2003年6月上下旬

スーパーで試食の鰻を食べたら、のどに骨がささって参る。
お米の試食を丸呑みするもうまくとれずで一日のどが痛い。
何やってんだか。


小泉今日子といっしょに泳ぐ夢を見る。
これは何かの啓示か、と思い買おうか迷っていた小泉今日子「厚木I.C.」購入。
70年代生まれの男子にとって「小泉今日子」は特別なのだ。
彼女がデビューした82年は今でも語り継がれる「アイドル豊作の年」で彼女を筆頭に「中森明菜」「堀ちえみ」「松本伊代」「石川秀美」「早見優」などなど確かに豊作であった。
当時の中学坊主達はみなそれぞれ好みのアイドルがいたろうが「小泉今日子」だけはみんながみんな「めちゃかわいい!」という評価を下していた。
特にいわゆる「聖子ちゃんカット」から刈上げのベリーショートになって「まっ赤な女の子」を発表したときの衝撃といったら!彼女の一挙手一投足は中学男子の胸をマシンガンで打ち抜くかのごとくだった。
当時の僕は愛読書が小林信彦「日本の喜劇人」でヘビメタ全盛期であるにも関わらず「好きな音楽はテクノポップのポップなやつ」といういわゆるサブカル方面にウインカーを出し始めた頃でアイドルが好きなんてちょっと恥ずかしかったが(ホントはかわいい女の子には目が無かった。ちなみに一番好きだったのは「時をかける少女」原田知世だった)やっぱり小泉今日子のラブリーなマシンガンの流れ弾にあたってしまった。
そうそう高校生の時、キョンキョンがグラビアを飾った「プレイボーイ」誌を隣町の本屋でドキドキしながら立ち読みした。
買って帰る勇気がなかったことがいまだ悔やまれる。
思い出への寄り道はこのぐらいにしてあれから20年。
小泉今日子はやっぱり「特別」だった。
1曲目「厚木」での「笑い」唱法にまずはやられる。
サウンドプロデューサー高野寛がとても丁寧な仕事ぶりを発揮。
その高野作「summer calling」、宮沢和史作「あの頃と同じ空」、曽我部恵一作「Japanese Beauty」そしてスーパーバタードッグの名曲「さよならcolor」どれも素晴らしい。
キョンキョンの笑顔とともに青春を過ごした30男は、年を重ねた小泉今日子の穏やかな歌声に包まれ感無量である。


BRUTUS誌の「本屋」特集をここんとこ毎日眺める。
「本屋」が大好きだ。
もうずっと子供の頃から。
壁一面の本棚に並べられた本。
本に囲まれているときが一番幸せかもしれない。
その一つ一つが僕をどこか知らないところに連れてってくれるチケットであり、宇宙への扉なのだと思うと、ワクワクしない?
であわせて松浦弥太郎「最低で最高の本屋」読む。
就職しないで生きるためというシリーズの一冊。
サラリーマンになって10年。
このまま続けていくこともできると思う。
そこがたまらなくイヤになることがある。
生活というウスノロはいつでも僕を悩ませるが、そんな言葉も全部、自分への言い訳にしか過ぎない。
運命を信じることが出来なくなる日がいつか来るのかな?
でも、僕はまだ運命を信じている。


休日。
家族で意味無く京都へ。
まずは京都駅の手塚治虫ギャラリーへ。
アニメシアターで「アトム誕生」。
新作アトムはどうなのよ?気持ちはわかるが子供人気はイマイチ。
手塚作品はアニメより漫画で勧めたいところ。
小学校高学年〜中学生ぐらいで例えば「火の鳥」とか「きりひと賛歌」なんていう重めのを読んじゃって手塚の凄さを思い知るというのがベストなのでは。
娘がそのぐらいになる頃、盗み読みしやすい場所に手塚作品置いとこう。


で京都駅ビルをブラブラしてイタリアンレストランで安めのランチバイキングで昼食。
駅ビル周辺をぶらぶらしながら京都はいいなぁと思う。
なんか気持ちが楽なんだよなぁ。
地下街や近鉄百貨店などを覗いて、最後に自分用に京都、いや世界最強のお土産もの「阿闍梨」買って帰る。


父の日参観で娘の幼稚園に。
5歳、年長組。
早いなぁ、子供の成長って。
それに比べ親父の成長は・・。
5歳の娘がいるなんて到底自分でも思えない。
ついこの前、自分が5歳だったのに!
でまずは教室でヤクルトの容器に紙巻いて人形作り。
白い画用紙と黒い画用紙でパンダにする。
なかなかポップな仕上がりに満足。
その人形使っての紙相撲遊び。
それから体育館に移動しての親子レクリェーション。
いっしょに体操したりかけっこしたり。
なんかお父さんしてるなぁ。


会社帰りにコンビニで発見した「パンダコパンダ」フィギュアが素晴らしい。
またまたやってくれちゃったなぁ海洋堂さん。
店員に怪しまれながらも袋の上からごそごそまさぐり全種コンプリートを目指す。
しかしなんちゅーかわいさなんや。
このかわいさは一級のエンターティメント。
「飛び出すパンちゃん」のかわいさったら!
いつもフィギュア買って帰ると妻にあきれられるんだが、今回は娘も妻も大好きな「パンダコパンダ」ってことで喜ばれる。


