節分


緋勇さん家

 「福は内〜鬼も内〜あとまー行く所無い奴は皆内〜」
 バラバラバラ
 「・・・龍麻、何その掛け声?」
 「ん〜?我が家の節分掛け声。良かろう?博愛で」
 「それはいいんだけど。君が言うと本当に何か来そうで・・・・」
 「ははは、壬生は心配症だなー」
 「はは、だよね」
 「・・・・・・・」
 「・・・・・・・」
 「・・・・・・・・・・・・・このマンション広いから大丈夫だって☆」
 「・・・・やっぱり何か来るんだ」
 「ははは、内〜内〜豆〜寄ってこーい」
 (明日どうなってるんだろう・・・・)


 せめて豆で追い払えるモノでありますように


司馬さん家

 (むしゃむしゃむしゃ・・・・)
 (もぐもぐもぐもぐ・・・)
 「あーーーん(もくもくもく・・・)」
 (ばくばくばく・・・)
 「・・・・・・・」←もごもごもご

 
 「・・・・・なんでさー司馬ちゃん家って豆まかないのに太巻きは食うの?」
 「お父さん豆嫌いだからよー」
 「あと、これ1本で夕飯サボれるから」
 「え、夕飯これだけ?」
 「鰯はあるよー」
 「・・・・お前達ねー、太巻き食べてる時は私語厳禁!願い事叶わなくなるよ」

 『あ!!』

 (もごもごもご・・・)←一人黙々と

 生来の気性のお陰で一人勝ち


犬神さん家

 「お父さーん。豆まきしよー」
 「そんな金があるなら酒買って来い」


 父親に鬼より先に追い出され