蔵出し日記〜1998年12月

12.1
帰りの音楽手塚治虫トリュビュートアルバム「アトムキッズ」。
期待以上の出来。
手塚治虫へのリスペクトが素直に感じられる。
手塚治虫という偉大なる天才が残したものの大きさを今さらながら痛感する。
手塚の死は僕にとっても人生最大のメッセージだったかも知れない。
彼が死んでから僕はその死の意味を探る様に彼の作品を何冊も読み、彼について書かれた本を何冊も読んだ。
そのなかで感じたこと、考えたことが今、僕がこのHPで書いているようなことであったり、それ以前にHPを作るいう行為そのものの元になっている。
そんな訳でこんな片田舎に住んでるさえないサラリーマンである僕でもこれだけ影響受けてるんだから、このアルバムに参加してる音楽家達にはそれはもう深い思いがあるんだろう。
好盤。おすすめします。


12.2
仕事の話は省略。
帰りの音楽はふかわりょうと小西康陽のユニット・ロケットマン「フライングロケットマン」。
ふかわりょうの本芸は一度テレビでちらっと見たぐらいなのでそのおもしろさはよくわからなかった。
バラエティ番組で所在なさそうにしてる姿はよくみるがそれは評価の対象にはならない。
少なくともバラエティ番組で楽しくやってる芸人ほどおもしろくないと僕は思ってる。
しかしまぁそうも期待してなかったのも事実。で
結果は良。
爆笑とは言えないが納得できる。
シュールすぎるってCD評してた人もいたがわかりすぎるぐらいわかりやすい。
それゆえにもっとおもしろく、ひねれるんじゃないか?ってネタもあるのだけど僕は好感持った。
小西氏の音楽については言うことない。
今回も間違いない仕事してる。
小西氏の音楽にはもともとユーモアがあるからこういうスタイルにもうまくはまる。
次ぎはもっと音楽と笑いが複雑に編集されててもいいと思う。


12.3
早く帰ろうと思ってたが帰りがけ呼び止められ会議に拉致される。
結局その後3時間。
会社でたのは10時前だった。
帰りの音楽、鈴木祥子「ハーヴェスト」。
ライブ盤も出して欲しいなぁ。
で帰り着いたら12時前。
娘は当然眠っている。
一人出張の準備して寝る。


12.4
朝、会社でトイレに行ってパンツを後ろ前逆に履いてたことに気づく。
物心ついてから始めてのことでちょっと動揺する。
昨日確かに疲れてたとは言え、風呂あがってからずっと逆に履いていたとは。
俺もついにこんなところまできてしまったのか・・。
そう言えば確かに違和感がある。
「業務用」とあだ名をつけるほど立派な「モノ」ではないが確かに窮屈だし、肛門付近はすーすーする。
個室に入って履き直す時の情けなさは過去最大のものだった。
この状態をもし盗撮されてたら、それも2アングルでと思うと・・恥ずかしいっ。
そんな訳で何気なく仕事して夕方から出張。
4時前に会社出る。
地下鉄に乗り込みぼんやりと人々を眺める。
印象的だったのは途中の駅で乗ってきた20代半ばのサラリーマン。
黒の3つボタンのスーツに浅黒い肌で長身のうえ、長髪。
彼は電車に乗るやいなやカバンから一冊の本を取り出した。
その本の名は「かりあげくん」(植田まさし著)であった。
彼はそのほのぼの4コママンガを熱心に読みふけり、時にうっすら笑みすら浮かべているではないか。
カバンの中には「コボちゃん」もあると見たね、俺は。
で夕方の地下街は高校生だらけ。
いちゃつく高校生カップルになぜか「くそーっ」って気になる。
20代で100人の女の子とデートするより10代にする1回のデートをとる!と熱く語っていたのは大槻ケンヂ氏と杉作J太郎氏であるがその意見に僕も賛成だ。
男子校だった私はデートどころか同世代の女の子と話すら出来なかったのだ・・・。
俺は一生、童貞のまま死ぬんじゃないか。宮沢賢治じゃないんだから・・・。とえもいわれぬ不安に眠れぬ夜もしばしばだった。
でそんな話はどうでもいいのだが、新幹線に乗り込み、東京へ。
東京駅で車借り、群馬県館林市まで。
夜の首都高はうそみたいに美しい。
で激走すること2時間。
やっとホテル着。会社出て6時間。疲れるよ!


