平成18年 戌年 (2006年)
5月1日(晴れ)
一気に初夏になったのではと言うような暖かい天気。
風はさわやか。
昨日にストーブをしまってよかった。
過去の2度余り、ストーブを片づけようと思うたびに寒さがやってきてやっとの思いで4月最後の日にしまった。
このところ、2歳余りの娘を連れた母親が境内に遊びに来る。
彼女が私に恋みくじのことで話しかけてきた。
「宮司さんこの恋みくじよく当たりますよね。私、今離婚の調停中なんです」
「別れようと決心する前に、主人と二人でこの恋みくじを引きに来たのです」
「主人が『人の話を聞かんかい。』でした。わたしは『どたんば せとぎわ 崖っぷち』だったのです」
「もうその通りで、どきっとしました」
「いま、私は子供を連れて実家に帰っています」
「もうどうにも成らないの。元の鞘には帰れないの。恋愛で結ばれたのでしょ」
「はい、恋愛して結婚しました。しかし、元に戻ることは駄目ですね」
子供は屈託もない可愛い笑顔で遊んでいます。
この親子の間の愛だけは無くなって欲しくはないですね。
4月14日(曇り)
4月も半ばというのに、肌寒い風が吹いています。
これを花冷えというのでしょうか。
今日、イチハラヒロコの恋みくじを東京から引きに来た人がいた。
初の姪っ子が誕生したので東京からやって来たとのことである。
しかし、まだ姪っ子の顔を見ていないという。
私は、新幹線で大阪に来て、病院に行く途中に神社に立ち寄ったのであろうと、勝手に想像した。
ところが、彼女曰く「まだ、妹にも姪っ子にも会っていないのです」「何となくこのみくじを引きに来ることが、大阪に来た目的のように成ってしまいました」「関空から直接この神社に来たのです」
色々と話している内に歴史に興味を持っている様子。
「この周辺は歴史的に大変古い所なんですよ。折角来たのならば、もう少し南に下って近つ飛鳥の周辺でも歩けばいい」と言ったところ、今回は初姪っ子の誕生のお祝いに駆けつけたこと。何よりも日帰りだと言うこと。
大変な強行軍である。
次回、妹さんと姪っ子に会いに来るときは時間に余裕を持って又みくじを引きに来てくださいと言った。
わざわざ東京から来てくださったこと、大変嬉しかったです。
今頃、3日前に生まれた姪っ子と、ご対面していることでしょう。
妹さんとは、この恋みくじのことで話が弾んでいるかな。
どのような内容のみくじを引いたかは内緒にしておきましょう。
ただ彼女は「このみくじ良いですよね」といって喜んで帰って行かれました。
4月6日(日)晴れ
桜のある公園では、花見と称して今日は大変な騒ぎになっていることでしょう。
花を愛でるのではなく、ただ酒を飲んでのどんちゃん騒ぎ。
残るは、ゴミと小便の臭い。マナーが悪すぎる。
本当にこれで良いのだろうか。
昨日今日とイチハラヒロコ恋みくじを引きに来る人が多い。
九州から大阪に来たからには、是非とも布忍神社に行って恋みくじを引いてみたいと言ってやって来た人。
花見に行って帰りに寄ったという女性軍。
公園は人人人!
