〜内戦が続くカンボジアで〜 農村部に暮らすヤン少年とヤサ少女は恋人同士だった。 しかし、貧しい家に育ったヤンは兵隊に行かなければならなかった。 二人はいつか再会することを約束した。 戦場でヤンはマラリアに感染した。 激しい高熱にうなされ、生死の境をさまよった。 一方、ヤサは家の手伝いのため水を汲みに行った時、地雷を踏んでしまった。 ヤサは両足を切断することになった。 病院で車椅子生活を送っていたヤサは、偶然入院してきたヤンに再会した。 喜びも束の間、一命は取り留めたもののヤンはマラリアの後遺症で両目を失明していた。 ある日、ヤンはヤサが乗った車椅子を押しながら言った。 「こうして君が僕の目の代わりをしてくれているんだね」 すると、ヤサは言った。 「そうよ、そしてあなたが私の足の代わりをしてくれているのよ」 終