12.5
課長と合流し、朝7時ホテル発。
雨が降り出す。
今日は某電気メーカーの広大な敷地内で行われる販売会の手伝い。
我々は外にテント出して在庫品やらを超格安の値段で売りさばくがらくた市を開く。
8時から雨の中、テントを張り、商品を並べる。
しかし雨はひどくなるばかりで寒いのなんの。
こんな雨の中当然客もほとんどいない。
テントの下で「ドリフ大爆笑」のオープニングのように身体を地味に左右に動かし寒さをこらえる。
隣のテントでうどんを買って身体を温めつつ課長から会社の裏事情などを聞き出すが、内容は震える俺を内側からさらに凍えさせるようなお寒い会社事情であった・・。
ボーナス大丈夫か?
で5時前店じまいして課長と夕食喰いに出かける。
焼き肉食べ放題の店で辛い昼の仕事を忘れる様に肉をむさぼり食う。
酒飲みの課長に飲み会での極意などを聞きつつやっぱ俺には無理だなぁとか思う。
でホテルに帰る。
なんとなく眠れずに少し夜の町を歩く。
雨はやっとあがった。
夜道を歩きながら生き方について、愛についてどうにもならないことばかり考える。
空の雨雲のように苦悩が一つ去っては、また新しい苦悩が心に立ち込める。
「ブルーが分母で分子がハッピー」と歌ったのはムーンライダーズだがその通り。
群馬の夜はふけていく。


12.6
今日も昨日に引き続きがらくた市。
昨日と打って変わっての晴天。
客が押し寄せる。
定価の一割ぐらいの価格の商品をさらになんだかんだ言って値切るおばはん達の迫力に恐怖を感じる。
ハイエナのようにというとハイエナが気を悪くするぐらいにおばはんたちは品物をあさる。
まだ開けてないダンボールを勝手に開け出すなど被虐の限りを尽くされる。
俺が4才児なら確実にトラウマが残るだろう。
それにしても僕の愛すべき女の子たちも時がたてばこんなになっちゃうのか・・。
でなんとか仕事終え、明日からの営業の為、千葉県市原市まで車を飛ばす。
この苛酷なロードはいつまで続くか。
ホテル着10時。
レストラン探すのも面倒なのでコンビニでお茶漬け買って部屋で食べる。


12.7
仕事。
市原市で一件終え、大雨の中大多喜町に。
客にとんかつをごちそうしてもらう。
かなりうまい。
で次ぎ大網白里町。
俺もこまかくまわってるな。
仕事終え、なんとなく本屋へ。
元ポップインズ誌編集長・岩本晃士郎氏の新雑誌「ストレンジディズ」買う。
変わらぬマニアぶりに嬉しくなる。
「OFF!」は精神的にポップインズ誌をお手本にしてるのだ。
で本屋の入口付近にロボコンのガチャガチャを見つけ、200円投入する。
しかし出てこない。
ネクタイ姿のいい年した男がかわいい女性の店員さんに「ロボコンのガチャガチャ壊れてるみたいなんですが・・」と告白するのはかなり恥ずかしかったが200円も今の俺には大切なのだ。
どさくさに紛れロボガリをもらう。
でホテルは千葉市内。
ホテル傍に食べ物屋もなくしかたなしにほっかほか弁当買う。
ネクタイ姿のおやじがシェフだった。
単身赴任のサラリーマンに弁当作ってもらってるみたいでなんかいやな気分になる。


12.8
8時半ホテル発で仕事。
千葉市内一日まわるがこれといったこともなくただ時間がすぎる。
それにしても千葉駅付近はわかりにくい。
道に迷いまくる。
もともと方向音痴だから南とか北とかいう概念が私にはないのである。
あるのは右か左か。
トラックに急き立てられどこにいるのか分からずただ車を走らせる。
人生と同じで方向を見失ってばかりだ。
ホテルに着いても退屈なだけ。
ご飯をたべようと町にでるが何もない。
珍しくラーメン屋にはいる。
考えたら出張先でラーメン食べたことはほとんどない。
片手でさえあまるぐらい。(ちなみにとんかつは両手でも足りない)適当な食事を済ませ退屈に時間を過ごす。
商談で仕事の話するだけで3日も4日も誰とも話ししないのだからいくら一人が好きな僕でも人恋しくなる。


