私の、洋服ダンスの中に、１０年前アメリカにドライブ旅行したときに買った
タキシードがある。サンフランシスコの、デパートで当時、８００ドル。
アルマーニのタキシードだ。世はバブル真っ最中、清水の舞台から飛びおりた
気持ちで買った。このタキシードのお陰で、後は何も買えなかった。
この１０年、友人、知人、親戚、会社関係、１００回はこのタキシードのお世話に
なっている。
当時、１ドル１３０円だったから、約１０万円÷１００＝１０００円（１回）
まだ、現役で使っている。あと１０年は頑張ってもらわなくてはいけない。
１００回は、着ているのに、古いとか型遅れでカッコ悪いとか全然思わないのだ
自分が、無頓着なのかもしれないが・・・・・
大学２年の終わり頃に知り合い、結局８〜９年ぐらい付合っていた女性がいた。
信じてもらえないだろうが、キスを１年以上私はできなかった。
その彼女が、友人の結婚式のために、ドレスを買うという。
私は付き合わされた。１年後また、結婚式のドレスを買うという。
「私は、去年のは？」と聞くと「同じグループの子なので恥ずかしい」と言う。
去年、着て行ったドレスが恥ずかしい？こいつはエイリアンだと思った。
当時彼女の給料が、手取り１６万ぐらい、平気でサラリー以上のドレスを買うのだ。
芸能人と間違っているのかーー。
私は、講師時代に、数千円のスパイクを買うのに、何ヵ月も我慢させ、やっと子供に
買い与えた親を何人も見てきた。
学校出入りの、運動具店に交渉して１００円でも安く買えるように交渉してきた
私には、本当にエイリアンに見えたのだ。
結婚を意識していた私は、何とか自分の金銭感覚と同じにしなければと思った。
彼女の事情で、結婚できないとはっきりして私達は別れた。
彼女は、その頃には、「おいおい、そこまでせんでも」という女性になっていた。