4日目

アメリカ縦断列車の旅
アメリカの鉄道はそれほど発達していません。幹線であろうとほぼ単線です。そして、貨物列車がやたら長い(^_^;
先頭に機関車が何両かあって、その後貨車が1kmくらい延々と・・・。最後にまた機関車が後押ししてたりして。
これを見るだけでアメリカの広大さを感じました。僕の先輩がアメリカへ行った時は戦車を運んでいるのを見たそうです。
そして、今回乗ったアムトラックとは半国営(?)の鉄道会社で、全土の主要都市を結んでいます。
ただ、基本的に路線は全土に点在する貨物の鉄道会社所有の物で、アムトラックは線路を借りて旅客列車を走らせているそうです。
だから、ダイヤも貨物列車が優先、旅客列車は遅れるのが当たり前のようです(^_^;
ちなみに特急には列車名が付いていて今回乗ったのは「コーストスターライト号」と言います。

☆おすすめ
大陸横断ではないので「景色の見どころはあまり無いかな」と思っていたのですが、結構目に新しい景色が多くて良かったです。
【見つけたもの】
・トラックで配達できそうな家屋の作り掛けの物が無数に置いてある景色(倉庫か組立工場かな?)
・視界一面の沼のような雄大な景色
・よくある油田の景色(^_^;
・トラックや自家用車、スクールバスが工事現場などでよくあるような簡易トイレに車輪を付けたやつを牽引して走っている姿を結構見掛けました(笑)
・野生(?)の牛がそりゃもうたくさん!!
・今走っている線路が木の幹だとしたら、枝のように無数に広がる貨物専用(?)の線路(本当に、どんな田舎でも数100メートルに一ヶ所はどこかへ分岐しています。)
・大きな刑務所

景色を見るなら、全面ガラス張りのラウンジカーみたいなのがありますのでそちらでゆっくり見れます。
レストラン、売店もちゃんとあります。(ガイドブックに載っていたほど高くはなかったです。缶ジュース、コップと氷つきで$1.00でした)

☆事件簿
○列車遅れすぎっ!!!事件
さすがに遅れることが良くあるとは聞いていたものの、そんなに何時間も遅れることはないだろうと思っていました。
朝、サンフランシスコのホテルを出発、サンフランシスコの海辺にある「フェリービル」という建物の一室にアムトラックの事務所兼待ち合い室があり、そこでチェックインすることになっていました。
(アムトラックはサンフランシスコは通っておらず、長いベイブリッジを渡って隣町の「オークランド」にある「ジャック・ロンドン・スクエア駅」まで行く必要があります。)
事務所に着くと数人の人が列に並んでいました。到着した時点で、ジャック・ロンドン・スクエア駅行きの専用バスの出発20分前でした。「余裕だ!」と思いました。でも、全然列が進まない(^_^;
チェックインカウンターは二つあったのですが、受付の人の動作が見るからに鈍くて全然はかどって無さそう(T_T)
一人当たり7分くらいのペース。大阪人ということもあってか、みんな段々イライラしてきました。そこへ、ある掲示が目に入りました。
「CoastStarlight #11 3+hrs. late」どういうこっちゃ!!3時間以上も遅れているとは・・・。3時間遅れだと12:40発の翌日0:05着・・・。
「深夜のロスをホテルまで移動しないといけないのか!?」という嫌な思いが頭をよぎりました。でも、考え込んでも仕方が無い。
順番が回ってきた時、「本当に乗りますか?」みたいなこと聞かれましたが、了承しました。そして、荷物をチェックイン。時間が時間なのでバスにそのまま乗り込みました。
ここで、仲間の一人が「今、バスに荷物積み込んでいたけど、お前の荷物無かったような気が」みたいな事言っていました。まさかと思い、全然信じませんでした。
バスが駅に到着した時、バスと、荷台の荷物を運ぶ車で記念撮影したりとすっかり観光気分になっていました。その時、確かに僕の荷物が無いような気がしました。でも、列車は3時間以上も遅れている訳だし、このバスに載り切らなかったかなにかで次の便で来るんだろうと、全く心配はしていませんでした(^_^;
で、3時間も時間が余り、することもないのでホームや待合室でボーッとしていました。時たま貨物列車が通過するくらいで、本当に静かな駅です。本当に暇でした。
12:50分頃、3時間半遅れで到着、やっと乗り込むことが出来ました。あと、途中で列車待ちで(単線ですから)何も無いところで40分ほど止まったりもしました。こんなに遅れて文句を言う乗客はいないのかなぁ。ほんとに(^_^;

