「GO!WEST」「ちくしょーー!釈迦(犬神)の奴!こんな所に封じこめやがってーー」
大岩の下でわめいてるのがバカサルもとい我らが孫悟空(蓬莱寺京一)である。
Tいいか、お前の元に三蔵(緋勇龍麻)という徳の高い僧が来るはずだ。お前はそいつを守って天竺へ行け。そうすれば、お前の罪を許してやろうU
注d悟空は天界でヤリたいほうだいだった為、めっちゃ恨まれているのである。
「いつくんだよ!そのクソボーズは!」
かれこれ500年は岩の下に居る、そりゃいいかげんキレもするさ。(許したれよ釈迦。しかし、500年も叫んでるこの猿もスゴイな)ドゴシッ
「なっ」
ぐちぐちとこぼしていた京一の頭を誰かがおもいっきり踏みつけた。(しかも、踵)
「うるせーぞ!こんの猿がぁ!誰がクソボーズじゃ!」
グワシッ「もしかして、龍麻って奴か?」
「そのとーり♪」
なんとか踏まれた頭を動かして見ると・・
女と見まごうばかりの美形の僧が立っていた。
「あーあ。犬神先生に(なぜ先生?)ここに来ればお共が居るって言うから来たのにサル一匹たあ、ついてねーぜ」
ひどい言いぐさだ。しかも、まだ踏みつけたままだし。
「まっ、いざとなったら盾とか食料になるか?」
僧が生物を食う気か?
「とりあえず!出せーー」
「うるせーな。そりゃ、龍星脚!」
ドッコォォォォォォォン京一の上にあった岩は瞬時にして砕け散った。
「すげぇ・・・」
(守る必要あんのか?このボウズ)
「さあて、チャッチャと行くぞサル」
「へっ、嫌だね」
そりゃ嫌だろう。自分を食う気でいる奴との旅なんて。
言うが速いか京一はキント雲を呼んでバックレようとする。
それを黙って見ている龍麻。口元には不敵な笑みが・・
「フッ、しょせんはサルの浅知恵。この僕から逃げられるとでも思ってんのか?」
そう言うと龍麻は懐より輪っかをとり出した。
「とりゃぁ!」
気合と共に遙か1km先に居る京一にむかって投げつける。カチャン!
グレイト!輪っかは見事、京一の頭にはまった。やるな、龍麻。
「くくくくくく、鉄の爪のフリッツ・フォン・エリックも真っ青な緊箍児(きんこじ)の力を見るがいい。緊箍呪スイッチON!」
キリキリキリキリキリ・・・・
「ギヤァァァァァ!いてぇ!死ぬぅぅぅぅ!」
「輪の締める力プラスこめかみの所に針も出るようにしたからなぁ」
鬼。
「さあ、どうする?そのまま脳ミソぶちまけて死ぬか。僕の為のイケニエとなるか」
天使の笑を浮べつつ悪魔の取り引きを持ちかける龍麻。
本当に徳の高い僧か?何かまちがってるぞ、おい。
「わかった、わかりました。ついて行きます!行かせて下さい!」
「よしよし。イイ子だねぇ。」
カチッ
緊箍児が元のサイズに戻る。
「はーはー、死ぬかと思った・・・」
―って言うか死にかけてたぞ、お前。頭から血出てるし。
「あっ、それからその輪っかムリにはずすと爆発すっからな」
「は?」
「だから、お前が爆死すんのは勝手だが。僕の側ではすんなって事」
がっくりとうなだれる京一。
T岩の下じきの方がマシだったU
「ホレ、さっさとその荷物もて。またシメるぞコラ。」
龍麻が緊箍呪をピラピラさせて笑う。
T釈迦!ぜったいにテメーを殺す!こんなののお共にしやがってぇぇぇぇ!U
「さあ!天竺にむけてレッツ!ゴウ」【おしまい】