「what's your name?」
 
 「なあ、猫預かってくれる?」
 「猫?」
 中央公園での龍麻と劉。
 「そー昨日、義姉ちゃんが預かれゆーてもってきてん。せやけどウチんとこ今通いのノラおるし劉が預かってくれへん?」
 「でも、ワイのトコにはヒヨコがおんねんけど・・」
 すでに肩に一匹乗っている。
 「劉・・預かってくれるよな?【愛】」
 必殺そんな顔攻撃。(緋勇家伝統の秘技)
 「ま、まかしときアニキ。」
 「ぴよぴよぴよ。」
 ヒヨコにも効くらしい。
 「(ふっちょろいな)んじゃまかせたな劉」
 「ニャー」
 片手にさげた籠を渡す。
 中にはスマートな銀毛の猫が入っている。
 「ヒヨコ襲えへん?」
 「大丈夫、コイツは義姉ちゃんからのエサしか食わん」
 そういう躾はしてはいけません。と言うかノラになったらどーすんねん。
 「そしたらどないするんや?」
 「フルネームで呼べば食べる」
 「フルネーム?」
 「そう、こいつのフルネームは・・・
パブロ・ディエゴ・ホセ・フランチェスコ・ド・ボール・ジャン・ネポムチューノ・クリスパン・クリスピアノ・ド・ラ・サンチシマ・トリニダット・ルイス・イ・ピカソ」
 「ニャー♪」
 籠の猫が嬉しそうに鳴く。
 本当に解ってんのか?
 「・・・・・・は?」
 「んじゃ、よろしく♪義姉は一週間で帰ってくるから」
 「ア・・アニキ」
 「ああ、言い忘れてた。ウチの義姉は僕よりえげつない奴やから猫の扱いは気ィつけろよ。ほしたらな」
 「アニキ。メモに書いてくれへん・・・」
 「(無視)じゃーな、劉この恩は忘れるまで忘れねーぞー」
 さっさと帰って行く龍麻。
 「アニキィィィィィせめてもう一回言ってぇなぁぁぁぁ・・」
 あからさまな嫌がらせの龍麻。
 
ピカソの本名だったはず・・間違ってても無視して下さい。


 
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