これは世界は五次元から成り立っているという発想から描いた宇宙論をもとに、自分とは何かという問題に答えを出そうと試みたものです。

(概要)

五次元とは、三次元の空間に時間とスケールという二つの次元を加えてできた宇宙空間です。

時間の流れが無限につながっているように、スケールもまた無限に大きさを変えてつながっています。

想像の上では、時間の世界はタイムマシーンに乗って旅をしますが、スケールの世界での空想の乗り物はスケール号です。

スケール号は自由に体の大きさを変えられる乗り物です。スケール号は無限に小さくなったり、逆に無限に大きくなったりして世界を飛び回る宇宙船です。

このスケール号に乗り込んで、旅をしたとしたら、世界はどんなふうに見えるのでしょうか。そこではまず地球と太陽は原子と同じ関係を持っていることがわかります。

原子が無数に集まって私達の体を造っているように、地球と太陽もまた無数に集まって人を創り上げています。


これはスケール号に乗り込んではじめて見ることのできる巨大な人なのです。私はこれを神人(かみひと)と名づけました。


スケール号は無限に大きくなります。その度に神人は次々と大きなスケールの中に現れてきます。


すると、私達は気付きます。地球に人が立っているように、私達の体を造っている素粒子の上にも人が立っていることを。


私はその人を素人(もとひと)と名づけました。素人は私達の体の中に広がっている宇宙の中で生きているのです。


このスケール号の旅で驚くべき事がわかります。私達の立っている地球、そして満天に輝く星達、それは実は神の体内そのものだったのです。


さらに素粒子の上に立っている素人から見れば、私達こそ神そのものだったということです。


本書は、この五次元宇宙の考え方から導いた私的(文学的)哲学書です。



                4部構成、B5版459ページ

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のしてんてん系宇宙論