半分の月
Photo&Poem by 直美
彩色を落とした指の先に
白よりほんのり温かい
薄桃色の半月が
浮かんでいる
爪で机を叩く
乾いた音のモールス信号
真夜中に
意味のない打電を繰り返す
誰にも拾われない打電
マウスをクリックSOS
ネットの海には
冷たい顔をした
優しげな言葉が溢れていた
押し寄せる言葉の渦に
溺れかけて
“ほんとう”を見つけようと
もがけばもがくほど
奥底深くに沈んでいく
探しているものは何だろう
何を失ったのだろう
指の半月
爪の薄桃色
病んでいるのは
どこだろう
冷気をまとった夜空に
爪の月と良く似た姿の
半分の月
時がくれば
満たされる
月は知っているから
あんなに静かに
佇んでいられる
時がくれば
見つけられるのだろうか
わたしの半月は
不安げに今夜も
机上の海をさまよう
時が来れば
満たされる
月の半分
夢の半分
呪文のような
祈りのような
暗示をかける
comment
未完のカタチをしていても
月は
美しいものです
人が
美しくあるためには
どうあればいいのでしょう・・・