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8月31日

「八月三十一日。夏休みの終わる絶望感」
龍麻がパピコ食べながら一言。
「僕は学校あるほうがよかったから」
壬生が食べているのはスーパーカップ。
「なんや学校大好きっ子か」
「……別に好きじゃないけど、休みにはいって毎日毎日母の看病に行ってたら、
「紅葉。毎日来なくてもいいわよ。せっかくの夏休みなんだから友達と遊んでらっしゃい」
って言われて……図書館もお盆は休みだしね。行くところがなくて……」
「……おおう」
「そんな時こそ、家でゲームですよ」
御門、がりがり君(梨)。
「そんな時こそアルバイトだ。薄給で雇ってやったのに」
「薄給かい!」
安定のあずきバー、如月。

「しかし、ここには寂しい人間しかおらんのか」
「そういう龍麻は?」
「友達とプールとか海に行って……溺れてた」
「龍麻、カナヅチだもんね」
「水中で息できるから問題ない」
「そういう問題か」
「クラゲが出る前にこの面子で行きますか?海」
「行くともさ!」
「水着ないのでコートでいいですか」
「いいわけあるかい」
「まずは水着買に行くか」
「行きましょうか」

「ダイエーのバーゲンめっちゃ安い!」
「壬生は黒ビキニでいいですね」
「あの、出来ればビキニ以外で……」
「如月は褌か?」
「なんでだ」

ダイエーにて水着ゲット

壬生って夏休みでも学校の図書室とか居そうなイメージ。暗殺組に入った後はずっと仕事してたんだろうなーと思う
今のメンバーに存分に遊んでもらうといいです




引かない兄弟


トウヤが「豆腐百珍」片手に訊ねます。
「ノボリクダリ兄さん。今夜は豆腐料理の本を買ったので、豆腐料理です。リクエストはありますか?」
「うん、から揚げ食べたい」
クダリは人の話を聞きません。
「今夜は豆腐料理を作ります。リクエストありますか」
トウヤも引きません。
「から揚げ食べたい」
クダリも引きません。
「豆腐料理でリクエストありますか」
「豆腐いいから、鳥のから揚げ食べたい」
「から揚げ以外でリクエストありますか」
「から揚げ食べる」
「豆腐」
「から揚げ」
「豆腐だっちゅーてるでしょ!」
「から揚げたべたいの!」
「豆腐」
「から揚げ」
「と・う・ふ」
「か・ら・あ・げ」
「……一度落ち着きましょう」
「そうだね」
「今夜は豆腐料理です、なに食べたいですか」
「から揚げ」
スタートに戻りました。

「クラウドさん!トウヤ君と白ボスがエンドレスな会話をしてるんですけどどうしましょう」
「あの二人頑固やからな。黒ボスちょっと言って止めてくれまへんか」
「……それなのですが」
「?」
「ど、どのタイミングで声をかければ良いのか……」
「……黒ボス。長縄とか得意でっか?」
「恥ずかしながら、一度も入れた事がございません」
(やろうな)

「はいはいはい、今は仕事中でっせ。夕飯の話は家帰ってしてください」
「すいません」
「はーい」
「あの、わたしくしはカレーが食べたいです!」
「第三勢力を増やすな!」
「だから豆腐だって言ってるでしょ!」
「ぼくはから揚げ一択!」
「ぜひカレーを!」
「家帰ってからやれ!」

リクエストを聞かずに夕飯を作ればいいと思うが、一応希望にはそいたいので聞く。
が、だいたい決裂する。


次の日。
「食材買ってきたら作ってくれるってトウヤが」
「白ボス。生肉持ち歩かんほうがええですよ」
「わたくしもカレールーを買ってきました」
「黒ボス。それシチューの素です」

その晩は鶏肉のシチューでした。

「から揚げは!」
「カレーは!」
「だって、手羽先とシチューの素渡されたらこうなるでしょ」

トウヤの意見は正しい。


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