大傑作「止まれない12人」 

「止まれない12人」(G2プロデュース、後藤ひろひと作)於びわこホール

G2プロデュース、12人シリーズ第3弾。
前2回は行ってないんだけどね。
今回は本公演前にびわこホールでプレビュー公演があると聞いて見に行くこととなった。
なんたって歩いて見に行けるんだから。
でプレビュー公演とは要は一週間びわこホールでセット組んでの練習を行い最終の通しリハを本番さながらに見せてしまおうというもの。
で今作「止まれない12人」後藤ひろひと作、出演はその後藤ひろひと始め升毅、牧野エミ、山西惇、わかぎえふ、川下大洋など大阪演劇界の強者ばかり。
僕は演劇についてはあまり詳しくないんだけどそれでも思わずどよめく凄いメンバーである。
で内容は大阪〜青森を時速500キロで結ぶシュープリームエクスプレス「雷神号」。
そのプレビュー列車の特別試乗中に起こる大騒動って話なんだけどまぁこれがおもしろいのなんのって。
特別試乗に選ばれた一癖も二癖もある10人の乗客と謎の男に乗務員の計12人が全ての登場人物。
前半で彼ら登場人物の個性を巧みに見せていく。
後藤ひろひと演じる「雷神号」の名付け親であるうさんくさいコピーライターと山西惇演じる酒飲みの設計士のやりとりがとにかく笑わせる。
特にでたらめな台詞をばんばん吐く後藤ひろひと氏が最高。
で名古屋から乗り込んできた設定の牧野エミ演じる詐欺師の登場で一気に話はサスペンスへ。
久保田浩演じる鉄道警察を名乗る詐欺師が動きだし川下大洋演じるマッドサイエンティストが初めて喋り出すとこでパニックが起こる。
うーん色々言いたいんだけどネタばらしになるので黙ってよう。
まぁ伏線につぐ伏線、一つの謎が解かれたと思ったらまた新たな謎がでてくるという様にノンストップで盛り上がりが続く。
テロリストに乗っ取られ1車両のみで突っ走る雷神号。
暴走列車内で起こる密室劇は混迷を極めそれぞれの人間関係は複雑に絡み合う。
しかしとんでもない状況下に置かれた乗客たちはしだいに団結しこの状況下からの脱出を試みる。
いやまさにジェットコースター状態でえっ!えっ!というような展開がラストに向かって休む間もなく繰り出される。
もはやこっちも乗客になったような感じで完全に乗せられた。
何言ってもネタばらしになりそうなぐらい伏線が張り巡らされてるんでとりあえず見に行け!としか言いようがないんだが、絶対損はしない。
時速500キロの上をいく疾走感、笑いあり感動ありの大エンターティメント。
完璧なシナリオに強力な役者陣が火花を散らす大傑作!。
というわけでビデオ化希望。


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