●「基本図形エディタ」のちょっとした話題[2003/02/26(水)]

 先日書いた「基本図形エディタ」の手抜き(!?)の話題の続きです。実は、どこがどうなっているのかというと、まずは次の簡単なスクリプトをダウンロードして実行してみてください。ダウンロード→test.bpk(書庫で圧縮しています)
 これを起動すると、入力ウィンドウが開いて、その中に画用紙の仮身が入っています。それを一度開いてみてください。何かいつもの画用紙の画面と少し違う所があるのですが、どこがどうなっているか分かりますか?
 「まったく分からない」って? 分からない人は、やはり日頃、超漢字をほとんど使っていない人ですねえ。もうちょっと精進が必要ですぞ(^^)
 それはさておき、次の画面にヒントがあります。

 正解を言うと、道具パネルの表示倍率が「×3/4」になっていますね。これ、普通のやり方では、画面の倍率を3/4倍に設定することが出来ません。(現在の超漢字4の場合)
 ここをプレスして別の倍率に設定してから一旦画用紙のウィンドウを閉じ、「テストスクリプト」の変更ボタンを押すと、3/4倍に再度変更されるのがわかるかと思います。ちなみに、「テストスクリプト」の中の「SCRIPT:IO」内の次の部分のコメントアウトしている部分を変更すると、これ以外の倍率に変更することもできます。
セグメント[18]=0x0304 #表示倍率の設定 3/4倍(75%)
# セグメント[18]=0x0105 #表示倍率の設定 1/5倍(20%)
# セグメント[18]=0x0302 #表示倍率の設定 3/2倍(150%)
 もちろん、これ以外の倍率でも、16進数で設定してやれば、表示倍率を変更できるってわけです。ただし、最大8倍(0x0801),最小1/8倍(0x0108)までしか設定できないようです。
 現在の超漢字4の基本図形エディタでは、表示倍率が「×1/8、×1/4、×1/2、×1、×2、×3、×4、×5、×8」ですが、この倍率の設定内容は、画用紙の仮身の固有データの所に書き込まれています。ですから、そこのデータを書き換えると、標準で実装されている以外の倍率も設定できるっていうわけです。
 しかし、なんで実際はもっと表示倍率が設定できるのに、現状では一部の倍率しか設定できないんでしょうかね。皆さんは不満に思いません? 
 画用紙を使っていろいろと表や図を作図するときに、表示倍率を絶えず変更しながら、編集作業をしていくわけですが、現状の表示倍率を見ると、拡大倍率はまあこれで十分ですが、逆に縮小倍率の設定が少なくて非常に使いづらいのです。
 やってみるとよくわかるが、等倍率からいきなり×1/2に縮小表示されてしまうと、極端に小さくなってしまい、よけいに編集しづらくなってしまいます。個人的には、3/4倍(75%)が設定できると、文字も見やすくて作業がしやすいんですけどね。
 この前の更新情報の所にもぼやかして書いたのですが、「3/4倍(75%)などの縮小倍率も設定項目も増やしてほしい」ということはずっと昔にもPMCに要望を出しました。ところが、実際に超漢字4(3でしたっけ?)になってから表示倍率の設定が追加されたのは、拡大倍率の一部だけ。そのときのショックと言ったら…。
 今回、要望を出して、再度改善項目に入れていただきましたので、おそらく超漢字5では改善されていることでしょう。
 まあ、「こんなこと目くじらを立てるほどではない。もっと大きいことに目を向けろ」って思う人もいるかもしれませんけどね。もちろん超漢字5では大きなバージョンアップを期待しているのですが、逆にこんな小さいところでも、日頃、超漢字を使っている者にとっては非常に重要な問題でもあるので、あえて書いてみたというわけです。

P.S. 今回も大よよさんの「TAD教育ダンプツール」およびスクリプトを利用させていただきました。これがなければ、このようなことに気づくこともなかったでしょう。
 なお、「テストスクリプト」はあくまでもテスト版なので、これ自体はほとんど使いもんにならないのは言うまでもない。しかし、意味もなしにテスト版など作るわけがない…