2002年10月上旬

早いものでもう10月。
2002年の秋、21世紀2回目の秋です。


で食欲の秋ということで仕事後、I君、M君と「ラーメン食べに行こう」ということになる。
もうずっとラーメンが食べたいと思っていた。
会社帰りに見かけるラーメン屋に一回行こうといつも思うのだが、一応家庭を持つ身。
なんとなく妻に気兼ねして行けずにいた。
しかし、季節は秋だ。
もう我慢しきれないっしょ!
というわけで近くのラーメン店、いまや滋賀一の有名店である「来来亭」に。
週末辺りは常に並んでるんだが、さすがに平日すぐ入れる。
で「ねぎチャーシューメン」を食す。
ラーメンの王道を行くような味。
う、うまい。


夏木マリの新譜「パロール」
素晴らしいジャケット写真が示すように本当の意味で「大人」の音楽。
断固支持。
女優・夏木マリは紛れも無く女優で、一曲、一曲が彼女のパフォーマンスによって濃厚な味わいを残す。
プロデューサーでもある小西康陽作の「決められた以外のせりふ」、高田渡曲の「私は私よ」なんかは本当に素晴らしい。
そして今作で一番気に入ったのはあいさとう作のラストナンバー「ローマを見てから、死ね。」
最初のフレーズの4小節。
心に響くメロディーってのが確かにあって、それがまさにこれ。


今日は大阪本社でお仕事。
帰り際、後輩Fから内線。
「タワーまでCD物色しにいきましょう」
ま、言われなくても行くんだけどね。
laura nyroのライブ盤「the loom's desire」松本人志のDVD「スーパー一人ごっつvol.1」購入。


細野晴臣と高橋幸広が組んだスケッチショウ「AUDIO SPONGE」がかなりいい。
難しくなくて、軽くて笑えて心地いいのだ。
僕はYMO世代ではなくて、実際聴いていたのは「君に胸キュン」以降だし、「BGM」より「ハイスクールララバイ」の方に影響を受けてるような男だけど今作は躊躇なくのれた。
「細野さん、Tinpanよりいいじゃん」と思ったよ。
ラストナンバー、細野さんが歌う「theme from a summer place」が実に気持ちいい。


久々に京都で友人達と飲む。
このメンバーで飲むのは実に2年ぶり。
ちょっと恥ずかしい言い方をさせてもらうが彼らは僕にとって紛れもなく「ソウルメイト」である。
夜の7時、京都駅に集合して近くの居酒屋に直行。
どんな話をしようか、飲み会開催を決定してからずっと考えてたけど、合ったらなんつーかもう言葉が自然にがんがん出てくる。
彼らとはもう、何の濁りもなく100%の自分の言葉で話ができるから嬉しい。
なんだろう、この楽しさは。
ずっと逢おう逢おうと言いながら2年が過ぎ、今その時期が来たのも何かの必然なんだろう。
いろんな話をした。
たわいのない、くだらない、小さな話。
でもその一つ、一つは愛しく僕らの心の中にささやかな優しい光を灯す。
そして、最後に僕らはこの集まりを“P”の会と呼ぶことにした。
例えば、水辺の生活や、焼きたてパンの店やプリンなんかが僕らに与えてくれるちっぽけだけどとても幸せな気分。
この会はそんな気分を与えてくれるポップでピースフルな僕らのパーキングエリア。
テーマソングはフェアグランドアトラクションの“パーフェクト”
2002年10月5日の夜は僕にとってパーフェクトな夜だった。
こんな夜があるから生きていける。

<2002年10月5日の夜空>

今日は地域の大運動会。
朝から家族で西松ヶ枝町チームとして参加。
ほんとは寝ていたいのだが・・・。
で綱引き、大縄跳び、タイヤ転がしに出場。
昔から運動会は苦手だった。
根っからの文化系体質だし、当然運動神経は無かったから。
そういや、真剣にスポーツに取り組んだ記憶って皆無だな。
で翌日、筋肉が痛い・・・。


会社の後輩に曽我部恵一のファーストソロ「曽我部恵一」焼いてもらう。
まさにファーストアルバムって感じですなぁ。
曽我部恵一は完全に同世代で聴いてきた音楽も多分似ている。
それ故、彼の才能には嫉妬を感じる。
まんま、フリッパーズギターだった初期作品を聞いた時もはっぴいえんどに代表される日本ロック黎明期の音に路線変更した時も、その先人達からの影響の受け具合やそこから発せられるアイデアは安易に僕にも理解できたし、衝撃を受けるほどのものではなかった。
しかし彼にはそれを形にする才能があった。
このソロ作もこういう音になるだろうなという予想の範疇は越えていないが、こういうアルバムを形にして残すことができるということは凄いことなのだ。
それと彼のボーカリストとしての魅力、これがここ数年の彼の作品をより良いものにしてると思う。


母親が「栗の渋皮煮」を作って届けてくれる。
これが届くと秋だなぁと実感する。
母の作る「栗の渋皮煮」は、はっきり言って、超が付く美味。
小皿に2、3個のせ、熱いお茶を用意して食するこの心地よさ。
俺が死ぬときには棺桶の中に入れといて欲しい。