12.9
仕事。
習志野、浦安を流してやっと終了。
5時車を船橋で返す。
今日はこれから小学校時代からの友人で東京在住のT君と会うことに。
新小岩の某レストランに勤めるT君の仕事終わりが10時。
それまで時間をつぶす。
なんとなく錦糸町まで出てご飯食べ、映画でも見ようかと思ったが時間が中途半端なので駅前の西武でだらだら過ごす。
WAVEでカーネーションのリイシュー盤「天国と地獄」。
本屋でみうらじゅん他著「輝け日本崖っぷち大賞」、高田文夫著「寄せ鍋人物図鑑」購入。
ドトーコーヒーで1時間ほど本読みながら時間つぶす。
で新小岩に出て友人T君の勤めるレストランへ久々の対面。
彼は先週練馬の店から新小岩に転勤になったばかりで家はまだ練馬。
そんな訳で車で練馬まで夜のドライブ。
彼と出会ったのは10歳の時だからもう18年。
20歳のとき彼が東京に出てそれ以来こうしてゆっくり話するのは初めてなのでお互いこの8年の軌跡を語り合い旧交を温める。
小学生の時、まさかこうして東京で二人ドライブすることになるとは思わなかった。
で2時間ほどかかって練馬到着。
引越し前でばたばたしてる彼の家に泊めてもらう。
夜中12時過ぎだというのにギターとベース出してきて二人してセッション。
高校生のとき以来のセッションは楽しかった。
彼はバンド活動もしてるぐらいだからギターもベースもめちゃくちゃうまい。
僕はギターを適当にコードひくぐらいなのだがそれでもちゃんとベースラインを乗せてきてくれるので気持ちいいことこのうえない。
久々にエレキギターをかき鳴らし、気がつけば指から血がでてた。
よく酒呑みの人が「酒飲まないなんて人生の楽しみを失ってる」みたいなこというが楽器もそうだと思う。
楽器をひかないなんて人生の楽しみの半分を失ってるようなものだ。
隣家をきにしつつ結局セッションは1時間以上続く。
その後コンピューターなどで遊んで結局2時就寝。
久々に楽しい時を過ごす。
これからもちょくちょく泊めて貰おう。
しかしT君は明日も仕事というのに悪いことしたな。


12.10
朝、8時起床。T君は仕事があるのだ。
目覚めにギター弾きつつ準備して家出る。
結局、私も新小岩まで付いていくことにした。
コンビニで朝食を買い、車中でこれでもかというぐらい喋り倒し新小岩に向かう。
途中、彼の引っ越し先に寄ってギターやらを運び込む。
2DKの彼の新居は広く、一人暮らしの彼がちょっとうらやましくなる。
僕は結婚前の1ヶ月しか一人暮らしの経験がないのだ。
で新小岩でT君と別れ一人電車に乗り込む。
新幹線に乗って一路、大津まで。
久々に家に帰ると誰もいない。
妻は実家でバイトなのだ。
一人、吉野屋で牛丼を食べ、買い物。
妻と娘の為に夕食の準備。
今日はけんちん汁だ。
で料理終えたとこで妻と娘を迎えに車を走らす。
娘に忘れられてたらどうしようと心配だったが、娘は俺の顔を見るやいなやニコーっと笑ってばあさんの膝の上から飛び降り一目さんに俺の方に走ってきた。
感動のあまり泣きそうになる。
娘を抱き上げキスしようとしたら拒まれたが・・。
で妻と娘と大津へ。
ご飯食べて娘と風呂へ。最高だな。


12.11
仕事。久々に会社に出る。出張の後片づけと次の出張の準備で終わり。
帰りの音楽はカーネーションの「天国と地獄」リイシュー盤。
もちろん92年発売のオリジナル盤は発売日に買ってるけどデモ、ライブテイクなど16曲のボーナストラックを追加し2枚組となって復活したとなれば買うしかないでしょう。
このアルバムと「エレキング」についてはむちゃくちゃ思い入れあるので後日「音楽の日々」の中で1本書きます。ロックファンなら聴け!


12.12
今日も仕事。
やることもなくただぼんやり時間が過ぎるのを待つ。
先日熱いお笑い論のメールを貰ってたお笑い通の先輩にHPの新コーナーについて相談しつつ構想を練る。
で3時終業であっさり帰る。
久々に梅田の中古盤屋に顔出す。
ファンタスティックプラスチックマシーン「ラグジュアリー」、 雑誌「ストレンジディズ」に評が出てた元ポータブルロックの中原信雄のバンドeEYOの「トリコ」購入。
そのままもう一件レコード屋寄ってカーネーション「エレキング」のリイシュー盤やっと見つけ購入。
大津へ。
娘と「アルプスの少女ハイジ」のビデオ見て夕食食べ、風呂。
「めちゃイケ」柳沢真吾氏おもしろい。
そろそろ彼主演でドラマ作って欲しいな。
昔、土曜9時から読売テレビでやってた石立鉄男主演のホームコメディーみたいな感じの。