バッファロー吾郎が主催する「ダイナマイト関西全日本大喜利王決定戦」行ってきました。
会場はあの大阪府立体育館。
4500人を前に繰り広げられる一対一の大喜利。
去年の梅田コマ公演といいバッファロー吾郎はいい仕事してるなぁ。
これぞ文化系お笑い芸人の心意気。
オープニングは「バッファロー吾郎VS雨上がり決死隊」の特別タッグマッチでつかみはOK。
そして本大会が始まる。
バッファロー木村、竹若、ケンドーコバヤシ、おーい久馬など常連組に木村祐一、板尾創路、千原浩史といった強者、東京から参戦のおぎやはぎ小木など錚々たるメンバーがトーナメント線で「おもろさ」を競う。
実に5時間にわたる手に汗握る大喜利。
いやー、おもろかった。
答えが出るまでの緊張感、一気に緩和させる爆笑回答、そして1対1の笑いの攻防。
惜しくもケンコバに敗れたものの、大爆笑をかっさらっていったおぎやはぎ小木、これぞ、ボケという名人芸をあますところなく見せ付けた木村祐一、あまりに濃い師弟対決だったケンコバVSリットン水野、そして今回まさに風が吹いていたバッファロー竹若のテクニックとセンスを併せ持った数々の名回答。
決勝の千原浩史VS竹若戦はいつまでも終わらないでくれ!というぐらいの好試合でこれはお笑い史上に残してもいい。
人生のいい思い出ができました。


今月買ったCDをざくっと。
和田アキ子「ルンバでブンブン」
噂に聞いて以来、待ちに待った横山剣プロデュースの和田アキ子新曲。
まさにずっぱまりの傑作。
唯一無比のハイパー歌謡なタイトル曲。
そしてあの「タイガー&ドラゴン」のカヴァーが最高。
「俺の話を聞けぇっ」のフレーズ、このド級の迫力。
和田アキ子は元祖にして最高のR&Bの女王だ。


ツタヤでCDのアウトレット物色。買ってなかったBrian Wilson「Pet sounds Live」Todd Rundgren「Runt」購入。


カーネーションの脱退組み、棚谷祐一と鳥羽修が全面的に参加してるというPatrasche「Untitled」購入。
品のいいフリッパーズといった印象。
でも考えたらフリッパーズギターが解散してもう10年以上になるんだな。
でそのフリッパーズギターの曲をカヴァーしたのがmeg「Groove Tube」
この曲のシングル盤、そういや発売日に買ったなぁ。
サイケなジャケットにダブルミーニングなセクシーな歌詞、曲は当時ちょっとビックリしたもんだ。
いかにも今どきなコジャレた小娘・megはなんか「くそーっ」って感じの小憎たらしさがあるんだがそれがまたどうも惹かれちゃうんだよねぇ。


そしてこれもカヴァー中島美嘉「接吻」
オリジナルラヴの10年前の作品。
これも名曲だよなぁ。
でこのスウィートな曲をぐっとくるラヴァーズロックに仕立てた中島美嘉盤はなかなかのもの。
また中島美嘉好きになっちゃったよぉ。


でそのオリジナルラヴ「踊る太陽」。
これがねぇ、素晴らしくいい!詳しくは来月の日記で。


鈴木祥子がHPで紹介してて、気になって買ったLocal Bus「8 trees mountain」
未完成だがそこが良し。
どこか懐かしいこの青臭さ。
可能性を感じるバンド。
あと何作かで大化けするかも。


イノトモひさびさの新作「七色」
会社帰りに疲れた頭で聞くと、その柔らかな歌声が優しく抱きしめてくれる。
ポップな「恋の数え歌」が最高。


チケットが余っちゃったんで来てくれませんか?と私が音楽マニアだと知ってる後輩からスガシカオのライブに誘われる。
早速新譜「SMILE」をMDに落としてもらって聞き込み、京都会館まで。
以前からちょくちょくは聞いてたんだがこの人はうまい。
ライブ観て改めてこの人は「ファンク職人」だなぁと思う。
ライブは沼澤尚、森俊之などテクとパッションを併せ持つトップクラスのミュージシャンがガッチリと音を組み立てていく。
スガシカオが弾くアコギのカッティングもいい。
自然と腰にくるファンク感に独自の叙情性もありそこが日本人にシックリくるファンクなんだな。
で何がウマイってその歌詞。
ちょうど僕ぐらいの年齢。30歳ぐらいで気がついたらもう若くはなくて、なんだか大人にならされちゃったような、どうしようもないやるせなさ。
そこの辺にグッとくる。
時に明らかに大人の欲望、チンポに直結するような煩悩にまで踏み込んでいて大したもんだなと思う。


テレビで歌い踊る後藤真希ちゃんを見る。
なんか惜しいんだよねぇ。
絶対プロデュースミスってるでしょ。
あーもったいない。
俺がプロデューサーなら彼女主演で江口寿史の「ストップ!ひばりくん」を映画化するけどなぁ。
「ウォーターボーイズ」の矢口史靖監督で耕作役を妻夫木聡にして、ひばりくんのお姉さんつぐみ役に麻生久美子、つばめ役に酒井若菜でどうよ。
80年代半ばのニューウェーブなのりが絶対合うと思う。
江口寿史が毎回描いてた洗練された表紙画を体現できるのは彼女ぐらいしか思い浮かばん。
シーナ&ロケッツの「ユーメイドリーム」とかRCの「雨上がりの夜空に」なんかをポリシックスとかママスタジヲのアレンジでカヴァーさせたい。


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今、あなたがご覧になっているHPは「OFF!!音楽と笑いの日々」です。
引き続きお楽しみください。