいいにゃ〜。

<<2005年2月13日付ランキング>>
1
「帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ」ハナレグミ
2
「サンボマスターは君に語りかける」サンボマスター
3
TECHII
4
ペナルティ・ワッキーの顔芸
5
タナカの小魚ふりかけ「旅行の友」
<解説>
そんな訳で解説です。
ハナレグミの新作「帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ」が素晴らしい。
過去2作も悪くないが、今作は決定打という感じ。
プロデューサー・鈴木惣一郎氏との相性も良くって、自宅で丁寧に作られた音のぬくもりに静かな感動を覚えた。
等身大の、生身の音楽、その音の佇まいにとにかくグッとくる。
高山なおみさんの著作をもじったタイトル「帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ」そのタイトルの感触通り、幸せな気分になる音楽。
相変わらずサンボマスターを聴いてる。
中学生の時に聴きたかったよ、これは。
青くて、バカで、かっこ悪くて、でも何だ、どうしようもなく湧き上がってくる何か。
サンボマスターは中学生男子の音楽だなー。
それとなんつーか、ここにある「やるせなさ」って、中学生男子のオナニー後の「やるせなさ」と同一なんだよね(女子にはわからんだろうけど・・)。
いつも覗かせてもらってるこちらのブログで話題になってて、ふと読み返したのが雑誌「TECHII」。
86〜88年に出てた雑誌で僕にとっては教科書みたいな雑誌だった。
バンドブーム全盛期に、元YMOの3人やムーンライダーズなんかを中心に取り上げていて、若き小西康陽や鈴木惣一郎、直枝政広(当時・政太郎)がライターとして連載してたり、レコードレビュー書いてたりとなんとも凄い雑誌だったのだ。
当時もなかなか本屋に置いてなくて、毎月京都市内まで出て買ってたな。
僕の音楽的趣味って完全にこの時代に形成されたもので、うん、宝物だな。
「ペナルティ」のコントそのものは、90年代にはやったパターン(ひたすらナンセンスにボケ続ける「ボケ」、「ツッコミ」はあくまで傍観者として「ボケ」の世界に関わることなく突っ込むというパターンで初期の「雨上がり決死隊」や「FUJIWARA」、「ジャリズム」「スミス夫人」なんかが代表的)でめちゃめちゃおもろいかと問われればそうでもないんだけど、とりあえず「ワッキー」の顔だけで笑える。
あの顔芸は卑怯すぎるよっ!
最近「米」をやたら食べてしまう。
通常1膳のところを、我慢しても1膳半いっちゃう。
原因は「タナカの小魚ふりかけ・旅行の友」。
パッパとごはんにふりかけるだけで十分。
何杯でもいけちゃう。

<<2005年2月6日付ランキング>>
1
宮沢りえ in 「父と暮らせば」
2
「サンボマスターは君に語りかける」サンボマスター
3

「誰も知らない」是枝裕和監督

4
「優しい繋がり」The END of the WORLD
5
「東京狼少女」DMX&ピアニカ前田 featuring YOU
<解説>
そんな訳で、一日遅れの解説です。
黒木和雄監督戦争レクイエム三部作の三作目「父と暮らせば」観る。
井上ひさしの戯曲を映画化したもので、ほぼ宮沢りえ、原田芳雄の二人芝居で観せる。
原爆で愛する者を一瞬にして奪われた娘は、生き残ったことを悔やみ、幸せになることに前向きになれない。
幽霊となって現れた父親が、そんな娘の頑なな心を優しく解きほぐす・・。
戦争の悲しみを、市井の名もなき人々の慎ましやかな生活の中から浮き上がらす。
はっきり言って大泣きしてしまいました。
とってもいい作品です。おすぎですっ(意味はありません)。
でとにかく宮沢りえがいい。
彼女の表情が曇った時、ひどく悲しい気持ちになり、彼女の表情が明るく輝いた時、ひどく幸せな気持ちになった。
第二次りえブーム到来ですよ。
サンボマスター「サンボマスターは君に語りかける」をがっつり聴き込む。
スンバらしい作品!
この言葉、この音、小沢健二以来の衝撃といってしまおう(このアルバムを聴いてふと思い出したのが、小沢健二の「LIFE」。わかるでしょ、この感じ)。
「歌声よおこれ」の誠実さと青臭さ、「夜が明けたら」の音のしなやかさと言葉のダンディズム、「週末ソウル」のロマンティシズムとメロウネスに・・グッときたね。20年後もロックの名盤として讃えられるであろう傑作。
是枝裕和監督「誰も知らない」観る。
わがままで自分勝手で、でも憎めない母親(YOUが素晴らしい演技を見せる)に置き去りにされた4人の子ども達。
長男・明(柳楽優弥)は、家族の絆を守る為に、したたかに、たくましく生き抜こうとする。
実に「やるせなく果てしない」映画で、心にひっかかる。
ほぼドキュメンタリーといえる自然すぎる演技を引き出した是枝監督の演出力に拍手。
柳楽君をはじめ子ども達が、リアルで切なくて素晴らしい。
そして是枝監督の視線の優しさにぐっときた。
柔らかな光に包まれた「画」、ゴンチチの穏やかな音楽もまた少年達を優しく見つめている。
元ピチカートファイヴ、現在もドラマの音楽(「ナースのお仕事」とか)で活躍中の鴨宮諒氏が95年に結成したバンドがThe END of the WORLD。
このバンドがたった一枚だけ残した素晴らしいアルバムが「優しい繋がり」。
ふと思い出して聴き返す。
ヴォーカルYoko嬢の歌声は柔らかだけど、とても強い。
ずっと聴いていたい、終わらないで欲しい・・そんな音楽。
中古盤屋探し回ってでも聴いて頂きたい名盤です。
DMX(Dub Master X)とピアニカ前田が95年にリリースしたシングル「TOKYO DUV STORY」(ジャケット画は岡崎京子)。
発売当時、メロウ好きな僕が毎日のように聴き倒していたほどの極メロウな名インスト曲。
で詞とヴォーカルに「YOU」をフィーチャーした別ヴァージョンが「東京狼少女」。
CD整理してて久々に聴いたら、もうたまらない。
メロメロにメロウなサウンドに、YOUのキュンとくるヴォーカル。
好きとしかいいようのない音。
中古盤屋探し回ってでも聴いて頂きたい名曲です。

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引き続きお楽しみください。