決定!99年ベストアルバム

99年アルバムベストテン

1.「Piccadilly Circus」Piccadilly Circus
2.「SO FAR,SO CLOSE」青山陽一
3.「GOOD TIMES」真心ブラザーズ
4.「Parakeet & Ghost」CARNATION
5.「Road to Louisiana」Harry&Mac
6.「空気公団」空気公団
7.「tide」高野寛
8.「PINUPS」吉岡忍
9.「JP」クラムボン
10.「THE DEAREST FOOL」高橋幸宏

<総評>

という訳で、以上が99年のベストテンです。

こうしてみると新人、中堅、ベテランがきれいにおさまってますね。
99年は非常にいいアルバムが多かったという印象が強い。
順位つけるのが難しかった。
特に上位3枚はどれが一位でもOK。
でそんな中であえて一位にピカデリーサーカスを持ってきたのは、99年の自分自身が求めていたものにぴたっとはまったから。
マジカルとかミラクルとかそういう感じ、何というか音楽そのものが持つ力、魔法を信じたかった。
宇多田ヒカルが悪いとは言わないが売れてる理由が「売れてるから」なんて音楽の聞き方は僕にはとうてい信じられない。
この時代に杉真理や松尾清憲というベテランが大所帯のバンド、それも「ピカデリーサーカス」なんて名前つけて、まるではじめてロックミュージックに心動かされた時のような新鮮さを持って、真摯に真っ当に音楽に取り組み、これだけの素晴らしいアルバムを作り上げた姿勢に敬意を示したい。
そのロックな心意気に打たれたね。
でここにあげた10枚は「ロックを最初に聞いた時の衝撃」を少なからず感じさせてくれたアルバムである。
2位の青山陽一、遅すぎるメジャーデビューアルバムなんか、もろにそう。
先行シングルにもなった「最後はヌード」を聞いた時、思わずしばらく弾いてなかったエレキギター引っぱり出して弾いちゃったもんなぁ。
エレキギターってかっこいい!まるで中学生男子みたいな気持ちになった。
3位の真心もそう。
YO-KING氏のボーカルに心が躍った。
ロックってこれだよな!なんて。
で4位はカーネーションの問題作。
カーネーションというバンドが怪物になった記念すべきアルバムだと思う。
20世紀を代表するロックアルバムの1枚になることは確実だ。
直枝氏の書く曲にはもの凄くシンパシーを感じる。
特に「Strange Days」って曲は「これは俺の歌だよ!」と勝手に思った。
この曲はこれから先も俺の頭の中で響き続けることだろう。
で5位のハリー&マック。
大ベテラン、細野春臣、久保田真琴が組んだってだけで凄いニュースなんだが、でてきたアルバムがこれなんだから、もう、やっぱり凄い。
久保田真琴氏のイノセントなボーカルに涙が出た。
こういう大人になりたいと真剣に思う。
で空気公団はちょっと衝撃だったなぁ。
9位のクラムボンと合わせて久々に新しいバンドにはまった。
どちらのバンドも何はともあれ、曲がいいんだ。
ファーストアルバムの持つ新鮮さに久々に触れた様な気がした。
高野寛氏の音楽に対する真摯な姿勢はそれだけでも評価に値する。
「tide」は決して派手なアルバムではないが、聞けば聞くほどその輝きが増す。
深く深く心に染み込んでくるそんな曲達は本当に一人でも多くの人に聞いて欲しいと思う。
7月に見た弾き語りライブも素晴らしかったし、こういう地に足ついた中堅アーティストはもっと、もっと評価されるべき。
8位の吉岡忍はピチカート小西氏のプロデュース。
氏のプロデュース作としてはベストに入る仕上がり。
一曲、一曲ももちろんいいのだがアルバムとしてのまとまり、構成がパーフェクト。
特にラスト3曲の流れには何回聞いてものせられてしまう。
ラスト10位、高橋幸宏。
ここ数年、氏の作品あまり聞いてなかったんだが久々にこれはきましたね。
枯れた味わいの作品も悪くはないが、やっぱり幸宏氏にはこのセンス炸裂って感じがかっこいい。
ちょうどYMOのベストといっしょによく聞いてたのだが、YMOにおける氏の存在の重要性ってのがわかる。
鈴木慶一とのビートニクスの久々の新曲が聴けたのも嬉しい。

そんな訳でざっと見てみましたが、まぁ音楽なんて聞く人それぞれの感じ方。
何にしろ僕が99年に出会ったこの10枚のアルバム、僕はこんな風に聴きました。
「音楽ってやっぱいいなぁ」そう素直に思える瞬間を与えてくれたアルバム達に感謝。
また当分、僕は音楽を聴き続けることになるだろう。


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