12.13
前日、夜中までコンピューターいじってたので、朝9時過ぎまで寝てしまった。
いつものように娘にたたき起こされる。
10時過ぎ両親が来宅。
早速両親は娘を連れておでかけ。
私と妻は午後から芝居見に行くのでその間ちょっと面倒をみてもらおうという訳。
で「ガキの使い〜」ビデオで見る。
あまりにばかばかしい宇宙人騒動に爆笑。
「紳助の人間マンダラ」のクイズ。
雑学には強いので最高11問の正解を出して芝居見にびわこホールへ。
歩いて芝居見に行けるなんてうれしい。
で芝居はというG2プロデュース、後藤ひろひと作「止まれない12人」特別プレビュー公演。
いや、もう、めちゃくちゃおもしろかった。
そんな訳で詳しくはこちら。
びわこホールは新しいし、ロビーから琵琶湖一望実に気持ちいい。
もっとコンサートとかやってくれたら言うことないんだが。
でパルコでケーキ買って帰宅。
娘と両親は一足先に帰っていた。
娘は散々遊んで夕方寝てしまった。
このまま朝まで寝たままと思われたが9時過ぎ目覚める。
風呂出た後だったが結局もう一回娘と入る。


12.14
朝5時おきで出張。
こればっかりだな。
船橋から四街道を抜け、潮来まで。
「ビバリー〜」ゲスト浅草キッド。
10大ニュースって訳で次から次から出てくる壮大なる馬鹿話に感動。
昨日の芝居もそうだったが本当におもしろいものはテレビの中にはないのかもしれない。
しかし地方在住のサラリーマンがそうそう追い求められないのが現状。
実に残念だ。で成田のホテルへ。出張初日はやたら疲れる。


12.15
7時起き、ホテル発。
千葉県本埜村から茨城県竜ヶ崎、牛久、土浦回る。
FMから安室奈美恵の新曲。
はっきり言って皆が求めてるのはこれじゃないだろ。
過去の小室曲のツギハギみたいなメロは魅力なし。
パッション感じられず。
鈴木あみや下手すりゃMAXのほうがよっぽど勢いある。
紅白対応でピアノから入ってちょっと母性を感じさせるミディアムナンバーでみたいな戦略はわかるがメロがさっぱりだもの、どうしたんだ小室氏。
まぁ売れるんだろうけどそこにあるのは惰性だけだ。
まぁ僕が言うことじゃないんだけど確実に多くの人の耳に入るわけなんだから本気だしてくれないと。
音楽ファンとして街から流れてくる音楽はやっぱ美メロのほうがいいからね。


12.16
8時ホテル発。
北茨木市から大子町、ひたちなか市というスケジュール。
とこう一口に言ってもそれぞれ車で2時間ずつぐらいかかるんだからひどいもんだ。
ぜひ地図みてお確かめ頂きたい。
で別に何もないんだこれが。
昼もサンドイッチだけでひたすら激走、商談、激走の繰り返し。
ラジオからはやたらクリスマスソングが流れてる。
くだらねーや。
AMに変えて「ビバリー〜」昇太師匠(39歳)の軽さが心地よい。
きたろう氏と昇太師匠は本当に「いい年の取り方」してないなぁ。
で水戸の常宿「ホテルサトー」近くの天ぷら屋「がんこ屋」でがんこ定食の夕食と毎度のパターン。
部屋で「D-1グランプリ」それにしてもスマップ中居氏は司会うまくなったな。
全然余裕って感じで安心して見れる。
下手したら今田、東野クラスより、少なくとも「ものまね王座」の司会するガナルカナル・タカ氏よりはるかに安心できる司会ぶりだもんなぁ。
お笑いファンとしてはちょっと寂しい現実でもあるのだが。


12.17
朝6時半起き。
客の都合で8時から商談スタート。
最終日で疲れ切った体には辛いものがあるが・・。
で午前中に3件やっつけて、終了。
ご褒美に焼き肉の昼食をとる。
一人で焼肉はかなり寂しいがランチだと安いからありがたい。
で水戸から東京まで激走。
途中パーキングエリアであんころ餅食べる。
時々無性に甘い物が欲しくなるのだ。
で結局東京駅着いたのは4時過ぎ。
5時の新幹線に乗り込みノート型パソコンで出張報告書いて、ちょっと原稿書く。
日記に追われ新しいコラム全く書いてない状態なのでさすがにそろそろなんか書いとかなきゃ。
HPは更新こそ命なんだから。
・・と思いつつもなかなか書けないんだな、これが。
結局寝てしまう。
久々に大津にたどり着くとやはり妻はいない。
実家でバイトなのだ。ボーナスも下がったことだし・・。がんばれ!妻。


