相談事例(2000年9月〜2002年8月) |
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和歌山県中小企業振興公社に所属する和歌山県中小企業支援センターは県内の中小企業の事業改善、経営革新、新規起業支援などを行う組織である。テクニカルマネージャ(正式名称はサブマネージャ)として中小企業の技術に関する相談に乗ることが仕事である。 技術相談はあまり多くないが、個人的に自分の得意分野でいくつかの企業を支援してきた。また,最近では産学官連携の仕事に注力している。ここでは技術分野別にいくつか紹介する。 |
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技術分野 |
支援内容 |
結果 |
1.振動騒音技術 |
1. A社製品の低騒音化(数名の若手技術者を指導) ・製品の騒音データから現状を把握。使われているファン騒音が主な騒音源と分かり、個別に騒音対策を検討 ・ 低騒音仕様のファンを探し騒音を比較 ・ 騒音の放射が大きい排気口の形状検討 ・ 風路の見直しと隙間の排除など |
一連の検討過程、成果を社内に伝えるために、担当者と私の方で成果報告と一般的な低騒音化技術に関する報告会を実施 |
2. B社製品の低騒音化(2名の若手技術者を指導) ・製品の騒音測定の方法指導 ・低騒音化目標値の設定 ・騒音データから主な騒音源を抽出 ・音源別に低騒音化の方法を検討 |
現在進行中 |
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2.CAE |
3. C板金のPC板の強度解析 ・図面をもらってANSYS/EDで計算して、現状品の解析と改良案の提案 ・材料定数は工業技術センターから入手 |
いくつかのサンプルを計算してデータを渡す。ANSYS事例参照 |
4. D社 エコブロックの強度解析 ・材料と製造方法の変更により形状変更を変更するが強度が従来品と比べてどうかを調べる ・先ず、材料特性を調べるため、試験片を切り出し、工業技術センターで荷重たわみ特性を調べる ・このデータをもとにANSYS/EDで強度計算する |
計算結果を踏まえて新製品の型作りにゴーをかける |
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5. E社 風呂ふたの強度解析 ・
風呂ふたの周囲の補強に使われるアルミ型品の形状と剛性の関係を計算。これは単なる断面係数の計算であり、EXCELを使った計算方法を提示。 ・積層した板の弾性係数を切り出した小片で実験的に求める ・これらを用いて異形の風呂ふたの強度計算をANSYS/EDで行う。 ・また、別の型品の風呂ふたの計算も実施 |
計算手法の伝授と計算結果レポート。 |
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3.実験計画法 |
6. B社の若手に実験計画法を教える ・いわゆる最近の田口メソッドではなく従来の実験計画法で少ない実験回数で必要な情報を得られるため直行配列実験いついて指導 ・実際の実験結果を使ってデータ解析法について指導 |
使用テキストは ・実験計画法上(田口玄一著) ・よくわかる実験計画法(中村義作著) |
7. D社 実験計画法参考書紹介 |
よくわかる実験計画法紹介 |
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4.産学連携コーディネート |
8. 平成14年度研究交流会において数社からの相談に関連して産学連携の研究交流会立ち上げをコーディネート ・GIS及び衛星画像を活用した都市及び森林における木質系資源発生量の長期予測に関する研究 ・教育ディジタル教材開発研究交流会 ・木質資源から得られる機能性物質活用システムなど |
とくに木材の有効活用については関連5研究会を連携する役割もはたして行こうと努めている。 |
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