2002年8月

なぜだか急に大沢誉志幸が聞きたくなって会社帰りに中古盤屋に寄る。
94年作「Collge」を500円で購入し聞く。
今から18年前、84年の夏頃、大沢誉志幸ばっかり聴いていた時期がある。
「その気×××」がちょっとヒットしたぐらいの頃、大好きだったのだ。
今のヒットチャートを見るとダンスミュージックやブラックミュージックに傾倒した音楽がにぎわっているが思えば当時はほとんどなかったんじゃないだろうか。
ブラックミュージックを歌謡曲も含めたポップミュージックシーンに持ち込んだ先駆者の一人といっていいと思う。


一日振休をとって休み。
朝からバイトの妻を送って、そのまま娘と草津のロクハ公園プールに。
流水プールでたっぷり3時間娘と遊ぶ。
疲れたが楽しい。
5歳の子供になって娘と友達になりたいな。
で遊び終わって娘つれて入院中の友人を見舞う。
病気は辛い。
30を過ぎて「身体を壊す」ということがリアルな恐怖として感じられる。
でバイト終了の妻を迎えに行ってそのまま帰宅。
ハードな休日。


で今日は大津の大花火の日。
歩いて湖岸に出て花火鑑賞。
大津に住んで7年。
いつも仕事で行けなくて今回が2度目。
間近で見る花火は凄い迫力で圧巻。
まさにライブでオーとかワーとかスッゴイなぁなんていいつつ。
これから毎年8月8日は休日にしよう。


世間はお盆休みだがなんだかんだで純粋に丸一日休んだのは1日だけ。
それも日曜。
盆休みじゃなくて単なる休日だよ。


でその一日の休日は熱が出て寝込む。
アホです、僕は・・。


久々に滋賀に帰ってきた友人Uと一年ぶりに浜大津で呑む。
近況報告しつつ軽い感じで呑み話だが中身は実は重い。
はっきり言ってこの先、不安だらけだ!とまさに30代のリアルな現実を語り合う。
先の無いサラリーマン生活、重く重くのしかかる生活。
自分自身の空っぽさが身に沁みて実は気が狂いそうなぐらい不安なんだ。
10代の頃に感じていた「漠然とした不安」がその姿をはっきりと見せ始めた今、足がすくみ、何もできないでいる自分がなんとも情けない。
なぁ、Uよ。俺達は一体、どこに行っちゃうのかなぁ・・。


ニック・ホーンビィ「ハイ・フィデリティ」今更ながらですが読了。
音楽や映画や本が大好きな大人になりきれない大人、そう僕みたいな人間ならもう共感しまくりの話。
「ロマンティックな言い方をさせてもらえば、ぼくの知っているなかで最も不幸な人々とは、ポップ・ミュージックが何より好きな人々だ」なんてちょっとグッとこないかい?


前から見たかった佐藤雅彦監修のNHK教育TV「ピタゴラスイッチ」やっと見る。
佐藤雅彦丸出しのタイトルバックが嬉しい。
こういうのを見れる子供達は幸せだ。
「いつもここから」による「アルゴリズム体操」のリズムの心地よさは特筆モノ。


もう使うことはないだろうMIDIキーボードやギターのデジタルエフェクターなどをハードオフに売りに行く。
自分は音楽が大好きだが作る能力は皆無であることをやっと悟る。
売っぱらった金で才能ある音楽家のCDを買うことにしよう。


でタワーでクレイジーケンバンド「グランツーリズモ」、そのクレイジーケンバンドの横山剣がプロデュースした渚ようこ「YOKO ELEGANCE」そして青山陽一「jaw」購入。


渚ようこ「YOKO ELEGANCE」が素晴らしい。
「渚ようこ」の名はよく聞いていたがじっくりその歌を聴くのは初めて。
素晴らしい歌い手で感動した。
昭和歌謡を越えた超昭和歌謡。
横山剣のソングライターとしての才能もさることながらやっぱり渚ようこの「歌」。
これにつきる。


クレイジーケンバンド「グランツーリズモ」もごきげん。
なんつっても一曲目「GT」が最高。
この一曲だけでこの夏は乗り切れる。


会社帰り本屋でロバートホワイティング「東京アンダーワールド」大槻ケンヂ「オーケンのほほん日記ソリッド」購入。
教科書には出てこない戦後日本の裏社会を綿密な取材によって描いたルポと個人の心の闇(?)を独自のユーモアで描く日記、どっちも僕にはおもろ。
本読まないって人、まわりにも多いんだけどホントもったいないと思う。
本や音楽は僕を「ここではない、どこか」に連れてってくれる。
なんつーかサブカルチャーにうつつ抜かしてる人(僕も当然含む)って結局、いつでもどこでも「居場所」がなかったり、「居心地」悪かったりしてるんだな。
「ノットサティスファクション」なんだな。
それで「ここではない、どこか」をいつも求めている。
ま、現実逃避っちゃそうなんだけど、ここはあえて「ロマンティストゆえの性(さが)」とでも言っておこう。


