泡沫戦史研究所/ドイツ治安警察部隊史/警察装甲車/戦車部隊(1936年~1942年)

警察連隊「ジュート」の装甲車小隊

 1941年6月現在の治安警察長官の戦闘序列によると、高級SS及び警察指導者「ノルト」、「ミッテ」、「ジュート」には警察部隊が配属されることとなっており、それぞれの管轄下に2個装甲車小隊が配属されていました。
 警察連隊「ミッテ」及び警察連隊「ジュート」に配属された各装甲車小隊は機関砲(または戦車砲)×3門、重機関銃×15門、軽機関銃×6挺を装備していましたが、警察連隊「ノルト」については装備内容がわかっていません。

 警察連隊「ジュート」には4両のスタイヤー装甲車が装備されていたことが写真により確認できます。警察連隊「ジュート」とその装甲車小隊ついては高級SS及び警察指導者「南部ロシア」からSS国家指導者(RFSS)司令部宛の1941年10月5日付けの無線報告によると

『警察連隊「ジュート」は装甲車及び対戦車砲により増強され、ちりぢりのロシア軍部隊と戦闘中。』

とあり、この戦闘はBrody、Busk及びPeresyaslev地区で展開されていました。

 1942年7月、警察連隊「ジュート」の連隊本部は第10警察連隊本部の連隊本部へと改編され、装甲車小隊はこの際にウィーンに帰還したものと思われます。


2019.7.9 新規作成

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