プログラムを作成して動かすために

C言語で書いたプログラムを自分のパソコンで動かすにはコンパイラというソフトが必要になります。
学校ではWindowsの「VisualC++」やUNIXの「gcc」を使います。
Windowsで動くコンパイラソフトは値段が高く、最低でも15000円、プロが使うものとなると10万円は下りません。
「たかがプログラムを動かすためだけにこんな出費は痛い!」と、今までは学校だけでプログラム実習をし、家庭で予習・復習としてプログラムが出来る環境が整っている人は少数でした。しかし、プログラムの実力は経験の積み重ねそのものです。私達経済性工学研究室の人間としても、後輩に是非普段からプログラミングに慣れてもらい素晴らしいスペシャリストになって欲しいというのが願いです。そこで、「お金を出さなくても使える、Windows環境で動く高性能なコンパイラ」を探し出しました。ここで紹介するのは「LSI(エルエスアイ)というコンパイラです。
一応製品版があり店頭で販売されているものです。しかし、その体験版がありましてそれが十分使えるものなのです。製品版に比べるとある程度機能を削減されていますが、教育レベルでのプログラムには差し支えの無いくらいです。配布に際しては、エル・エス・アイ ジャパン(株)様の承諾を頂いています

ここで配布するソフトウェアは体験版です。もし、プログラミングして作ったソフトをインターネット上で販売したいとか、金銭に絡んでくるようなことがあれば製品版を購入する必要があります。購入方法などに関しては導入した後に見ることが出来るRead.meファイルを読んでください。

注意事項

(1)添付のファイル内、使用条件をよく読んで規定された条件に違反しないこと
(2)エル・エス・アイ ジャパン(株)へ絶対に問い合わせしないこと。質問は当研究室の会議室メールにお願いします。

以上の注意事項は教材用として配布を許可頂けた最低条件ですので必ず守ってください!!

(配布ファイル中の自己解凍インストーラー、バッチファイルは当研究室が作成したものです。)

○「導入

では、自分のパソコンへの導入の仕方を順を追って説明します。

ここからファイルをダウンロード(入手)してください。左クリックすれば保存場所を聞いてきます。ブラウザがNetscapeの場合、左クリックではダウンロードできません!ダウンロードするには、「右クリック」して「リンクを名前を付けて保存(S)...」を選択してください。) サイズは416KBです。

【フロッピーにインストールして使いたい人は次の2つのファイルを同じフォルダにウンロードして下さい】

次のファイルは必ず2つともダウンロードしてください!!でないと、フロッピーディスクに上手くインストールできません!!

       comp_fdd.exe
       comp_fdd.pif

ダウンロードしたファイル comp_fdd(.exe) を実行する前に、フォーマットしたフロッピーディスクをAドライブに入れてください。
実行すれば、フロッピーディスクにインストールします。
インストール後、コンパイラを実行する時はインストールしたフロッピーを入れた後、マイコンピュータで「フロッピーディスクドライブ(A:)」→「LSI」→「Lsi(.bat)」を実行すればOKです。

【インストールが上手くいかない人はこちらをダウンロードして試してください。】

      comp_dos.exe  comp_dos.pif (DOSベース版。2ファイル必須!!)
      comp_nt.exe   (NT用。ですが、Win98などでも動くようです。)
 

 また、どうしてもダウンロードできない人は当研究室にフォーマット済みフロッピーを一枚持ってきたら入れてあげます。

○ダウンロードしたファイルcompiler(.exe)ファイルをダブルクリックします。

○画面(下図参照)が表示されますので「バッチファイル」が何であるか理解できない人は絶対に何も設定を変更せず「OK」ボタンだけを押してください!

(この画面が表示されない場合はOSのバージョンなどによる問題が考えられます。とりあえずメールください)

○Cドライブに「Lsi」というフォルダが出来ます。

○フォルダ「Lsi」の中に「lsi」もしくは「lsi.bat」というファイルがあります(下図参照)。「lsi.bat」の場合はそれを、そうでない場合は四角い枠の真中に黄色い点(大きなアイコン表示の場合は「黄色の歯車」印)がポツンとある方のアイコンが付いている方をダブルクリックします。すると、Dosコマンドプロンプトという画面が出てきます。この画面は対話型という形式をとっており、ソースファイル(拡張子.c)をコンパイルして実行ファイル(拡張子.exe)を作成するコマンドなどは自分でキーボードより手入力する必要があります。形としてはUNIXの画面と同じです。

(「マイコンピュータ」から「Lsi」のフォルダを開くとこのような画面が出てきます)

