10月27日号
  

・上方修正

 任天堂が平成20年3月期中間決算を10月25日に発表した。その中で、売上高・営業利益・経常利益・中間純利益共に上方修正をし、昨年度のクリスマス商戦期を含める第3四半期(4〜12月期)以上の業績に達していた。しかし、投資家からは想像よりも悪い決算発表だったのか、発表の直後に任天堂の株価が約4000円(約6%)も急落した。
 これってどうなの?というのも、ソフトの売上本数などは(集計会社のデータなどを照らし合わせていれば)ほぼ予想通りだし、本体の出荷が好調(8〜9月は供給に需要が追いついているが、その分を海外に回している)でも本体の売上が直接利益に結びつかない(本体は収支トントン、ソフトで利益を稼いでいる)ことも判っているはずである。
 その分析もロクにせずに株を買い、上方修正が思ったほどじゃなかったからと叩き売ったとしたなら、残念ながら投資家失格と言わざるを得ないだろう。
 また、Wiiバーチャルコンソールなどがあるにも関わらずタイレシオ(ハード1台に対するソフトの普及本数)が5本(日米欧の平均)と高めに推移しているのも好調の証である。逆鞘状態でロイヤリティ収入が必須のPS3にタイレシオでも大きく水をあけている。
 というか、ライトユーザーですらない、非ゲーマー層まで含まれての値なので、その人達ですら、2本目、3本目と触手を伸ばしている一方、PS3はコア層が購買層の中心であるにもかかわらず、ソフトの売上本数ですら伸ばせない現状を考えると、PS3の逆境ぶりがよりいっそう鮮明になってきた。
 そのソニーはグループ全体では更に業績を伸ばして好調ではあるが、ゲーム部門だけを見ると、赤字が更に膨らんでいる状態である。PS3の値下げで背水の陣を敷いたが、焼け石の水となるのか、覆水盆に返らずとなるのか‥‥。(どっちもダメじゃん)
 さて話を戻して、任天堂は翌日の10月26日に経営方針説明会を開催した。中間決算は大阪証券取引所で開かれたのだが、こちらは東京で開かれた。う〜ん、東京一極集中の象徴のようで気に食わない。
 ここでは主に欧米市場について重点的に述べられているが、このあたりは過去(当期)の戦略の結果に終始し、展望などが殆ど言及されていなかったのは残念である。その代わり、ってわけではないが、Wiiショッピングチャンネルのプレゼント機能の追加や、TV表チャンネル(仮)のサービスが新たに開始されることが発表された。
 任天堂カンファレンス2007秋DSテレビの発表に続き、良くこれだけ立て続けに発表出来るネタがあるなぁと感心してしまう。
サービス・商品 内容 開始/発売時期
Wiiショッピングチャンネルのプレゼント機能 例えば、自分で購入したバーチャルコンソールのソフトを友達のWiiにプレゼントすることが出来る。但し、当然のことながら再度購入し直さないと自分のWiiにはダウンロードすることが出来ない。 今年12月
TV表チャンネル(仮) 番組表の表示+α 来年春
DSテレビ ニンテンドーDS用ワンセグチューナー
文字放送の記録やメモ帳機能も装備。
11月20日
 ニンテンドーDSの国内出荷台数が2000万台突破(販売台数は11月中にも達成が予想される)。2008年に韓国・中国をはじめとするアジアにもWiiの販売が開始される(台湾が未発売だというのは驚いた)。WiiFit早くも予約完売。グッドデザイン賞・決選投票でエネループに破れ大賞を逃すも金賞を獲得。と話題性に事欠かない一週間だった。


 