12.18
久々の会社。
しかし会社に出るとどうしてこうも眠たいのか。
会議の内容なんて頭に入りゃしない。
いかに目を開けておくかに全神経を集中させる。
途中、社長のクラシカルなジョークで目が覚めたが。
結構、最近先輩とかもこのHP見てくれているようなのであまり下手なことは書かないほうがいいかもしれないが、まぁいいか。
川勝正幸氏が「仕事上のトラブルと性のことを書かなきゃ日記はおもしろくならない」と書いてたが、これがなかなか書けないんだよね。
で仕事終え、少し梅田で寄り道。
本屋で近田春夫著「定本・気分は歌謡曲」、レコード屋でセンチメンタルシティロマンスのファースト購入。
で大津へ。
久々、娘と対面。
相変わらずのかわいこちゃんだ。
しかしちょっと風邪気味でそうそうにおやすみ。
妻の買ってきた「TVブロス」読む。浅草キッドの連載がますますおもしろくなってきた。


12.19
8時娘に起こされる。
教育テレビを娘とひたすら見る。
気分はすっかりクリスマス。
あゆみお姉さん相変わらずキュートだな。
しかし「うたっておどろんぱ」はちょっと演技過剰だ。
しかし曲はみんななかなかいい。
アレンジも結構好み。
巻上公一が詞書いてたりするから侮れない。
で家族でトイザラスまで、娘のクリスマスプレゼントを買いにいく。
といっても本人はわかってないんだけどね。
そのまま妻を実家まで送る。
土曜の休日がなかなか合わない。
で今日は娘と遊ぼうと思ったが、ばあちゃんと遊びたいようなので娘もおいて一人とりあえず帰る。
でもやることはお昼の洗い物と夕食の準備。
カレーを作る。
娘の分はとりわけてクリームスープにした。
完成したところで二人のお迎えに。
しかし世間の旦那さんもこんな状態なのか?
で夕食食べつつテレビ。
「加ト・けん・たけしの世紀末スペシャル」お笑いオールドスクールの3人ががっちり組んでのコント集。
期待半分、不安半分だったが十分笑えた。
もちろんかなりゆるい笑いではあるがこれはこれでOKでしょう。
加藤、志村のコント演技の素晴らしさを再確認。
驚いた時の表情、ずっこけるタイミング芸術的でもある。
たけしがどう絡むかがポイントであったがさすが場数踏んでるだけあってきっちり持ってくとこは持っていく。
表情は二人にはとうていかなわないが動きが抜群にいい。
手の動きがやたらいいんだよなぁ。
正月のバカ殿でもやった志村、たけしのフルチンコント。
今回はカメラアングル、設定の細かさなどかなりバージョンアップしてて保存版ものだった。
定番化して年に一回は二人のフルチンコントを見たい。
しかしこの世代はやっぱ強力だな。


12.20
8時に一度目を覚ますも娘ともども2度寝してしまい、10時起きる。
なんだか疲れが溜まってるようでテレビ見ながらだらだら過ごす。
上沼恵美子は東洋一おもろいおばはんだと思う。
話芸ということで言えばビッグ3をも越えてるんじゃないか?
ビデオで「ガキの〜」藤井隆がやたらおかしい。
もっと露出増やすべき。
例えばドラマのワンポイントでちょっと笑いほしいときなんか最適では。
最終的にはそこそこいいポジションまでいけるんじゃないか。
演技力はかなりあると思うし間のとりかたが絶妙である。
娘はまだ少し風邪気味で少し便がゆるい。
昼食のカレーを食べながらのおむつ替えは厳しいものがあるが娘の為なら出来てしまうものなのだ。
指先についたカレーとも便とも思える物質をそっと鼻に近づけ臭いを嗅いでみる。
よくわからないので口にいれたらうんこだった。
・・とさすがにそれはないか。
で妻と娘がお昼寝に入ったので一人自転車でオーパの中古盤屋を覗きに行く。
たいしたものもなく結局そのまま家に逆戻り。
寒いだけだった。
久々に「笑点」若手下克上大喜利がおもしろい。
龍八、北陽などテレビで見れるだけで喜びだ。
鍋の夕食食べ、娘と風呂。疲れ切ったので即寝る。