松本人志の新番組「サイボーグ魂」はよくわからんなぁ。
どうするんだろう。
「笑い」の番組ではないみたいだし・・。


ユニクロのかばんを愛用している。
以前使っていて車上荒しに盗まれたのもユニクロ製だった。
今、使ってるのは2代目。
ユニクロでなおかつ旧タイプだったので1000円で購入した。
安いよな、どう考えても。
しかしこれ、丈夫だし、よく入るし、使いやすいしでいうことなし。
ただ、同じのを持ってる人が多いのがちと恥ずかしい。
今日、電車に乗ったら向かいの席の人がまさに同じカバンだった。


毎日、毎日、仕事。
連日12時間以上会社にいるんだもんな。
一日の半分以上の時間を会社に費やすなんて狂気の沙汰だ。
一体誰が7日に一日休みで一日8時間働くなんて決めたんだ。
俺が会社を興すなら週休3日の一日5時間労働にするけどな。
こんな風に生活して家と会社の往復だけじゃ自分自身がだんだん空っぽになっていくような気がしてちょっと怖くなる。
みんなそーいう焦りってないのかな。
ま、そうは言ってもできることなんて何もなくて、帰りに本屋に立ち寄って「SIGHT」誌の北野武と横尾忠則のインタビューを立ち読みしたり、ブックオフによって吉田健一「私の食物誌」を購入したりすることでなんとか自分を保とうとしてる。


吉本興業、木村常務退社もニュースに驚く。
この前、「ナンバ壱番館」で特集があったばかりなのに。
しかし、なんつーかサラリーマンの限界を感じるなぁ。
やすきよを育て、漫才ブームを仕掛けたやり手辣腕サラリーマンでもやっぱ辞めるしかないんだ。
基本的に日本の会社は世襲制だしね。
いくらやったとこで所詮会社は社長のものだし、その息子のもんなんだよな。
なんかむなしくなるねぇ・・・。


朝の新聞見てたら「バッファロー吾郎、梅田コマ劇場公演」のちっちゃい広告。
もう、それだけで笑う。
タイトルも「ご存知、ねずみ小僧次郎吉 〜木村ファミリー大いに笑う」だって。
偉い!バッファロー吾郎。
これぞ文化系芸人の心意気。
断固支持するね。
今、思い出したがちょっと前、確か「マジっすか」かなんかの特番の大喜利風のコーナーで「モナリザは何を見て笑っているのでしょうか?」という問いにバッファロー吾郎が「吉川晃司が書いた歌詞」って答えててかなり笑った。


最近、・・・禿げてきている。
抜け毛が明らかに多いし、ふと鏡みると「髪の線、細っ!見えてる、見えてる、地肌見えてるえ!」と自分に突っ込んでしまう。
どうも夏に激ヤセしたのも含めて、もはやおっさん化を越えて老化してきてるようだ。
なんか歯茎も下がってきてるしね・・・。
かっこいい30代を目指してたのに、貧相な30代に向かっとる!
しかし、いくら禿げても俺はヅラはかぶらないぞ。
俺は「特ダネ」のオヅラさん、じゃなくて小倉さんとは違う!
ましてや小林念持でも美川憲一でもパンチョやキダや神田川とも違うぜ。


三谷幸喜の手がけたドラマ「HR」見る。
凄い濃度とスピード感、そして笑いの量と質に改めて三谷幸喜の才能に恐れ入る。
この人ぐらい笑いの快感原則を突き詰めてる人はいないな。
思想とか意味とかそんなものは無視してただただ「笑い」の方程式を組み上げ「笑う」という現象のみを追求している。
ただ「おもしろかった」という感想のみを残させることってものすごく難しいことなんじゃないかな。
それと酒井美紀ちゃんはいい女優さんになったなぁ。
岩井俊二監督の傑作「ラブレター」の爽やかな印象が強いんだけど、堂々のコメディエンヌぶり。
イイネ。


ここんとこ、週に2日は大阪本社、4日は滋賀の物流センターに出勤。
いろんな仕事を同時にやりすぎて分裂症になりそう。
こんがらがった頭をリセットすべく、帰りにタワーレコードに寄るが買うべきものも見つからず、リセットできないままで電車に飛び乗る。
窓ガラスに映るのは疲れた表情の行き先を見失った男。
「おいしいモノを食べて、気持ちのいいセックスをする」ただそれだけで良かったはずなのにな。


休日。
今日は地元大津の「大津祭り」の日。
家族で観にいく。
縁日で買った「ベビーカステラ」頬張りつつ、行き交う鉾を眺める。
大阪のだんじり祭りみたいな荒々しさも京都の祇園祭りみたいな雄大さもないが、「からくり人形」が配された10台ほどの鉾がお囃子を奏でながら通りを行き交うなかなかアットホームないい感じの祭りである。
鉾から投げられる「ちまき」、今年は計3個ゲット。

鉾が町内を練り歩く
鉾にはからくり人形が
ゲットしたちまき

2002年10月下旬の日記へ


今、あなたがご覧になっているHPは「OFF!!音楽と笑いの日々」です。
引き続きお楽しみください。