@心象風景を観る・・・・・・・・・一本の線より背景を観る これは何?  

これは何ですか?
右の絵を見てください。紙の上に一本の線を引いただけのものです。

この線を落書きの意味ない線と思えば背景は何も見えてきませんね。

ところが、これは海に飛び込んでいる人の絵だと思った瞬間、
どうですか、今まで何も見えなかった背景に、岸壁や海の波や、松の木など様々なものが見えてきませんか?
そればかりか、上から下に向かう強い力さえ感じますね。
スピード感があって、背景は飛ぶように動いています。

では、これは倒立している体操選手だと思ってください。
するとどうですか、
あっという間に手のところから広い床が見えてきますね。
今までみていた落下する空間は、床の上でぴたりと動きを止めてしまいました。

心象風景はこのように、同じ形であっても心のあり方でまったく別のものが見えてくるのです。

他にもいろいろなものを想像してごらんなさい。そのたびに背景は変わっていくことに気付くでしょう。

今度は身近にある壁に目を向けてみましょう。

左の写真は木目の出た板壁です。
意識を持たなければこれはただの壁でしかありませんが、木目は楽しい心象風景を見せてくれるのです。

一本の線だけで風景が見えるのなら、複雑な木目の模様はもうそれだけで十分な世界をつくっていると思いませんか?

そんな思いで眺めてみてください。


これは上の壁から意識的に部分を取り出したものです。

どうですか、延々と続く砂漠のような風景が見えませんか。

これもあなたが作り出した心象風景の一つです。








もう一つ切り取ってみました。
今度はなんだか恐ろしげな人の顔が浮かび上がります。

もちろんもっと違った風景を見ることも出来ます。
たとえばカーテンをおしあけて出番を待っている鶴というように。

一つ注意が必要なのは、
抽象的な画面から、具体的なものが見えてくると、どんどんその思い込みが強くなるということです。
一度そう見えてしますと、なかなか別の見え方が出来ないようです。

そのためにもう他の風景は見えなくなってしまします。
それが心象風景の面白いところであり、落とし穴となってしまうこともあるのです。

一つの風景を見つけたら、それに満足せずに今度はまったく別の風景が見えないか訓練するのも大切です。

常に柔軟性を持ちたいものです。

lesson2
A心象風景を観る・・・・・・・・・壁を観る これは何?  
B心象風景を観る・・・・・・・・・壁を観る これは何?  
C心象風景を観る・・・・・・・・・壁を観る これは何?  

床と天井の木目です。

心を自由にすれば、寝転びながらたくさんの物語を見つけることが出来るでしょう。

あなたの部屋にも
たくさんの心象風景が隠れていることでしょう。

D心象風景を観る・・・・・・・・・柔軟な心が心象風景を広げていく 

柔軟な心を持てばどんなところにも心象風景は見えてきます。
思いがけないところから、
あなただけの風景を探してみませんか。