12.21
仕事。
8時間以上寝たのに眠い。
だらだら仕事し夜忘年会。
例のごとく最悪の事態に突入。
会社の人も読んでることだし多くは書かないが、自分のダメぶりと世間のバカぶりにあきれる。
まぁどっちもどっちか。
さすがに大盛り上がりを迎えた後半、耐えきれずこっそり抜け出しロビーでお開きになるのを待つ。
どこにも向けられない銃口を結局自分のこめかみにあてるしかないのだ。
帰り際先輩と人生論。先輩のするどい突っ込みに少々たじろぐがただ言えることは俺は俺のやり方しか出来ないのだ。
そうそう帰りの音楽カーネーション「天国と地獄」リマスタリングでここまで音が違うか。
特にギターの音がめちゃめちゃソリッドになってる。
より乱暴になった音に震える。
俺もそろそろ乱暴にいかなきゃならない。
今までちょっといい子すぎた。


12.22
仕事。昼休み先輩と例のごとく無駄な知識トーク。
お笑い通の先輩は前日の忘年会を受け、笑いの質の低下をしきりに嘆かれていた。
作り込まれたお笑い番組がなくなり、タレントがゲームに興じるだけの番組がうける時代。
本当はみんなおもしろくないと思ってるんだろうと思ってたがそれは理想だった。
世間は驚くほどに笑いに無頓着だ。
上っ面のコミュニケーションと「楽しい」雰囲気。
それを見破れない奴のなんと多いことか。
ちょっと毒づきすぎか。
夜中に日記書くとこうなる。
で夜、久々に友人達と飲み会。
名古屋から帰ってきたUにKとMといういつものメンバー。
昨日とはうってかわって多いに楽しむ。
相変わらずのばか話から子育て論(4人中3人が子持ちってのが笑う)HPの話からエロまで話は多岐に渡る。
梅田かっぱ横丁の飲み屋でひとしきり飲み、そのままKの行き着けの店「グラナダ」へ。
狭い店のカウンターに陣取り話は続く。
98年は変革の年だった。
会社を辞めた男もいれば初めて働いた男もいる、そして俺はというとこんなHPを作ってしまった。
本当に小さなことだがやっと動くことができた。
初めて出会ってから10年、それぞれにバージョンアップしてるのは確かだ。
なかなか出てこない名物「トロス」(ウインナーに餃子の皮まいて揚げたやつ)を待ちながら男たちは時に熱く、時にくだらなく語り合うのだった。
家に帰り着いたのは2時前。
当然妻と娘は寝てるがなんだか寝つけず3時近くまで日記書く。


12.23
朝8時、ばあさんに買って貰ったキティちゃん掃除機を操る娘に起こされる。
昼前、京都の実家に遊びに行く。
娘をばあさんに見て貰い妻と買い物。
コート買おうと思ったが結局いいのがなくそのまま帰る。
結局夕方になって大津へ。
眠い、とりあえず。
娘は車中で寝てしまいそのまま起きずじまい。
テレビみるがどれもこれもつまんない。
「いいとも」の特番とかひどいもんだった。
ただ騒ぐだけで笑いとはほど遠い。
昔はこういうの楽しみだったけどなぁ。
結局、さんま師匠の抜けた穴は大きかったということか。
恒例の関根勤氏の物まねまで待てず。
NHKの記憶喪失の男のドキュメント見て寝る。


12.24
娘は前日早く寝過ぎたため5時には起きていた。
さすがに6時から掃除機のおもちゃで頭を吸われたらきついものがある。
そんな状態で会社。
帰りの音楽カーネーション「エレキング」。
「マイフェイバリットボート」かっこいい。
で今日はクリスマス。
デートの予定があるわけでもなく(当たり前か)家にまっすぐ帰る。
妻の焼いたチキンを食べ、家族でケーキを囲む。
娘にジングルベルを歌ってやると大喜びだった。
娘の罪のない笑顔を見てると心の中のモヤモヤがすべてどっかにいってしまうから不思議だ。
娘と風呂に入り寝かしつける。
枕もとに先日買っておいたプレゼントをセットして床につく。
妻は「眠れる森」の最終回をつけたままうたた寝してる。
しかし結局この話題のドラマ一回も見なかったな。
ラストシーンだけ見てもさっぱりわからん。
謎を見ずして謎解きだけみても謎は深まるばかりだった。
それにしても中山美穂と仲村トオルを見てるとつい清水宏次郎を探してしまうのは私だけじゃないだろう。