ここの神社で恋みくじを引いて、ワイワイ言っている方が良いです。
境内にある唯一の桜の木の下で、ちょっと休んでも良いですかと、聞かれたので「どうぞ、このお宮で春を味わってください」というと、喜んで行った。
その中の一人が引いたみくじ、1番「私には華がある。」でした。
彼女曰く「花より団子なんだけど」
みなで大笑い。
3月22日(水)曇りのち雨
昨日、福井から恋みくじを引きに来た。
1ヶ月ほど前に「所用があって東京に行くのですが、イチハラヒロコさんの恋みくじは東京で引くことが出来るのですか」と、唐突な電話があった。
「イチハラヒロコ恋みくじは、今東京で引くことが出来ません。以前、東京都立現代美術館でのイチハラヒロコの展覧会中に、ミュージアムグッズの販売店でみくじを引くことが出来たのですが、今ではその展覧会も終わり引くことは出来ません」
「3月18日から神奈川県鎌倉の鎌倉画廊でイチハラヒロコの展覧会があります。その会場で引くことが出来ます」と答えたのですが、彼女はその時期には鎌倉までは行けないとのことでした。
彼女は「そのうちにそちらに行きます」とのことでした。
その彼女が、21日の朝にやってきました。
昨日福井を出て、大阪の弟の下宿先に泊まって今日の朝やって来たとのことでした。
引いたみくじは「撤収。」
彼女の顔は引きつった。
私は彼女に「撤収」の意味を説明した。
「撤」はその場から取り除く。取り下げる。
「収」はおさめること。
恋みくじの「撤収」は相手を自分のものにすることと、説明したがまだ余り理解していないようでした。
私はこの様なときによく例え話をする。「もし私が貴方を愛する人で、貴方に対して『俺は貴方が好きだ。俺はお前を撤収する』と言われれば貴方はどう感じますか」と、聞きました。
「うれしいです」と答えた。
そのようなやり取りをして彼女は「有り難うございました。何かすっきりしました」といって帰っていきました。
これでまた、この恋みくじのおかげで一人の女性が、心の迷いから吹っ切れてくれたのだと思うと、私は良かったなと思う。
今日も高校生ぐらいの女の子。この子はよくやってくる。
以前、私は彼女をきつく叱ったことがある。
「そんな遊ぶ恋をしては良くない。それは恋だ愛だと思っているだけで、そんなものは恋でも愛でもないよ。ただ男に遊ばれてるだけ」
「そんなことをしていては、貴方は一生損をするよ」
このようなことを言い続けていた彼女がやって来た。
相も変わらず、眼の回りは真っ黒けの今時風の化粧である。しかし、どことなく以前と違って明るくなっている。
来たそうそう「オッチャン。私オッチャンに叱られてから、尻軽の女をやめたで。オッチャンに叱られて良かったわ」と言ってくれた。
「今日はオッチャンにパワー貰いにきてんで。これから又悪い事していたら怒ってな」
と言って引いたみくじが第1番。
小躍りして喜んで帰った。
昨日、福井から来た女の子も、今日やって来た女の子もこの恋みくじを求めてやってきた人達である。
その人達を何とか私なりに良き方向に導いて挙げられたのは良かったかなと思っている。
これもひとえに「イチハラヒロコの恋みくじ」のすばらしさだ。
3月19日(日)晴れ時々曇り
昨日は稲荷大祭がありました。
午前中は天気も良かったのですが、昼が近づくにつれ、雲が増えてきました。
午後には雨が降り出しました。
午後2時からの祭典には少し小降りになり何とか祭典が出来ました。
良かったです。
そうして雨にもかかわらず、沢山の人々が参拝に来ました。
その中に、いつも「イチハラヒロコ恋みくじ」を引きに来る方が何人か居られました。
嬉しかったですね。
このところ、土曜日日曜日と沢山お方がみくじを引きに来ます。
色々な話をする訳なんだけど、少し話しすぎているのではと反省しています。
私自身平素はそんなに話さないのですが、事恋みくじや神社のことに関しては相ではないようですね。
せっかく遠いところをこのみくじを引きに来てくださるわけだから、少しでも満足して帰って欲しいという思いから、饒舌になるようです。
これからは、余り要らないことを話すのを慎むとしますかね。
そのように思う今日でした。
1月7日(土)曇り時々雪
恋みくじがネットのあちらこちらで話題になっているらしい。
娘が私に「お父さんのこと、某ネットに出ているよ」とのこと。
どうこっちゃ!悪口でも書かれているのか!
「あの宮司は男前や!とか」というと、「アホや」と言われてしまう始末。
ねほりはおり聞くと、娘はしんどくなったのか「まあ、一度見てごらん」とのこと。
見ると、色々と書かれてあるわあるわ。しかし、皆さん私のことを何となくよく書いてくれている。
ホッと胸をかきおろす。
イチハラヒロコ恋みくじを始めてから約7年近くになる。
凄いものです。
いやいや、イチハラヒロコが凄いのです。
イチハラヒロコの作品が凄いのです。
そうして、布忍神社の神様が凄いのです。
私はこのみくじで色々なことを教えられました。
私はただただ、ちょっとこのみくじの助言をしているだけなんです。
これからも、イチハラヒロコ恋みくじを引きに来た人に、色々なことを言うかも知れませんが、よろしく。
しかし、最後にみくじの深意・神意は自分で感じ取ってください。
因みに私が今年最初に引いた恋みくじは、
以前、北野武さんがテレビ番組の中で引いたのも、20番でした。
どのような甘い汁か、味わったときにはこのページでお知らせします。