水の入ったグラスを描く

透明なものの描き方




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まず縦線と横線を使って中心グラスの底面、水面、グラスの口の位置を決め、簡単に形を描いて見る。
作例ではほとんど見えないぐらい薄く見えるがこれは写真が悪いため。
実際にはB位の力加減で描線を引くのがよい。
A
グラスの形が決まったらその形に添って鉛筆を動かす。
ガラスのカット部分など複雑な見え方をしているが、すべて無視して、あくまで基本の形に意識を集中させる。
横線(グラスをめぐる線)を連ねて上から下まで鉛筆でたどり形の変化を手で体験する。
B
次に縦線を入れてグラスの高さを意識してみる。
グラスは縦線と横線によってその形の本質(飾りを取り去ったあとにのこる形)を浮き上がらせる。
水面の位置もはっきりさせておく。
C
基本の形が取れたらグラスのカット部分に目を向けましょう。
透明体は明暗のコントラストの強いのが特徴です。デッサン教室3を見てください。
まず暗い部分にあたりをつけていきます。
D
次にハイライトの部分を意識します。
光と影が入り組んでいる部分は、見る場所が少しでも違えば変化します。左右の目でも見え方が違っていますから、正確に描こうとしても無理な注文です。
大事な事はよく観て特徴を捉えることです。
E
8割方仕上がってきました。
ここでは水面の向こうに見えるカット面に意識を向けています。
全体に明暗のコントラストを強めました。
コップの口部分特に↓部分に強い線を入れました。これは物と空間の境目です。
F
グラスの明るい部分には、向こうから光がやってくる透過光と、表面で跳ね返っている反射光がありますが、ここでその反射光に目を向けます。
グラスをよく観察してください。そこには普段気付かないような光の世界があります。
こんなところにと思う所で反射光を発見します。
F
反射光を見つけるには、同じ形の不透明なコップを並べて見るとよく分ります。
ハイライトをつけ、床面を整えて完成です。
制作時間2時間