なお初心者の方はカスタマイズをしないで下さい。ファイルやフォルダの移動も不可です。コンパイラが動かなくなります。

上級者の方は、「lsi.bat」ファイルを編集することで色々と変更することが可能です。
このファイルにデフォルトのフォルダを登録していますので、コンパイラを置くフォルダを変更したい場合などはこのファイルを編集する必要があります。

○「利用法

では、このコンパイラの使い方を説明します。

○手順1

 ソースファイル(拡張子.cのファイル)を作成する。メモ帳(ノートパッド)や、使いやすいエディターで作ってください。ワードなんかではプログラムを作らないで下さいね。
 「ファイル形式」を理解していないと動かせませんから。自分に合ったエディターを探したい場合は詳しい友達に聞いてください。メモ帳では保存するときの「ファイルの種類」が標準で「テキスト文章(.txt)」となっていますので、「全てのファイル」に変更し、ファイル名の最後に「.c」と入れるのを忘れないで下さい。
上手く行かない人は分かる友達に聞いてください。

○手順2

 作ったファイル(ソースファイル、ヘッダファイルなど)をドライブCのフォルダ「Lsi」の中にあるフォルダ「Program」にコピーするか、移動します。
 このフォルダに入れなくてもコンパイルは可能ですが、中級者未満の人はここに入れないと手間が増えて大変ですよ。

○手順3

 Lsiコンパイラを起動します。(起動の仕方は上の「導入編」の最後に書いてあるとおりです)

○手順4

 コマンドライン ( C:\Lsi\program> というやつです)に以下(青色部)のように入力するとソースファイルをコンパイルできます。

 C:\Lsi\program>lcc ●○●.c

 ●○●.c は作ったソースファイル名ですよ。「lcc」の「l」 はエルの小文字です。
 
 入力してエンターキーを押すとコンパイルされます。なんらかの文法上のエラーがあってコンパイルが出来ない場合はエラーメッセージが表示されます。
 エラーメッセージには何行目が悪いのか、どの関数が悪いのかなど、原因が書いてありますのでその情報を参考にプログラムをエディターで作り直してください。
 上手くいくと ●○●.exe という実行ファイルが作成されます。

○手順5

 出来たプログラムを動かしてみましょう!
 コマンドラインに次のように入力してください。

 C:\Lsi\program>●○●

 すると、あなたの作ったプログラムが動くはずです!!
 ここで「強制終了」とかなってしまう場合はプログラムミスがある証拠ですので頑張って原因を突き止めてください。動くまで諦めないこと!(笑)

○手順6

 終了するときは

 C:\Lsi\program>exit

 と入力してください。
 

○補足説明

 lcc の後に -o というオプション(マイナスと小文字のオー)をつけることで実行ファイル名を指定することが出来ます。

  C:\Lsi\program>lcc -o △◆□.exe  ●○●.c

 (△◆□が付けたい名前だとします)
 

その他にも多数の機能がありますので詳しく知りたい人は
C:\Lsi\man\Lsic86.doc のファイルを参照してください。

○コンパイラ導入の際の注意事項

このコンパイラソフトは家に眠っている昔のパソコンでも、8年くらい前のマシンまでであれば問題なく動かすことが出来ます。
もし、家に封印してあるパソコンがあれば、それをまた出してくるのも良いでしょう。
しかし!ここで配布しているコンパイラソフトはWindows搭載のPC−98以外のマシンをターゲットに当研究室がカスタマイズしてあります。
DOS環境やPC−98で動かすためには若干変更を加える必要があります。そのうちこの場所にそれらをターゲットとしたコンパイラソフトも置く予定ですが、急ぎの方は直接当研究室にフロッピーを持って来て下さい。
 

○コンパイラの仕様

C言語には対応していますがC++には対応していません。C++に手を伸ばしたい人や、Windowsの色、ボタン、グラフィック、映像、サウンド、ネットワーク機能などを駆使したかっこいいプログラム、役立つプログラム、金儲けのためのプログラムをしたい人はお金を出してVisualC++等を買いましょう!!
また、一部の関数(特にネットワーク関連)はサポートされていませんのでご注意を!
 

○最後に

作ったプログラムは是非みんなに見てもらいましょう!なぁに、恥ずかしがることはありません(^_^) みんなの添削や意見を取り入れることで自分の力になります。また初心者にとっては人様のプログラムは良い教材になります。当Webページの会議室「プログラミングの部屋」にてどしどし発表しましょう!!意見交換・質問等もこちらで!