12.25
目覚めた娘は早速プレゼントを見つけて熱心に遊びはじめた。
気に入ってもらえて良かった。
いつものように会社に出かける。
遊びに夢中の娘は見送りすらしてくれなかった。
昼休みHP見た先輩から「関根勤はメインとらないほうがいい」と意見される。
確かに私も現状のバラエティ番組をメインで仕切って欲しいとは思わない。
私のいう関根氏メインの番組をというのはあくまで本格お笑い番組をということだ。
本当に氏のやりたいことをひたすらマニアックにつきつめたナンセンス極まりないコント番組を見てみたいのだ。
番組制作者側が氏の職人的なお笑いの技術に頼るあまり氏が本来持つ狂気を殺してしまってるのが気になる。
カックラキンでかまきりをねちねち演じていた彼の持つ狂気を今こそ甘ったれた視聴者に見せつけて欲しいのだ。
帰りの音楽センチメンタルシティロマンス。なんていいネーミングだろう。


12.26
仕事。
2時間残業して帰り梅田のタワーへ。
待ちに待った青山陽一のメジャー第一弾シングル「最後はヌード」、小西康陽プロデュースの吉岡忍「朝と叫びとささやきep」、元スネークマンショー桑原茂一プロデュースで爆笑問題と長井秀和がコント部分を担当するYMO「増殖」のパロディ盤「増長」購入。
今年はここ数年の中で一番CD買ってないんじゃないかな。
帰ってバイトの妻を迎えに行きやっとご飯にこぎつける。
テレビでナイナイ。
ネプチューンとは意外に相性いいな。
さんまとスマップは最後まで沸点に到達せず。
多彩なゲストもむなしいばかり。
まぁこれは作る側の問題。
ここまで持ちこたえたさんま師匠にはお疲れさまといいたい。


12.27
HPのリニューアルを考え前日は結局夜中3時までコンピュータに向かう。
しかし日記に追われ他のコラムとかまったく書けず。
今後の課題、山積み。
反応も少ないのが現状。
いったいこのページ見てる人いるのか?とりあえずカウンターだけでもつけるか。
しかしとんと機械には弱くこれ以上凝ったページにはできない。
というかこれ以下のページはないという基本も基本のレベルしかできないのだ。
デジカメすらなく文字だらけのこのページ。
きつすぎる。
でそんなことも知らずに娘は俺を叩き起こすのであった。
「いいとも増刊号」で関根氏のものまねチェック。
やはり気になるのだ。
出し物は最近押している「高島政伸」。
やはり天才だと思う。
今、あえて高島弟それも「ホテル」の一言「申し訳ございません」だけを一本釣りするそのお笑い腕力に敬意を。
で久々にジャスコまで買い物。
お掃除用品など買ってマクドナルドで昼食。
娘の為に夫婦してハッピーセットを頼む。
小さい時はマクドナルドのハンバーガーってだけで凄い感動があったがさすがに感動は薄らぐというか、なくなったなぁ。
で帰ってテレビ見つつ年賀状をせっせと書く。
トゥナイトの漫才は濃くなってきたなぁ。
なるみの漫才師としてのキュートさは素晴らしいものがある。
東京進出を諦めてからなんか吹っ切れたみたいにおもしろい。
若者向けって感じからおっさん、おばはんまでも力でねじ伏せるような底力がついてきた。
はっきり言って東京のバラエティ番組とか出てるちょっとしたコンビなんか目じゃないくらいのパワーがある。
こういう実力があって華もあるコンビが全国区で評価ないのは実に寂しい。
しかし今後トゥナイトが全国レベルでブレイクする可能性は0に等しいのが現実だと思う。
これははっきり言って使う側の怠慢。
最近お笑いと呼ばれる番組を見て感じるのは本当に笑いが好きな人間が作っているのか?ということ。
まぁトゥナイトだけでそんなに引っ張ることもないのだが女性コンビの中ではダントツにおもろいと思う。


12.28
仕事最終日。
掃除なんかして終わり。
今年もよく働いた。
気持ちは完全にHPにいってるがいつまでこの生活が続くのか。
図書券があったので帰りに本屋へ。
前から気になってた今村荘三「笑う大阪人」、リリーフランキー「誰も知らない名言集」購入。
帰りの音楽先日買った「増長」笑う前に寝てしまった。
要再チェック。
娘を風呂に入れ寝かしつけてビデオチェック。
「爆笑・千原の天然パラダイス」。
太田氏一人突出って感じだな。
千原兄弟は残念だけど言葉が聞き取りにくくてストレートに笑えない。
センスの非凡さは認めるがそれがこっちに伝わってこない。
「ガキの使い〜」山崎VSモリマン。
ごぼうしばきあいには笑った。


