平成5年12月宝塚市議会

 1 福祉行政
  老人保健福祉計画における在宅サービスの実施について
  (1)保健福祉計画にかかるマンパワーの確保
  (2)在宅サービス供給体制について
  (3)高齢者の保健福祉施策と障害者施策


のじり議員
 福祉行政、老人保健福祉計画における在宅サービスの実施についてお尋ねいたします。保健福祉計画にかかるマンパワーの確保についてお尋ねいたします。老人保健福祉計画では、専門職を始め多くのマンパワーを必要とすると思いますが、具体的にどのような数字になりますか。看護婦の養成については、看護専門学校が建設されますが、在宅福祉の主たる担い手である、介護福祉士の養成学校の誘致は検討できないでしょうか。

 サービス供給体制について、在宅サービスの供給については、現在宝塚市と、宝塚市社会福祉協議会が中心になっていますが、今後もその量的拡大で対応して行くのか、新たな供給体制の検討について、その1つとして伊丹市、芦屋市が設置している福祉公社について、検討できないでしょうか。また、伊丹ふれあい公社では、食事宅配サービスや訪問理容サービスなど、さまざまなニーズにこたえる事業が展開され、資産活用サービスも実施されていると聞いております。保健福祉計画の量を確保するとともに、質を高めるためにも、公社の設立は必要だと考えますが、いかがでしょうか。

 医療、保健、福祉の連携が必要と言われながら、市の組織改正はなされていません。サービス供給が必要かつ十分に行われるためにも、組織の一本化が必要と考えますが、どのように考えられますか。

 高齢者の保健福祉施策と障害者施策についてお尋ねいたします。高齢者の介護の問題など、高齢者の保健福祉の課題は、突き詰めれば、障害者への支援をどうするのかという問題であります。最近話題になっている痴呆症老人のグループホームについても、知的障害者のグループホームの実績から生み出されたものであることを考えますと、障害者への施策をしっかりとやることが、高齢者施策の質的側面を支えることになると思いますが、どのように考えられますでしょうか。高齢者のグループホームについては、痴呆性老人の地域生活の確保、リハビリテーション生活の質の向上など、多様な効果が期待されると言われていますが、宝塚市でも検討できないでしょうか。市長のお考えをお尋ねいたします。

市長 まず、老人保健福祉計画の実施に伴うマンパワーの確保についてでありますが、議員御指摘のとおり、保健婦、看護婦を始め、多くの専門職が必要であり、サービスの種類ごとに試算を行っているところであります。ちなみに、介護職員につきましては、在宅施設を合わせまして、常勤職員で換算しますと、現在約60人でありますが、平成12年には、さらに300人以上の介護職員が必要になってまいります。同様に、保健婦、看護婦、理学作業療法士等につきましても、大幅にマンパワーを確保する必要がございます。また、介護福祉士など、養成学校の誘致を検討できないかとの御質問でございますが、確かに福祉専門職員を確保していくためには、養成機関の存在が不可欠であり、近年県下でも徐々に増えてきてはいるものの、一層の必要性について認識しておりますので、広域的な観点を含めまして、その可能性について研究してまいりたいと考えております。

 次に、福祉公社の設立についてでありますが、今後の在宅サービスの展開につきましては、サービスの量及び内容を充実していくためにも、新たな供給主体としての福祉公社の設立について、市社会福祉協議会と協議をしているところであり、市民のニーズにあった事業内容を十分検討し、できる限り早期に設立してまいりたいと考えております。

 なお、組織体制につきましては、今市議会に御提案させていただいておりますとおり、現在の生活環境部の保健部門と、福祉部の介護サービス部門を統合し、建設中の老人保健施設に合わせて、在宅介護支援センターを創設し、市立看護専門学校準備部門を加えました健康推進部の新設を検討しております。特に、市民の健康、保健福祉サービスの一元化を図るとともに、高齢者の介護、看護にかかわる在宅ケアの充実をしてまいりたいと考えております。

 次に、高齢者福祉施策と障害者施策の関係についてでありますが、議員御指摘のとおり、施設、在宅のいずれのサービスをとりましても、量の問題はさておき、障害者施設と高齢者福祉施設は表裏一体のものと認識しております。従いまして、老人保健福祉計画の策定と同時に、現在社会福祉審議会に諮問いたしております障害者施策について、答申をいただいた後、これを基本として長期推進計画を策定し、これらを車の両輪として福祉施策の充実を図ってまいります。なお、痴呆性老人のリハビリテーションに、最も効果があると言われておるグループホームにつきましては、現在国の方でも研究を進めているところであり、市といたしましては、平成6年に宝塚栄光園に開設いたします痴呆性老人専用のデイサービスセンターや、特別養護老人ホームの痴呆性老人特別介護棟の実績を積み重ねる中で、研究してまいりたいと考えております。

のじり議員 老人保健福祉計画につきましては、老人福祉法及び老人保健法に基づくもので、施設整備、在宅サービス、健康維持のための施策の充実など、保健福祉について多様な内容を盛り込むことが要求され、サービスの量など具体性が要求され、行政の計画としては非常に大変な計画であると思っておりますが、その実現には、市長から丁寧な御答弁がありましたとおり、実施の段階で今までの発想を超えたさまざまな取り組みが必要であると考えております。特に、今回の計画では、全国の市町村が取り組む計画であり、市民から見ましても、各市の状況が比較できるものでありますことから、市民の関心も高く、実施については市長の積極的な取り組みを要望したいと思います。また、取り組むと御答弁をいただきました福祉公社につきましては、公的な在宅サービスの供給といったものではなく、伊丹市の公社が実施しております資産活用や、毎日の配食、また包括的なサービスなど、公的サービスでは取り組むことが難しいが、市民が望んでいる、きめ細やかで多様なサービスをぜひ実施されるよう要望いたします。なお、痴呆性老人のグループホームにつきましても、福祉公社で実施できないか御検討いただきたいと思いますとともに、厚生省がモデルとしての実施を打ち出したときには、ぜひ実施を検討されるよう要望いたします。