○窓を開けちゃ駄目!事件
窓は絶対に開けられません。ゴムの窓枠が付いていて、危険時の脱出法として窓ガラスをはずす方法が書かれていました。
・・・、でも「外の風を浴びたい!」という願望が渦巻いて仕方がありませんでした。ガラス越しでは景色も撮りにくいし。
で、「どこか開く窓はないかな?」と探し回った結果、乗っていた車両の一階(*注:2階建て車両です)のトイレ周辺の通路にある窓が簡単に開けれるではありませんか!?
さっそく窓を開けて外の景色を眺めました。視野が広くなったのでものすごく迫力のある景色が見れるようになりました。みんなにも教えてあげ、代わるがわる窓から顔を出して景色を眺めました。
通りかかったアメリカ人のおっちゃんが「Oh!!!!」みたいなこと叫びながら「ちょっと代わって、代わって!」といった感じで寄ってきて、みんなでワイワイ言いながら景色を眺めました。
その声を聞いたのか、しばらくして女の車掌さんが降りてきて、「Doooooooon't OPEN!!!!!!!」と、怒られました(^_^;
あとは、おっちゃんと僕らで罪の擦り付け合い(^_^)
「これからは開けないでね」みたいな事を言ってどこかへ行ってしまいました。で、また懲りずに窓を開けるおっちゃん(^_^;
しばらくして刑務所らしきものが見えてきて、おっちゃんが手錠を掛けられたジェスチャーをして何かを訴えかけてきました。
英語みんな分からないので「?」となりつつ、「あっ、ここが刑務所だということが言いたいのか!」ということに結論が達しました。でも「刑務所」の単語が分からない(^_^;
誰かが何を思ったのか「Oh!ザ・ロック?」みたいなことを聞いたら通じました。いやぁ、映画は全世界共通ですね(笑)


○ビデオで遊ぼう事件
いちおうデジタルビデオカメラ持って行っていたので、すぐ近くに座っていた日系のポートランドからやってきた親子連れ(日本語は話せず)や、上記の面白いおっちゃんとかとインタビュー形式で撮影して遊びました。
これを機に調子に乗って、向こうの方にいた小学生程度の4人兄弟のところに行って「これは日本のテレビ局で、僕たちは有名なコメディアンです」と言ったことを話し、「Action!!」と叫ぶと「キャーッ!!」みたいな感じで逃げ回りました(^_^)
「It's ON?」と言ってきたので「Yes!」と言うと、「お前が出ろ!」みたいな感じで責任を任せ合ってました。そこで、男の車掌さんが登場。カメラに向かって「3時間以上遅れています。これは特急列車じゃないね・・・。」みたいな感じで、やたらニコニコしながらコメントをくれました。
いやいや、色々な人と触れ合うのは実に楽しいことです。ビデオカメラといった小道具を持っていたらおのずと向こうから寄ってきます。みなさんも、ビデオカメラを持って行きましょう!

○荷物が無い!!事件
ロサンゼルスには深夜1:30頃に到着。本当に長かった(^_^;
そして、真っ暗だし駅の外には危険な香りが・・・。幸いタクシー乗り場があったので駅からホテルは近いんだけどタクシーで行くことになりました。
でも、出発前に荷物を受け取らないと。空港のターミナルのように、アムトラックのこの駅では荷物用のターンテーブルがあり、そこで流れてきた自分の荷物を受け取るようになっていました。しばらく経ってみんなの荷物が登場。でも、僕の分だけ無い(T_T)
ず〜っと待って、ターンテーブルの回転が止まるまで待っても出てこない(T_T)そして、そこに残っているのは僕たち4人だけ。「ひぇ〜〜っ、大変な事になってしまった!!!!!」と、本当に泣きそうになってしまいました。あの時本当に積み込まれていなかったようです(T_T)
しばらくもぬけの殻になってたら駅員の人がやってきて、「出てこなかった?」みたいなことを聞いてきました。そして、スーツケースの特徴を告げました。「色は灰色と紺色の中間くらいで・・・・・・。」そして、クレームタグという荷物に付けるキップの半券を渡しました。
そして、しばらく待っていると事務室からなんとおいらの荷物が!我が荷物よ、なぜそこにある(笑)
で、良く見ると色が青色でした(^_^;;「色違うやんか!!」みたいな感じで笑われました。ま、とにかく出てきて良かった。
でも、なぜこんな事になってしまったんだろう?積み忘れに気付いて空輸でもしてくれていたのかなぁ?

☆特色

列車の座席はバスや飛行機よりも快適です。こんな座席今まで座ったことがありません。
前がものすごく広いし、足置きやアームレスト、その他考えられるあらゆる補助道具が備え付けられており、座席のサイズも大きく(アメリカ人仕様だな(^_^))後ろに思いっきり倒すことも出来ます。
こんな快適で、遅れさえなければ素晴らしい移動手段なのになぁと思いました。

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駅前のロータリーにて。このバスで駅にやってきました。そばにいるタクシーを見てもらったら分かると思うけど、アメリカでは屋根に広告を乗せて走っているタクシーがたくさんありました。

駅構内で撮影。左側には海が見えました。

同じく駅にて。ちょっとかっこいいのを撮ってみました(^_^)


ローカル列車です。(コーストスターライト号ではありません)とにかくデカイです!
近くに踏切があったんですが、けたたましい音がしていました(^_^;

ただの山です。でも、この辺りの山肌はほとんど植物が育っていませんでした。


大きな湖です。この辺りは湖か沼しかないような地帯でした。

窓を開けて身を乗り出し撮影しました。なかなか絵になってます(^_^)


何も無いところでの夕焼け。とても奇麗っす!

駅で途中下車してみました。一応僕も右の方で写っています(^_^;
”SAN LUIS OBISPO”とかいう駅だったと思います。