往メールB

 subjecct 彼岸花の道を
 


  大原に向かう車中の、僕の上着の右ポケットのケイタイ電話に
  誰かからのメッセージの着信を知らせる音が短く2回鳴った。
  「誰から?どんな?」
  早く見たい衝動はあるが、お客の前でそれは出来ない。
  大原街道には、まるで種をまいたように一列に長く
  赤い彼岸花が並んでいる。
  お客とその話をしながらも
  きっと、運転手はうわの空。
  彼岸花の道を大急ぎ。
  三千院でお客を降ろしてから、止まってゆっくり見るとしよう。
  ははぁ、内容については、君にはおせぇーてあげない。
 
 
  この三千院の名の由来は、三千(さんぜ)世界から来ている。
  この世において、人は一生に三千回「諦め」ねばならないらしい。
  苦しいほどのどうしようもない事が多すぎるが
  仏教では代表として8つあげている。
 
    老、病、生、死の四苦に愛別離苦、恨憎会苦、求不得苦、五蘊盛苦  
 
  の八苦である。
  この八苦の上、下で苦しむ様(さま)を四苦八苦という。
  このうちの六苦を背負っていく袋を
  リックサックと呼ぶ人がいるが、それは間違いである。
  ただし、他人の荷物をほんのわずかでも
  ほんの短時間でも持ってあげることは
  本当のやさしさだと思う。
 
 
  さて、本日の僕は、明日と連続のお休みだが
  我が家だけ、『ずいき祭り』(本来は10/1)を一日繰り上げて
  今日、親戚が集まるので
  すでに、早朝より「鯖寿司」をつくり
  今、「巻き寿司」の準備をしているところです。 
  板前フェルナンデスは、おおいそがしです。
  パソコンで遊んでいる僕を
  メグが笑顔で睨んでいるので、もう電源を切ります。
  さようなら。


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                 Fellnandes  A
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   返メールB


subject   桜貝の歌


     人間は、
     一生に3千回諦めながら
     毎年一年間に、除夜の鐘を撞く分つまり108個の「煩悩」を
     抱え込まねばならないとすると、大変な事です。
     鐘を撞いても忘れる事の出来ない煩悩は多いから一年に
     108プラスα個と言うことは、三日に一回の割合で何かしら
     「チェッ」と舌打ちする程度のものから
    、頭を抱えこまねばならないほどのものまでが
     発生すると言うわけです。
     辛い毎日、辛い人生だ。

     だから、せめて共に生きている間は
     この世にある美しいものをあなたに上げたい。
     けれど、これが難問。
     美しい歌や
     僕の笑顔でよければいいのですが…。.


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            Fellnandes. B
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