家族で久々に外食。
焼肉バイキングに行くも、もはや喰えず。
焼肉がキツイ身体になってしまったようだ。


鳴り物入りで始まった「私立探偵濱マイク」
一応見てる

初回見て、狙いすぎちゃうん、ちょっと一般的にはきついんじゃないの・・と思ったが、青山真治、岩松了、石井聡互、中島哲也と快作が続く。
中島作品の「松方弘樹と林家ぺー・パー子の銃撃戦」なんてのは日本映像史上に残る名(迷)映像。
が、なんとなく「有り」な監督ばかりで若干面白みにかけるのも事実。
次回もしやるのならもっと意外性のある「監督」でやってほしい。
マイクつながりで「マイク水野」こと水野晴郎監督とか「濱」ということなら「釣りバカ日誌」の栗山富男監督なんてどうか。
日本海で釣り三昧の濱マイクってのも意外性有り。
あとカントクと言えば山本晋也カントクね。
愛染恭子扮する未亡人とマイクが絡むポルノチックなコメディでどうよ。


大阪本社に出社。
いろいろとあってここんとこ仕事的には調子悪し。
なんだか、ひどくやりきれない。
休みもとらずガシガシに働いて、でもその結果、心も身体もなんか不健康な感じ。
仕事とどう折り合いつけてったらいいのかねぇ、全く。
ボンクラなこの30男は相変わらずグダグダと足踏みしながら空回りし続けてる。


そんな気分を紛らわそうと今日もタワーに寄り道。
ほら、また「ここではない、どこか」を求めてる。
初恋の嵐「初恋に捧ぐ」ya-to-i「menu」rallypapa&carnegiemama待望のフルアルバム「dreamsville」購入。


初恋の嵐「初恋に捧ぐ」がいい。
一曲目「初恋に捧ぐ」に込められた永遠の「青春」感。
胸が焼けるようなこの感覚、あの残酷な季節の匂い。
感動した。
はかなく壊れてしまった(無様に壊してしまった)初恋を思い出したな、なんて。


夏休み最後の土曜。
数ヶ月ぶりに土曜休み取って朝から娘とプール。
久々に山科の室内プールへ。
あぁ、もう夏も終わりだなぁ。
しかしこの夏も夏らしいことは何一つしてないなっつーか休みなかったからな、ほとんど。
娘にも何もしてやれなかったと深く反省。


でプール上がって娘と本屋寄る。
娘に一冊の絵本と、爆笑問題「日本史原論グレート」と前からおもしろいと聞いていたQ.B.B.「中学生日記」が文庫で出たので早速購入。
で駅前のスターバックスで娘とお茶して帰宅。


で夜、定年になって暇を持て余してるであろう両親が娘会いたさに来宅。
近くの店で天串バイキング。
これがなかなか楽し。
海老やらイカ、野菜はもちろんバナナとか大福とかを衣つけて揚げてサクッと食べる。
大葉巻きチーズがうまかった。
大福もなかなかにおいしい。
5人で100本ぐらい食べたんじゃないかな。


Q.B.B.「中学生日記」読み始めたら、あまりのおもろさにそのまま一気に読了。
「男子中学生」とは世界で一番アホな種族であることは間違いない。
生まれてから中学生になるまでの間、様々な環境や人間関係の中で「自分」というものが形成されていく。
そしてそれらの最も「コア」な部分、「アホ」な部分と言い換えてもいいが中学時代に一気に凝縮される。
過剰なまでの自意識、膨らみきった煩悩、子供のアホさと大人の愚かさが交じり合い発酵しプ〜ンと青臭くイカ臭い匂いを放つ。
男子中学生のニキビ面、あのニキビの一つ一つには溢れ出さんばかりの「アホ」汁がはいっているのだ。
でそんな恥ずかしい中学時代の、誰もが思い当たるであろうアホ話をサクッと切り取って漫画にしたのが「中学生日記」。
爆笑しつつもアングラ系アホ中学生だった頃の自分を思い出す。
しかし恐ろしいことに大概の男はこのアホだった「中学生の自分」が今現在の自分の間違いなくスタート地点であり、コアな部分なのだ。
社会生活の中で若干薄めたりしてるものの、本質的には「中学生男子」のまま。
はっきりいって自分自身こんなこと書いてるこの日記、中学時代の日記と基本的には何も変わってないのだ。


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