・虚像と現実の狭間

 PS3の逆鞘状態を少し批判してしまったが、よくよく考えるとPSPもPS3程じゃないが逆鞘状態が続いている。赤字縮小に貢献しているPS2もだんだんとシェアが縮小していく中、どこまで持ちこたえることが出来るのかが気懸かりだ。今後ソニー本体の経営が厳しくなると、ドリームキャストのように英断を下さなければならない事態にならないとは限らない。
 さて、そんなPS3の稼ぎ頭であるみんなのGOLF5、他に売れるソフトがないためか、発売から3か月経過した現在でもテレビCMが流れている。
 そのCMの1つで、「まるでみんGOL」篇というものがある。年配者がゴルフ場でことある毎に「まるでみんGOLみたいだ」と歓喜を上げているのだが、これは仮想空間と現実世界の違いを判断出来ないくらいの世界を作り上げた。とSCEは考えているのだろうが、その安易な考えが、何らかの事件が起こるたびに「この少年はテレビゲームばかりしていて‥‥」という報道を助長している一端を担ってしまっていることに気がつかないのだろうか?折角任天堂がテレビゲームの悪いイメージを払拭するために頑張っているのに、いったい何を考えているのやら。
 そういえば、SCEAトレットン氏は「PS2との互換機能をPS3から取り除いても、製造コストは大きくは変わらない。しかし、PS2のゲームをプレイするという選択肢をなくすことで、顧客がより多くの時間とお金をPS3に費やしてくれることを期待している。」と語ったそうだ。
 PS2のソフトを売ってもSCE(SCEA)に一円の利益ももたらさないのであれば、その理屈は通るだろうが、実際はそうではない。逆にソフトの選択の幅を狭めるハードは売りにくくなることが判らないというのは、到底理解し難い。互換機能を削ることで数十ドル(数千円)の製造コスト削減を実現しているのに、何故敢えてその理由を隠さなければいけないのか?訴訟問題でPS3のコントローラに振動機能を装備出来なかった時の言い訳とダブってしまう。


 

・My History 172

 第172回目は『忍者ハットリくん』をお送りします。
・忍者ハットリくん  ・ハドソン
・1986年3月5日(水)発売 ・4900円(別)
評価(最高星10個) コメント
★★★★★  面クリア時のボーナスステージは面白かった。ちくわと鉄アレイ‥‥何とも奇天烈な組合せではあったが。
 本編はむちゃくちゃ難しい。3面位でいつもゲームオーバーになってしまっていた。ところが、残り人数を増やす裏技(影千代に手裏剣を16発当てるのだが、かなり難しい)を使い、巻物を極力節約することにより一気にクリア出来た。但し、セーブ機能などが無いので、知人宅に午後8時過ぎまで居座ることになってしまったが。
 クリアして満足したわけではないが、私はマゾではないので、それ以降二度とこのソフトをプレイすることはなかった。

 

・Prius 

 日立製作所がパソコン事業からの撤退を表明した。これによりPriusの生産は休止されてしまう。
 このニュースは非常にショッキングである。なぜなら前世のFLORAを会社で使い始めてから10年以上日立一筋で使い続けているからである。
 日立のPCは概ね没個性の割にスタイリッシュなため、年数が経っても見た目に時代遅れ感が少なく、操作感もオーソドックスで使い易い。そして一昔前の液晶ディスプレイの見易さは群を抜いていたし、テレビ視聴の機能面においては他社の追随を許さない使い勝手がある。
 ただ、残念ながら営業面の弱さと近年の資源集中の流れを受けて、弱い部門であるPC事業の撤退も致し方がないのかもしれない。
 今使っているPCは丸4年使い続けているし、これを機に最後のPrius購入を検討してみようかな。


 

・南海電鉄線路上にヘリ墜落 

 本日午後3時頃に南海高野線浅香山駅の500m北の線路上にヘリが墜落した。3時間経過した現在でも難波堺東間が不通で、未だ復旧のメドが立っていない。まぁ、今日は土曜日なので、南海本線阪堺線JR阪和線で十分振替輸送は可能だが、早期回復を願いたい。
 ところで、操縦士が民家や工場を避けるために、不時着地を線路上に選んだのなら人的被害を最小限に食い止めたことは素晴らしいことではある。しかし、現場からあと200m北上すれば大和川がある。もし、もう少しヘリが持ち堪えて大和川に辿り着けたとしたら、搭乗者も助かっていた可能性もあり、その点は残念である。ご冥福をお祈りしたい。


 

・お知らせ

 ナンバープレイス完全版ベクターに登録されています。Excelさえあれば、今まで煩わしい入力に苦労された経験をお持ちの方でも、かなり解消された形でプレイすることが出来ます。右脳活性トレーニングと併せてご賞味下さい。
ナンバープレイス決定版
右脳活性トレーニング Ver.1.13


 

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