12.29
朝から娘と散歩。
道行く人に「かわいいですね」と声かけられる。
当然、本当にかわいいのだから。
で妻が美容院いってる間もひたすら遊ぶ。
それにしてもこの1年で大きくなった。
一年前は歯もはえてなかったのに今ではせんべいをばりばり食べてるんだから、子供の成長は早い。
でまたビデオ。
衛星でやった特番「ザッツ手塚治虫」。
娘が昼寝に入ったので大掃除に突入。
妻は台所を完璧に掃除。
俺はトイレ掃除と自分の部屋の掃除。
CDと本はもうこれ以上収納できない。
どうなる?俺の部屋。
掃除で疲れたので今日は外食。娘にばっかり気をとられて食った気がしない。


12.30
今日も娘に起こされる。
で朝から大掃除。
一時間かけて風呂を掃除する。
それから娘と自転車で昼食を買いに。
娘は自転車にのせてやると大喜びでこのままどこまでも走り続けたいなぁなんて気になる。
家帰って昨晩録画した「オールザッツ漫才」ビデオで。
5時間以上の長尺。
2時間ほど見る。
矢野兵頭、陣内智則がいい。
しかし一番ショックだったのはジャリズム解散の報。
何故?ネットで調べないと。
今日は大学時代の仲間と飲み会。
久々に河原町まで出る。
冷たい風に吹かれて三条大橋を渡ると京都だなぁと思う。
待ち合わせの30分前に行きヴァージンメガストアに寄る。
学生の時はバイト先が近かったこともあり毎日のように通ってたけど実に1年ぶりである。
ここはライダーズ関係のレコードが充実してるからうれしい。
タワーは品数多いが痒いところに手が届かない品揃えなので結構捜し物がなかったりするのだ。
ダリエの9年ぶりのセカンドと渚十吾の限定7インチシングル「Silent Night on a Holy Hill」、エルヴィスコステロとバートバカラックの共演盤「PAINTED FROM MEMORY」、フリーソウル・トッドラングレンを購入。
わずか30分でとりあえず目についたのだけ。
で飲み会は長崎から帰省してきたM君に甲府から帰省のS君、大阪のY君とSさん、に滋賀のM君。
このメンバーで飲むのはかなり珍しいのだが楽しく飲めた。
こうして気心の知れたメンバーで飲むはやっぱりいい。
自分でも驚くほどがんがん喋って笑わせる。
どうしてこれが普段からできないかなぁ。
それにしても二人子持ちで一人は来年パパにもう一人は来年結婚とはそりゃ年とったものである。
自分がもうおっさんであるということを痛烈に感じてしまう今日この頃である。
そういえば今日は28回目の誕生日である。
もう祝える年でもないが全く祝われないのも寂しいものがある。
しかしいい年をして僕の音楽と笑いの日々は続く。


12.31
さて、本年最終日である。
しかし別になにするでもなく一日過ごす。
朝から買い物してたこ焼きの昼食。
昼からテレビにビデオ。
トゥナイトの漫才今日で3日連続見てる。
「オールザッツ漫才」続き見るがなんかみんな適当にやってるって感じだな。
深夜ってこともあるだろうし客席には出演者達が座ってるってこともあるんだろうけど仲間内では笑えてもこっちはしらけてしまう。
一回りしておもしろいってのをねらってるんだろうけどこっちに言わせりゃ二回りして腹立たしいって感じだ。
だいたい一回りしておもしろいってのはかなりの力量とセンスがなきゃなりたたないのにただ表層だけをなぞってへたくそに演じられてもこっちとしては早回しするしかないのだ。
シュールのはき違えが今だに多いのが辛い。
何故松本人志が天才なのかを考えたらこうはできないと思うんだけど。
青春の思い出として舞台に立ってますってことならわからんでもないが。
少なくともこの中にはお笑い地図を塗り替えるような突出した人間はいない。
しかしこのHPやりはじめてからやたら笑いのことを考えてるなぁ。
もともと音楽中心のページにするはずだったのに。
で夜まで結局、テレビ垂れ流し。
おもしろい番組ないなぁ。
とりあえず「紅白」見る。
武田鉄也の「このばかちんが!」はもうどうやってもジョーダンズに見えてしまい、氏には悪いが妻と二人爆笑してしまう。
あとサブちゃんの歌詞忘れシーンが見れたのは良かったな。
先に娘と寝てしまった妻は見損ねたことをしきりに悔やんでいた。
そんなわけで98年も終わり。
このページを見てくれている人全てにありがとうございましたと言っておこう。
来年もお願いいたします。


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