往メールA
subject フェルナンデスが書く探偵ポアンの事件簿 ビーポンの『替え玉』事件
誰に頼まれた訳でもないのに、己が勝手に名探偵知性堂ポアン
次いで謎の人物ビーポン
と、次々にデビューさせたものだから
本来のフェルナンデスを含めると
3人もの人物設定でメールを書かねばならず
「困ったなぁ」と
弱っていたが
件名のようなアイデアを思いついたフェルナンデスであった。
S君がウォシュレットを購入したことを知り
そのことを我が家のメグ.ライアン(妻)に話すと
「とろいことゆうとりゃあなもし、どこに、そげな金があるとですか
たわけも、やすみやすみこけ、このまぬけがぁ」
なんて、べつに、僕もウォシュレットが欲しいなんて
一言も言ってないのに、なぜか叱られてしまいました。
赤貧洗うが如き貧乏生活はしていても、人様の生活を羨んだり
悔しくて、夕陽に向かって「バカヤ ロー!」なんて言った覚えなく
何よりも、メグの言葉使いの不思議さに
驚きました。
それにしても、S君の疣痔物語は良く書けていて
本来、並みの人が書けばどうしても下品になる話題を
ああまで素敵に書ける彼の筆力には驚きです。
とても爽やかで、打ち水を打った露地の上を流れる涼風の如きで
僕の耳底には、風鈴の音さえ聞こえていました。
あんな素敵な疣痔なら、憧れさえ感じるのでした。
さて、いよいよ知性堂ポアンの事件簿ですが
ビーポンを訳あって尾行した時のことです。
その時、この替え玉事件が発生したのでした。
ビーポンは、空気のかなり減ったタイヤの自転車に乗って
帽子をかぶり、マスクをし、伊達メガネさえして
「冷やし中華」の旗の立つ中華料理店にやってきました。
カウンターにすわった彼が注文したものは
「冷やし中華」ではなく、ただのラーメンであった。
一口麺を食べては、あたりの様子をうかがうといった
怪しい雰囲気が確かにあった。
たっぷりのおつゆを残してビーポンは、お店の人に
低い声で言ったのでした。
「替え玉」。
お店の人は、最初、怪訝な表情を見せたが
すぐに理解したらしく
「すみません、うちは博多ラーメンじゃないんで、替え玉はしてません。」
と、言うのであった。
*****************************
Fellnandes.A
*****************************