黐木舎


平成13年(2001年)
5月






5月23日(水)雨
昨日からの雨が一日中降っている。
長い間降らなかった雨なのに降り出すとよく降るものだ。
ある人と木曜日に会おうかと云っていたが会えなくなった。
この前も会えなかったが、今回も会えそうにない。
外降る雨を見ながら「会えるようになったよと」相手から連絡がないか、鳴りもしない電話の側に座り続ける。


5月19日(土)晴れ
私も52歳になって、老いていくことがこの様なことかと感じることが時折あります。
50歳までは死というものすら身近に感じなかったのに、今では真剣に考えることがあります。

私の身近な親父が心臓病を患った事もあり、息子に家の家業を総て譲ったある人が居ます。
この人は一代で今の形に家業を作り上げて来たのです。
そうして息子は今自分なりに一生懸命家業を守っているのですが、親にとってこの一年の息子のやり方がどうにも納得が行かないらしく、事あるごとに二人は反発しあうようになったとか。
こうなると回りはたまったものではありません。
どちらの云うことを聞いて良いか分からず、総ての歯車が狂ってくるようです。
かといって元のように親父は年老い病気のために体は云うことは聞かない。
息子も意地がある。
そうして、お互いの存在を無視する。
この親父を見ていて、これが老いた人間のあがきかと思ってしまいます。
任せる事が出来ない親。
親離れできない息子。
この息子も50歳に手が届こうというのに。

もしものの継承を旨く行おうとするなら、嗣がそうなんて思わないこと。
嗣ぐ奴は勝手に嗣ぐと思えばよい。
そんなことを思う52歳の私。
さて布忍神社は誰が継ぐのやら、インターネットで布忍神社宮司募集なんて何年後かに出したりするかも。